現代俳句データベース(俳句)のアクセスランキング
2010年6月6日のデイリーキーワードランキング
1 | 祈るべき天とおもえど天の病む |
2 | てのひらの静かなる飢青くるみ |
3 | 星屑や鬱然として夜の新樹 |
4 | 河骨の鈴をふるはす星揃ふ |
5 | 満月のほたるぶくろよ顔上げよ |
6 | パセリ噛む夕ぐれは鳥の感情 |
7 | サルビヤの純粋迷ひごころ消ゆ |
8 | ひるがえる葉裏で僕の手錠はずそう |
9 | 雲一片シュトラウス晴れの麦畑 |
10 | 瞑想の時を下さいあやめ咲く |
11 | 短夜の壁の中より櫂の音 |
12 | 我も亦ラッシュアワーのうたかたか |
13 | すれちがうベクトル海の日の教室 |
14 | 花サフラン舌の真赤は太古より |
15 | 隧道なか坐席疾走しぼくら青春 |
16 | 血を流しゆけば幼き晩夏の海 |
17 | 海の蝶最後は波に止まりけり |
18 | 星移る匂い袋の涼しき香 |
19 | 黒揚羽亡き人の魂のせて来よ |
20 | はまなすの朱き実ほどの胸燃やす |
21 | うつくしき眼と会ふ次の雷待つ間 |
22 | 蛇打つて森の暗さを逃れ出し |
23 | 毎日は静かに澱む金魚玉 |
24 | 灰色の象のかたちを見にゆかん |
25 | 深海に傘をゆるめて水母死す |
26 | ががんぼは窓擦る沒落するのだな |
27 | 鶏たちにカンナは見えぬかもしれぬ |
28 | 頭の中で白い夏野となつている |
29 | 谺して山ほととぎすほしいまま |
30 | 萍の一つは頭蓋のなかにうく |
31 | 体内の迷路も夏か水いそぐ |
32 | 夏の野に手足はげしく流されぬ |
33 | きみ嫁けり遠き一つの訃に似たり |
34 | 赤蜻蛉筑波に雲もなかりけり |
35 | 夏の海水兵ひとり紛失す |
36 | 朝焼の雲海尾根を溢れ落つ |
37 | 水枕ガバリと寒い海がある |
38 | 夕凪や使はねば水流れ過ぐ |
39 | 死にたれば人来て大根煮きはじむ |
40 | 短夜や乳ぜり啼く児を須可捨焉乎 |
41 | おそるべき君等の乳房夏来る |
42 | しんしんと肺碧きまで海の旅 |
43 | ゆっくりと草が螢になってゆく |
44 | 外にも出よ触るるばかりに春の月 |
45 | 小春日や石を噛み居る赤蜻蛉 |
46 | 万緑の中や吾子の歯生え初むる |
47 | あたたかな雨が降るなり枯葎 |
48 | 金閣にほころびのひかり苔の花 |
49 | 青嵐嵯峨野の広く透きとほる |
50 | 身ほとりに風湧く思ひ更衣 |
2024年9月20日 22時11分更新(随時更新中)