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 現代俳句データベース(俳句)のアクセスランキング

 2010年7月13日のデイリーキーワードランキング

1

祈るべき天とおもえど天の病む
2

てのひらの静かなる飢青くるみ
3

すれちがうベクトル海の日の教室
4

瞑想の時を下さいあやめ咲く
5

善戦の敗者が佇てり風の薔薇
6

星移る匂い袋の涼しき香
7

身軽さは淋しき合歓の花ざかり
8

血を流しゆけば幼き晩夏の海
9

ひるがえる葉裏で僕の手錠はずそう
10

人恋へば夕べ笹の葉清し清し
11

耳の如くカンナの花は楽に向く
12

戦争が廊下の奥に立つてゐた
13

毎日は静かに澱む金魚玉
14

鍵束に覚えなき鍵星迎え
15

しんしんと肺碧きまで海の旅
16

黴厨匙きらきらと密集す
17

河骨の鈴をふるはす星揃ふ
18

七月や予感はいまも草のなか
19

我も亦ラッシュアワーのうたかたか
20

サルビヤの純粋迷ひごころ消ゆ
21

農学部流星の馬梅雨に病む
22

そもそものはじめは紺の絣かな
23

星屑や鬱然として夜の新樹
24

色色に異国文字ある星祭
25

涼風くぐる高さ制限2・2
26

深海に傘をゆるめて水母死す
27

雲一片シュトラウス晴れの麦畑
28

ダリヤ熟れルイ王朝の夢売りぬ
29

青い蟹となるぼくら爪がないために
30

河ほとり荒涼と飢ゆ日のながれ
31

踏切のあじさい揺らぐ夜の底
32

向日葵を野太く咲かせ後継者
33

さびしさよ馬を見に来て馬を見る
34

木のあらば一本の櫂削るべし
35

七夕が来て黒猫の老い呆け
36

吊橋に目尻ひりひり初河鹿
37

裸子をひとり得しのみ禮拜す
38

萍の一つは頭蓋のなかにうく
39

鶏たちにカンナは見えぬかもしれぬ
40

天安からず水無月の水血や虹に
41

蛇打つて森の暗さを逃れ出し
42

しんかんと炎天ザイル垂るるのみ
43

わが腋も葡萄の花をこぼすべし
44

不敢取借金返済の顔ガラスへ写す
45

臀で押す革張りのドア墓地満員
46

爆音や乾きて剛き麦の禾
47

きみ嫁けり遠き一つの訃に似たり
48

にぎりしめにぎりしめし掌に何もなき
49

大花火天を感じてのちこぼれ
50

あぢさゐの花より懈くみごもりぬ


2024年9月21日 09時35分更新(随時更新中)
 

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