1960年代マガジン版・アニメ第1作初出
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 00:29 UTC 版)
「ゲゲゲの鬼太郎の登場キャラクター」の記事における「1960年代マガジン版・アニメ第1作初出」の解説
たんたん坊(たんたんぼう) 声 - 緒方俊也(第1作)、田中康郎(第3作)、塩屋浩三(第3作86話、第6作)、立木文彦(第4作)、チョー(第5作) 妖怪城に棲む妖怪たちのリーダー格。巨大な頭のみの姿をしている。口から吐き出すタイヤ状の青痰が武器(第1作では目脂が武器で、第3作では口から吐く痰を「トリモチ唾液」と呼称)。誘導ミサイルのように敵を追い、膠のように張り付き、体中の穴を塞いで窒息死させる。目からの怪光線や、その巨体で押し潰すなどの攻撃もする。妖怪城の封印が解かれたため、かまいたち、二口女とともに復活し、人間の子供を捕えて妖怪に改造し、日本を妖怪王国にしようとしていた。初登場は原作『妖怪城』およびそのアニメ化作品・第1作第3話。 少年マガジンの巻頭特集では、アニメ第1作の内容を意識してやにやに坊という名前で紹介され、青痰ではなく目脂を飛ばす妖怪とされていた。 大かむろをモデルにした創作妖怪[要出典]。大かむろ(おおかむろ) 巨大な頭だけの妖怪。伝承では狸が化けた人を驚かす妖怪とされているが、本作では東洋の地獄の住人。住んでいた地獄がサタンに占領されたため、死者を道案内する役に格下げになった。ニタッウナルベから連絡を受け、水木しげると十二人の子供達を地獄へ導いて大昔から変わっていないこの世とあの世の世界の仕組みを教えた。 原作とアニメで登場した同系統妖怪である妖怪城の主・たんたん坊の創作モデルにもなった[要出典]。 月曜ドラマランド版ではおっかむろの名でぬらりひょん一味として登場。頭だけの姿の他に胴体手足のある姿(胴や手足はゴリラに似て、尾は狸のように太い)や人間態も取る。何でも食べてしまう。 かまいたち 声 - 富田耕吉(第1作)、大竹宏、広中雅志(第3作)、鈴木琢磨(第4作)、菊池正美(第5作)、松野太紀(第6作) 旋風と共に現れ人肌に斬り付ける妖怪。本作では短髪で口の尖った男に描かれる。『妖怪城』(初アニメ化第1作第3話)では妖怪城に住む妖怪の1名で、呼吸で風を操り鬼太郎を苦しめた。『妖怪万年竹』では鬼太郎の味方として登場。 アニメ第3作では、高速飛行によって生じる風で物を切り裂く。74話「妖怪万年竹」以降は鬼太郎側に付く。 第4作以降は風を操る能力と両手を鎌に変える能力の両方を使う。第4作では夜の間は無敵同然の強さを持つが、昼間では弱体化する。 第5作では妖怪界でも屈指の実力者。旋風を纏って空を飛び、両手の鎌から真空の刃を飛ばして攻撃する。ぬらりひょんに世話になったことがあり、39話ではフリーの殺し屋をしていた。実は萌え系少女漫画マニアで、ねずみ男に買収されてぬらりひょん脱獄に力を貸すが、本が偽物であることを知ってねずみ男を殺そうとした際に鬼太郎に妨害され、プライドを傷つけた鬼太郎を激しく恨み、ぬらりひょんの勧誘を受け一味に加わる。 第6作では妖怪城から力を供給されている間はほぼ不死身。妖怪城の力の源である人柱を破壊された後は、一反木綿をパチンコのように使って石化した子泣き爺を飛ばす連携技で倒される。第19話では名無しによって復活し、子供たちを妖怪に改造するためにお化けの学校で良い教師を装うが、ねこ娘によって倒される。草かまいたち 声 - 戸谷公次(第3作) 本所七不思議の妖怪の一体で片葉の葦に出現。上述のかまいたちと同族だが、こちらは伝承通りの鎌鼬の姿で、葦の葉手裏剣と両手の鎌で鬼太郎を攻撃。漫画では火炎を浴びて取り押さえられ、目玉親父の監禁場所を白状して逃亡する。アニメでは第3作第108話登場し、目玉おやじの居場所を白状せず、鬼太郎にオカリナ鞭で木に叩きつけられて消滅する。 