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 現代俳句データベース(俳句)のアクセスランキング

 2010年6月2日のデイリーキーワードランキング

1

祈るべき天とおもえど天の病む
2

てのひらの静かなる飢青くるみ
3

星屑や鬱然として夜の新樹
4

サルビヤの純粋迷ひごころ消ゆ
5

頭の中で白い夏野となつている
6

瞑想の時を下さいあやめ咲く
7

黴厨匙きらきらと密集す
8

身軽さは淋しき合歓の花ざかり
9

雲一片シュトラウス晴れの麦畑
10

すれちがうベクトル海の日の教室
11

はまなすの朱き実ほどの胸燃やす
12

河骨の鈴をふるはす星揃ふ
13

花サフラン舌の真赤は太古より
14

星移る匂い袋の涼しき香
15

隧道なか坐席疾走しぼくら青春
16

海の蝶最後は波に止まりけり
17

深海に傘をゆるめて水母死す
18

体内の迷路も夏か水いそぐ
19

不敢取借金返済の顔ガラスへ写す
20

朝焼の雲海尾根を溢れ落つ
21

満月のほたるぶくろよ顔上げよ
22

我も亦ラッシュアワーのうたかたか
23

ががんぼは窓擦る沒落するのだな
24

谺して山ほととぎすほしいまま
25

きみ嫁けり遠き一つの訃に似たり
26

流れ行く大根の葉の早さかな
27

赤蜻蛉筑波に雲もなかりけり
28

非常口に緑の男いつも逃げ
29

毎日は静かに澱む金魚玉
30

青い蟹となるぼくら爪がないために
31

蛇打つて森の暗さを逃れ出し
32

ゆっくりと草が螢になってゆく
33

外にも出よ触るるばかりに春の月
34

黒揚羽亡き人の魂のせて来よ
35

ダリヤ熟れルイ王朝の夢売りぬ
36

パセリ噛む夕ぐれは鳥の感情
37

青蛙おのれもペンキぬりたてか
38

度しがたき提琴色の夏の暮
39

水を打つ思いこみしを払うべく
40

瀧落ちて群青世界とどろけり
41

瓜二つ抱え都をゆく日あり
42

蝌蚪乱れ一大交響楽おこる
43

寂しくて道のつながる年のくれ
44

春風や闘志いだきて丘に立つ
45

深秋の悟りきれない旅をする
46

陰になる麦尊けれ青山河
47

ところてん煙のごとく沈みをり
48

万緑の中や吾子の歯生え初むる
49

地球を丸ごと咀嚼糸ミミズ
50

切株の浮力となってゆく冬陽


2025年8月29日 05時04分更新(随時更新中)
 

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