現代俳句データベース(俳句)のアクセスランキング
2010年6月30日のデイリーキーワードランキング
1 | 祈るべき天とおもえど天の病む |
2 | てのひらの静かなる飢青くるみ |
3 | 星屑や鬱然として夜の新樹 |
4 | サルビヤの純粋迷ひごころ消ゆ |
5 | 満月のほたるぶくろよ顔上げよ |
6 | 海溝に貝の墜ちゆく夏の夢 |
7 | 河骨の鈴をふるはす星揃ふ |
8 | 星移る匂い袋の涼しき香 |
9 | 瞑想の時を下さいあやめ咲く |
10 | すれちがうベクトル海の日の教室 |
11 | 身軽さは淋しき合歓の花ざかり |
12 | ひるがえる葉裏で僕の手錠はずそう |
13 | 鍵束に覚えなき鍵星迎え |
14 | 天安からず水無月の水血や虹に |
15 | 河ほとり荒涼と飢ゆ日のながれ |
16 | 人恋へば夕べ笹の葉清し清し |
17 | 海の蝶最後は波に止まりけり |
18 | 不敢取借金返済の顔ガラスへ写す |
19 | きみ嫁けり遠き一つの訃に似たり |
20 | 黴厨匙きらきらと密集す |
21 | 青い蟹となるぼくら爪がないために |
22 | パセリ噛む夕ぐれは鳥の感情 |
23 | 蛇打つて森の暗さを逃れ出し |
24 | 十字架の夏を鏡は食い尽す |
25 | にぎりしめにぎりしめし掌に何もなき |
26 | 夏の野に手足はげしく流されぬ |
27 | 血を流しゆけば幼き晩夏の海 |
28 | 我も亦ラッシュアワーのうたかたか |
29 | 雲一片シュトラウス晴れの麦畑 |
30 | しんかんと炎天ザイル垂るるのみ |
31 | 花束に埋れ罪障なきに似る |
32 | 短夜の壁の中より櫂の音 |
33 | 暗緑街道無音の翼など要らぬ |
34 | 閉ぢし翅しづかにひらき蝶死にき |
35 | 踏切のあじさい揺らぐ夜の底 |
36 | 星祭赤子ら母の名札負ふ |
37 | 隧道なか坐席疾走しぼくら青春 |
38 | 実石榴の心許ない午後である |
39 | 花サフラン舌の真赤は太古より |
40 | 毎日は静かに澱む金魚玉 |
41 | 裸子をひとり得しのみ禮拜す |
42 | 生の終り見えざる七月杉が立つ |
43 | 七夕が来て黒猫の老い呆け |
44 | あぢさゐの花より懈くみごもりぬ |
45 | ひかりの野へ君なら蝶に乗れるだろう |
46 | 萍の一つは頭蓋のなかにうく |
47 | 鳥帰る空いちまいの畳紙 |
48 | 爆音や乾きて剛き麦の禾 |
49 | 蟻よバラを登りつめても陽が遠い |
50 | うつくしき眼と会ふ次の雷待つ間 |
2024年9月25日 13時31分更新(随時更新中)