二口女(ふたくちおんな) 声 - 千々松幸子(第1作・第3話)、小串容子(第1作・第7話)、梨羽雪子(第3作)、阿部道子、津賀有子(第4作)、金月真美(第5作)、永島由子(第6作) 伝承もある妖怪だが、本作では妖怪城に住む妖怪の一人として登場。顔とは別に後頭部に巨大な口を持ち、獲物を見つけると蛇になっている髪で捕食する。その髪は二百メートルも伸びる上に起重機のような力も備えている。アニメ第1作では顔が大口側だけの大口女(おおぐちおんな)として登場。第4作のみ表の顔と後頭部の口とで、別人の声と喋り方になる。 第6作では第3話にてねこ娘に全身を切り裂かれて倒されるが、第19話で名無しによって復活し、子供たちを妖怪に改造するためにお化けの学校で良い教師を装うが、ねこ娘によって倒される。 見上げ入道(みあげにゅうどう) 声 - 緒方俊也(第1作)、北川米彦(第2作、第4作・第1話)、田中康郎(第3作)、川津泰彦(第4作)、郷里大輔(第4作・第96話)、大川透(第5作)、池水通洋(第6作)、石原良純(実写映画版) 伝承では山道などで現れ、見る見る巨大化していく妖怪。 本作では一つ目の法師姿(鳥山石燕画の妖怪青坊主が原型[要出典])。空気を吸うことによる巨大化能力を持ち、逆に吐き出すことで小さくなったり、強風や空気の糸、炎などを吐いたりして攻撃する。炎の輪で敵を空へ巻き上げ、この世から消す秘法「霊界流し」を使う。全て呼吸による術なので喉を塞がれると使えないのが弱点。また、伝承では「見上げ入道見越した」という呪文を弱点としており、映像化作品の一部でもその描写がある。初登場は原作『見上げ入道』およびそのアニメ化作品・第1作第9話。原作やアニメ第1、3、5作では、妖怪学校を開いており悪戯好きな生き物や幼い人間を集めて妖怪にする教育を与えていた。 第4作では、学校の裏手にある入道沼を工事していた傲慢な社長(声 - 笹岡繁蔵)が祠を蹴り倒したことによって封印を解かれるが、鬼太郎に「見上げ入道見越した!」の呪文を唱えられ妖力を失って再び封印される。 第5作では妖怪の少子化を憂い後進の育成と教育熱心になり過ぎただけで、根は悪い妖怪ではない。妖怪学校の生徒を集めるためにねずみ男に黒い封筒のダイレクトメールを配らせ、同封した質問に答えた子供(問題児)を強制的に入学させ妖怪になる教育を受けさせ、落第した者はあの世に送っていたが、交戦した鬼太郎を優秀な若手妖怪と認めて和解する。 第6作では、第2話にて山奥を通りかかったねずみ男の小便がたまたま石に貼られていた封印の札を剥がしてしまったことによって復活し、5万人の魂を霊界に送ることで無限の力を手に入れようと計画するが、鬼太郎たちによって阻止され消滅する。第19話で、名無しの逆五芒星の力により再度復活し、異空間の中に作り上げた「お化けの学校」に学校が嫌いな子供たちを呼び寄せ、子供たちを妖怪に改造するために良い教師を装うが、助けに来た鬼太郎たちによって阻止される。見越し入道(みこしにゅうどう) 声 - 長嶝高士(第5作) 伝承では見上げ入道と同系統の妖怪。 アニメ第1作では群衆扱い。首が節くれだった老爺のろくろ首のような姿。 1980年代「最新版」第22話では見上げ入道の弟で、姿は第1作にやや近いが若く悪人面。兄弟で鬼太郎の武器を奪って操ることを企むが、迦楼羅様に海の幽霊族の武具を借りた鬼太郎に撃退される。 アニメ第5作では第38話に登場。肌が赤く額に瘤と第3の目がある。赤ん坊と住んでいた場所に道路が作られ車が出す排気ガスなどで生活圏を荒らされたことに怒り、持っている杖で地面を叩き地鳴りを起こして悪戯していたが、そうしている内に目を離した赤ん坊がいなくなってしまう。