現代俳句データベース(俳句)のアクセスランキング
2010年6月4日のデイリーキーワードランキング
1 | 祈るべき天とおもえど天の病む |
2 | てのひらの静かなる飢青くるみ |
3 | 星屑や鬱然として夜の新樹 |
4 | サルビヤの純粋迷ひごころ消ゆ |
5 | 満月のほたるぶくろよ顔上げよ |
6 | すれちがうベクトル海の日の教室 |
7 | パセリ噛む夕ぐれは鳥の感情 |
8 | 河骨の鈴をふるはす星揃ふ |
9 | 瞑想の時を下さいあやめ咲く |
10 | ひるがえる葉裏で僕の手錠はずそう |
11 | 短夜の壁の中より櫂の音 |
12 | 隧道なか坐席疾走しぼくら青春 |
13 | 頭の中で白い夏野となつている |
14 | 海の蝶最後は波に止まりけり |
15 | 花サフラン舌の真赤は太古より |
16 | 不敢取借金返済の顔ガラスへ写す |
17 | 初富士にかくすべき身もなかりけり |
18 | 体内の迷路も夏か水いそぐ |
19 | 蛇打つて森の暗さを逃れ出し |
20 | はまなすの朱き実ほどの胸燃やす |
21 | 雲一片シュトラウス晴れの麦畑 |
22 | 星移る匂い袋の涼しき香 |
23 | 黴厨匙きらきらと密集す |
24 | 夏の野に手足はげしく流されぬ |
25 | しんしんと肺碧きまで海の旅 |
26 | 我も亦ラッシュアワーのうたかたか |
27 | 青い蟹となるぼくら爪がないために |
28 | 深海に傘をゆるめて水母死す |
29 | 血を流しゆけば幼き晩夏の海 |
30 | 鶏たちにカンナは見えぬかもしれぬ |
31 | 朝焼の雲海尾根を溢れ落つ |
32 | 黒揚羽亡き人の魂のせて来よ |
33 | 喫泉に口あまやかす雪のなか |
34 | 夕凪や使はねば水流れ過ぐ |
35 | ゆっくりと草が螢になってゆく |
36 | 自画像をふせたるままに新樹光 |
37 | 夏の海水兵ひとり紛失す |
38 | ががんぼは窓擦る沒落するのだな |
39 | 毎日は静かに澱む金魚玉 |
40 | 流れ行く大根の葉の早さかな |
41 | 咳の子のなぞなぞあそびきりもなや |
42 | 赤蜻蛉筑波に雲もなかりけり |
43 | 柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺 |
44 | 萍の一つは頭蓋のなかにうく |
45 | きみ嫁けり遠き一つの訃に似たり |
46 | 黒揚羽水の匂ひの法隆寺 |
47 | 死は春の空の渚に遊ぶべし |
48 | 雪虫に触れ昴りは少女のまま |
49 | 図書館に青き風入れ五月尽く |
50 | うつくしき眼と会ふ次の雷待つ間 |
2025年8月28日 20時30分更新(随時更新中)