現代俳句データベース(俳句)のアクセスランキング
2010年6月3日のデイリーキーワードランキング
1 | 祈るべき天とおもえど天の病む |
2 | てのひらの静かなる飢青くるみ |
3 | 星屑や鬱然として夜の新樹 |
4 | 瞑想の時を下さいあやめ咲く |
5 | 黴厨匙きらきらと密集す |
6 | 河骨の鈴をふるはす星揃ふ |
7 | サルビヤの純粋迷ひごころ消ゆ |
8 | はまなすの朱き実ほどの胸燃やす |
9 | 頭の中で白い夏野となつている |
10 | 雲一片シュトラウス晴れの麦畑 |
11 | 蛇打つて森の暗さを逃れ出し |
12 | プールサイドの鋭利な彼へ近づき行く |
13 | 少年ありピカソの青のなかに病む |
14 | しんしんと肺碧きまで海の旅 |
15 | 星移る匂い袋の涼しき香 |
16 | すれちがうベクトル海の日の教室 |
17 | 夏痩せて嫌ひなものは嫌ひなり |
18 | 夏の海水兵ひとり紛失す |
19 | うつくしき眼と会ふ次の雷待つ間 |
20 | 谺して山ほととぎすほしいまま |
21 | 自画像をふせたるままに新樹光 |
22 | 炎天を泣きぬれてゆく蟻のあり |
23 | 夏の野に手足はげしく流されぬ |
24 | 血を流しゆけば幼き晩夏の海 |
25 | 外にも出よ触るるばかりに春の月 |
26 | 短夜の壁の中より櫂の音 |
27 | 金粉を散らしてわれに墓はなし |
28 | ががんぼは窓擦る沒落するのだな |
29 | 鶏たちにカンナは見えぬかもしれぬ |
30 | 花サフラン舌の真赤は太古より |
31 | 卒業の兄と来てゐる堤かな |
32 | 身軽さは淋しき合歓の花ざかり |
33 | 想像がそつくり一つ棄ててある |
34 | 赤蜻蛉筑波に雲もなかりけり |
35 | 瓜二つ抱え都をゆく日あり |
36 | ゆっくりと草が螢になってゆく |
37 | 妻が持つ薊の棘を手に感ず |
38 | 体内の迷路も夏か水いそぐ |
39 | パセリ噛む夕ぐれは鳥の感情 |
40 | 黒揚羽亡き人の魂のせて来よ |
41 | 夕凪や使はねば水流れ過ぐ |
42 | 海の蝶最後は波に止まりけり |
43 | 春浅き水を渉るや鷺一つ |
44 | 満月のほたるぶくろよ顔上げよ |
45 | 深海に傘をゆるめて水母死す |
46 | 隧道なか坐席疾走しぼくら青春 |
47 | 朝焼の雲海尾根を溢れ落つ |
48 | 金剛の露ひとつぶや石の上 |
49 | 我も亦ラッシュアワーのうたかたか |
50 | 星空へ店より林檎あふれをり |
2024年9月26日 17時06分更新(随時更新中)