その後、妖怪横丁にて赤ん坊を見つけ、鬼太郎が赤ん坊を攫ったと誤解して攻撃するが、戦いに夢中になって赤ん坊を危険な目に遭わせたことでねずみ男から叱責され、自分の今までの無責任な行動を反省し、ねずみ男に礼を言って赤ん坊を引き取る。 見越し入道の赤ん坊 声 - 冬馬由美 アニメ第5作第38話登場。赤ん坊だが怪力は父親譲り。親とはぐれたところをねずみ男に拾われる。ねずみ男に懐き、ねずみ男も赤ん坊に「ネズミージュニア」と名付け面倒を見て情が移る。 百々爺(ももんじい) 声 - 柴田秀勝(第2作)、今西正男(第3作)、松尾銀三(第4作)、西村知道(第5作)、斎藤志郎(第6作)/ 演 - 神戸浩 陰険な手段を行う卑劣漢の妖怪。本作では鼻のでかい禿げた頭に左右に白髪を生やした老人姿である。鼻毛を飛ばす「鼻毛針」(威力は鬼太郎の髪の毛針と同等)や、幻覚ガス入りの鼻ちょうちんで分身を見せる「鼻もんもの術」を操る。初登場は『妖怪大裁判』(初アニメ化第2作3話)。鬼太郎を冤罪に陥れようとするが最終的に失敗し、天狗ポリスに身柄を拘束され嘘の証言をしたねずみ男共々有罪判決を言い渡される。アニメ第4作と妖怪千物語では鬼太郎を陥れようとする役割はぬらりひょんに変更された。 第3作101話では虚無僧に変装し、板鬼を使って悪事を働くが、最期は板鬼共々井戸に落ちた。 第4作では47話でカラスの糞だらけにされた恨みを糞で返そうと復讐を狙い、106話で井戸仙人から妖怪医学書を盗みカラスの糞を材料に格別に臭いガスを染み込ませた手紙を鬼太郎に出して妖怪ノイローゼに陥れたが、鬼太郎が恐怖を克服したため幻覚妖怪は消滅し反撃を食らって自分がガスを嗅ぎ、迫る幻覚妖怪に怯えながら恐れが淵へ落下する。 第5作では47話に登場。妖怪世界では慈善家として知られているが、本性は狡猾かつ卑劣な性格。鬼太郎が地獄の鍵の無断使用で投獄されたことを知り、自分の名声を高めるために鬼太郎が妖怪の秘湯を人間にバラしたと偽情報を流して彼を裁判にかけるが、賄賂で味方に付けていたねずみ男に裏切られ、その後は鬼太郎と交戦するもぬらりひょんの横槍で捕らえられる。 第6作では42話に登場。裁判を傍聴する妖怪の悪意を集めてまなに「金」の字の呪いをかけることを目的とした名無しによって操られ、鬼太郎を陥れようとする。 松本しげのぶ版では黒幕として第11、12話登場。妖怪界のはみ出し者とされるが、鬼太郎を妖怪たちへの傷害罪で天狗法廷に訴え、有罪判決を勝ち取り溶解刑を執行させる。実は自分以外の妖怪を忌み嫌っており、ダイダラボッチを復活させ殲滅を目論むが、大天狗を食わせたことで鬼太郎の封印が解け復活、失策の指摘と出番終了をねずみ男に告げられながら屁を喰らって倒れる。白カラス アニメ第4作第106話に登場。百々爺の手下であり、「不吉なことの前触れ」と鬼太郎にさらなる怯えと恐れを抱かせ、妖怪ノイローゼを悪化させる。 天邪鬼(あまのじゃく) 声 - 内海賢二(第1作)、野田圭一(第2作)、峰恵研(第3作)、田中和実(第4作)、平野正人(第5作)、楠見尚己(第6作) 初登場は原作『天邪鬼』(初アニメ化第1作47話)。その昔悪さを働いて狛犬の中に600年も封じ込まれていた根性曲がりの妖怪で、指図と他人の幸せを嫌い不幸を好む。自ら千人力と称する怪力の持ち主で、相手の心や妖気も素早く察知できることからさとりの怪とも呼ばれる。また、燻製が大好物で、自分のアジトに燻製窯を作るほど。太平洋戦争で家族を失った悲しみから本来の優しい性格が意地悪になってしまった老人の夢枕に立ち、唆して封印を解かせることで現世に復活し町に下りて大暴れを始めるが、自衛隊から要請された鬼太郎との戦闘の末に再び封印される。 原作『妖怪大裁判』(初アニメ化第2作3話)では見上げ入道たちと組んで鬼太郎を窮地に追い込むが、百々爺に騙されたことを知って鬼太郎に謝罪し和解する。第5作では手の目とコンビを組んでおり、88話では地獄クイズ大会で鬼太郎暗殺を企むが失敗し、一部始終を閻魔大王に見られていたため釜茹での刑に処される。 