現代俳句データベース(俳句)のアクセスランキング
2010年6月16日のデイリーキーワードランキング
1 | 祈るべき天とおもえど天の病む |
2 | てのひらの静かなる飢青くるみ |
3 | 星屑や鬱然として夜の新樹 |
4 | 河骨の鈴をふるはす星揃ふ |
5 | 満月のほたるぶくろよ顔上げよ |
6 | すれちがうベクトル海の日の教室 |
7 | 人恋いて飯炊くときや合歓の花 |
8 | パセリ噛む夕ぐれは鳥の感情 |
9 | サルビヤの純粋迷ひごころ消ゆ |
10 | 黴厨匙きらきらと密集す |
11 | 瞑想の時を下さいあやめ咲く |
12 | はまなすの朱き実ほどの胸燃やす |
13 | 蛇打つて森の暗さを逃れ出し |
14 | 鳥帰る空いちまいの畳紙 |
15 | 海溝に貝の墜ちゆく夏の夢 |
16 | 短夜の壁の中より櫂の音 |
17 | 実石榴の心許ない午後である |
18 | 揚雲雀死より遠くは行きゆけず |
19 | 花サフラン舌の真赤は太古より |
20 | 雲一片シュトラウス晴れの麦畑 |
21 | 不敢取借金返済の顔ガラスへ写す |
22 | 非常口に緑の男いつも逃げ |
23 | 想像がそつくり一つ棄ててある |
24 | 萍の一つは頭蓋のなかにうく |
25 | 血を流しゆけば幼き晩夏の海 |
26 | 解き髪流し眠るや銀河を胸 |
27 | ひるがえる葉裏で僕の手錠はずそう |
28 | 星移る匂い袋の涼しき香 |
29 | きみ嫁けり遠き一つの訃に似たり |
30 | 海の蝶最後は波に止まりけり |
31 | 隧道なか坐席疾走しぼくら青春 |
32 | 谺して山ほととぎすほしいまま |
33 | 蟻よバラを登りつめても陽が遠い |
34 | 自画像をふせたるままに新樹光 |
35 | ダリヤ熟れルイ王朝の夢売りぬ |
36 | うつくしき眼と会ふ次の雷待つ間 |
37 | 流れ行く大根の葉の早さかな |
38 | 朝焼の雲海尾根を溢れ落つ |
39 | 鮟鱇の骨まで凍ててぶちきらる |
40 | 鶏たちにカンナは見えぬかもしれぬ |
41 | しんしんと肺碧きまで海の旅 |
42 | 木の葉ふりやまずいそぐないそぐなよ |
43 | あるけばかつこういそげばかつこう |
44 | 咳の子のなぞなぞあそびきりもなや |
45 | 青蛙おのれもペンキぬりたてか |
46 | 外にも出よ触るるばかりに春の月 |
47 | 匙なめて童たのしも夏氷 |
48 | 子の髪の風に流るる五月来ぬ |
49 | 山越える山のかたちの夏帽子 |
50 | ががんぼは窓擦る沒落するのだな |
2024年9月21日 13時42分更新(随時更新中)