現代俳句データベース(俳句)のアクセスランキング
2010年7月の月間キーワードランキング
1 | 祈るべき天とおもえど天の病む |
2 | サルビヤの純粋迷ひごころ消ゆ |
3 | 星移る匂い袋の涼しき香 |
4 | てのひらの静かなる飢青くるみ |
5 | 人恋へば夕べ笹の葉清し清し |
6 | すれちがうベクトル海の日の教室 |
7 | 星屑や鬱然として夜の新樹 |
8 | 鍵束に覚えなき鍵星迎え |
9 | 瞑想の時を下さいあやめ咲く |
10 | 河骨の鈴をふるはす星揃ふ |
11 | 不敢取借金返済の顔ガラスへ写す |
12 | ひるがえる葉裏で僕の手錠はずそう |
13 | 黴厨匙きらきらと密集す |
14 | 善戦の敗者が佇てり風の薔薇 |
15 | にぎりしめにぎりしめし掌に何もなき |
16 | 河ほとり荒涼と飢ゆ日のながれ |
17 | 青い蟹となるぼくら爪がないために |
18 | 臀で押す革張りのドア墓地満員 |
19 | 短夜の壁の中より櫂の音 |
20 | しんかんと炎天ザイル垂るるのみ |
21 | 海溝に貝の墜ちゆく夏の夢 |
22 | パセリ噛む夕ぐれは鳥の感情 |
23 | 深海に傘をゆるめて水母死す |
24 | 戦争が廊下の奥に立つてゐた |
25 | 農学部流星の馬梅雨に病む |
26 | さびしさよ馬を見に来て馬を見る |
27 | 裸子をひとり得しのみ禮拜す |
28 | きみ嫁けり遠き一つの訃に似たり |
29 | 木のあらば一本の櫂削るべし |
30 | 萍の一つは頭蓋のなかにうく |
31 | 雲一片シュトラウス晴れの麦畑 |
32 | ダリヤ熟れルイ王朝の夢売りぬ |
33 | 夏の野に手足はげしく流されぬ |
34 | 毎日は静かに澱む金魚玉 |
35 | 花サフラン舌の真赤は太古より |
36 | そもそものはじめは紺の絣かな |
37 | 色色に異国文字ある星祭 |
38 | 実石榴の心許ない午後である |
39 | 吊橋に目尻ひりひり初河鹿 |
40 | 海の蝶最後は波に止まりけり |
41 | 七夕が来て黒猫の老い呆け |
42 | 我も亦ラッシュアワーのうたかたか |
43 | 鶏たちにカンナは見えぬかもしれぬ |
44 | 涼風くぐる高さ制限2・2 |
45 | 頭の中で白い夏野となつている |
46 | 天安からず水無月の水血や虹に |
47 | 爆音や乾きて剛き麦の禾 |
48 | 生の終り見えざる七月杉が立つ |
49 | 七月や予感はいまも草のなか |
50 | 血を流しゆけば幼き晩夏の海 |
2024年9月26日 18時01分更新(随時更新中)