現代俳句データベース(俳句)のアクセスランキング
2010年7月17日のデイリーキーワードランキング
1 | てのひらの静かなる飢青くるみ |
2 | サルビヤの純粋迷ひごころ消ゆ |
3 | 善戦の敗者が佇てり風の薔薇 |
4 | 青い蟹となるぼくら爪がないために |
5 | すれちがうベクトル海の日の教室 |
6 | さびしさよ馬を見に来て馬を見る |
7 | 向日葵の黄に堪へがたくつるむ |
8 | 瞑想の時を下さいあやめ咲く |
9 | 花束に埋れ罪障なきに似る |
10 | 農学部流星の馬梅雨に病む |
11 | 七夕や輪ゴムが一つ落ちてゐる |
12 | 頭の中で白い夏野となつている |
13 | 星移る匂い袋の涼しき香 |
14 | 河ほとり荒涼と飢ゆ日のながれ |
15 | 祈るべき天とおもえど天の病む |
16 | にぎりしめにぎりしめし掌に何もなき |
17 | 星屑や鬱然として夜の新樹 |
18 | 河骨の鈴をふるはす星揃ふ |
19 | 七月や予感はいまも草のなか |
20 | 黴厨匙きらきらと密集す |
21 | 木のあらば一本の櫂削るべし |
22 | 黒揚羽亡き人の魂のせて来よ |
23 | トランプのダイヤに似たる夏ごころ |
24 | しんしんと肺碧きまで海の旅 |
25 | 我も亦ラッシュアワーのうたかたか |
26 | きみ嫁けり遠き一つの訃に似たり |
27 | 萍の一つは頭蓋のなかにうく |
28 | ひるがえる葉裏で僕の手錠はずそう |
29 | 爆音や乾きて剛き麦の禾 |
30 | そもそものはじめは紺の絣かな |
31 | とびからす病者に啼いて梅雨寒し |
32 | 口無し咲かせて無党派なれど夜は左傾 |
33 | ダリヤ熟れルイ王朝の夢売りぬ |
34 | パセリ噛む夕ぐれは鳥の感情 |
35 | 裸子をひとり得しのみ禮拜す |
36 | あぢさゐの花より懈くみごもりぬ |
37 | 色色に異国文字ある星祭 |
38 | 人恋へば夕べ笹の葉清し清し |
39 | 体内の迷路も夏か水いそぐ |
40 | 短夜の壁の中より櫂の音 |
41 | 深海に傘をゆるめて水母死す |
42 | 花サフラン舌の真赤は太古より |
43 | バックミラーのまつ黒に見え油照り |
44 | 七夕が来て黒猫の老い呆け |
45 | 吊橋に目尻ひりひり初河鹿 |
46 | 鍵束に覚えなき鍵星迎え |
47 | 臀で押す革張りのドア墓地満員 |
48 | 雲一片シュトラウス晴れの麦畑 |
49 | しんかんと炎天ザイル垂るるのみ |
50 | 血を流しゆけば幼き晩夏の海 |
2024年4月23日 15時06分更新(随時更新中)