現代俳句データベース(俳句)のアクセスランキング
2021年8月11日のデイリーキーワードランキング
1 | 灯の中に灯の育ちおり夜半の春 |
2 | 階段が無くて海鼠の日暮かな |
3 | ショール載す動く歩道の荷の上に |
4 | 枯れ枝の向こうに空の育ちおり |
5 | 早蕨や若狭を出でぬ仏たち |
6 | おぼろ夜のかたまりとしてものおもふ |
7 | 秋つばめ包のひとつに赤ん坊 |
8 | 暗く暑く大群集と花火待つ |
9 | 送る万歳死ぬる万歳夜も円舞曲 |
10 | 寒卵五つ六つはがやがやす |
11 | 南国に死して御恩のみなみかぜ |
12 | 甌穴によびよせられて時雨ふる |
13 | なき如き滴りにしてとどまらず |
14 | 叱られて目をつぶる猫春隣 |
15 | 手の薔薇に蜂来れば我王の如し |
16 | 気どらずに居場所を主張花大根 |
17 | 月光を幾重にも着て透きとほる |
18 | 大空に又わき出でし小鳥かな |
19 | 流星の消えて背筋に残る冷え |
20 | どうしようもないわたしが歩いてゐる |
21 | いくたびも雪の深さを尋ねけり |
22 | 萩の風何か急かるる何ならむ |
23 | 花野中ついに我が家が見つからぬ |
24 | いちやうに年寄る少女谿の藤 |
25 | 金雀枝の大きなうねりよく噛もう |
26 | いちじくを食べたこどもの匂ひとか |
27 | 暗闇の眼玉濡らさず泳ぐなり |
28 | かび美しき闇やわが身も光りだす |
29 | 除菌してみなゐなくなる良夜かな |
30 | よろこべばしきりに落つる木の実かな |
31 | 原子炉が軛となりし青岬 |
32 | 大道といふ道ありて花樗 |
33 | 乳房なき妻梅雨じめる胸となる |
34 | 軍鼓鳴り/荒涼と/秋の/痣となる |
35 | 枯枝ほきほき折るによし |
36 | 母在せり青蚊帳といふ低き空 |
37 | 遠郭公からまつは青噴きやまず |
38 | 薄氷の草を離るゝ汀かな |
39 | 外套の裏は緋なりき明治の雪 |
40 | 現在も稚拙な愛なり氷菓を木の匙に |
41 | 思はずもヒヨコ生れぬ冬薔薇 |
42 | 勇気こそ地の塩なれや梅真白 |
43 | 一人なら毛布を奪ふこともない |
44 | 夏の海水兵ひとり紛失す |
45 | 向日葵の大声でたつ枯れて尚 |
46 | 雪熄みて庭にぞろぞろ仁王が来 |
47 | 復員以後狐火一つ見たるのみ |
48 | どの臓の韻聴き分けの切山椒 |
49 | 顔入れて顔ずたずたや青芒 |
50 | 原爆許すまじ蟹かつかつと瓦礫あゆむ |
2024年4月18日 12時14分更新(随時更新中)