第4作26話では心を直接読まないが洞察力には優れ相手の心理状態も正確に見抜き、自分が「自由」であることに凄まじい意志と信念を持つ。ねずみ男が誤って封印を解いたために暴れ出し、さらった大河内財閥のわがままな一人娘・百合香(声 - 荒木香恵)を鬼太郎たち共々燻製にして食べようと目論むが、最終的には再び封印される。 第6作92話ではぬらりひょんと朱の盆によって封印を解かれる。復活した直後に遭遇したねずみ男を通じて、テレビディレクターの奥田佑太(声 - 沼田祐介)を利用して悪事を働くが、自分の間違いに気づいた奥田に見限られ、最期は鬼太郎の指鉄砲で倒される。 猫仙人(ねこせんにん) 声 - 大竹宏(第1作)、青野武(第3作)、矢田耕司(第4作)、江川央生(第4作・64話)、稲葉実(第6作) 「猫仙人」(初アニメ化第1作17話)に登場。不老不死の秘術を見つけ、猫塚と呼ばれる祠に1200年も生き続けている仙人。長い毛と大きな目が特徴(第3・4作では顔が猫のようになっている)。伸縮自在の体を持ち、猫に限らず魂を生物から生物へと乗り移らせることができる。秘術とは自分の肉体と魂を分離し、魂は普段猫の中に宿らせ(アニメ第3作では命の水が入った宝の玉に吹き込んでいた)、肉体は猫塚の中で冷凍保存して、非常時以外はなるべく使わないようにするというもの。幹線道路工事のために猫塚が破壊されたことに怒り、工事現場と麓の村を猫の大群に襲わせ村を占領して人間達を奴隷のように扱うが、鬼太郎の魂金縛りの術で石の中に封印される。第4作では改心し、身寄りのない猫たちを引き取りどこかへ去る。第6作では目が4つある。200年前に猫塚に封印されていたが、朱の盆によって封印を解かれる。目から相手を猫に変える光線を発射する。かつて猫が飼い猫からペットになってから大事にしない人間が増えており、多頭飼育崩壊や盆栽子猫などに怒り、その恨みとして多くの人々を同じ目に遭わせ、残りの人々を猫に変え苦しめるが、最後はねこ娘に倒される。 『妖怪千物語』では3話登場。大黒猫 第4・6作登場。猫仙人が化けた姿。その名の通り、巨大な黒猫の姿をしている。 のびあがり 声 - 田中康郎(第3作)、立木文彦(第4作)、津久井教生(第5作) 「吸血木」(初アニメ化第1作19話)に登場。地中深くに棲む半透明でゲル状の体と無数の腕を持つ単眼の妖怪。松代群発地震によって千石岩にある龍宮穴にできた通路から地上へ這い出してきた。人間を次々に襲って眠り花の花粉で眠らせて血液を養分とする吸血木の芽を植え付けて吸血木にする能力を持つ。原作では厳密には「妖怪」ではなく、地上の生物とは違う発達をした「地下生物」という設定だった。[要出典]また巨大な目によって相手を催眠状態にすることができる。調査に来た鬼太郎との戦闘の末に、逆に吸血木の芽を植え付けられ大木となる。原作や第1作では鬼太郎以外の木にされた犠牲者は元に戻れなかったが、第3作以降はのびあがりが倒されると元に戻る。 第3作では2万年前に封印されていた個体が地震によって復活し、人間の森林伐採に怒り、次々に襲って吸血木の芽を植え付けて吸血木にするが、最期はぬりかべが開けた穴で震源のマグマ溜まりと住処の洞窟を繋げられマグマに飲み込まれる。 第4作では10年前に遭難死した増本俊之(ますもと としゆき、声 - 立木文彦)の意志がのびあがりと合体し、雪崩から村人を守るために次々と直に手を触れて人々を木に変える。のびあがり及び融合した俊之は木になった者としか会話できない。融合していた俊之は雪崩から妻と娘を救い、のびあがりの苦手な朝日を浴びて消滅する。 第5作では砂風呂用の砂を掘った時に地上へ這い出してきた。子供のように無邪気な性格で悪意はない。妖怪を次々に襲って種を飲ませて吸血木に変え、そこから妖怪の生気を吸って巨大化し、妖怪横丁をパニックに陥れる。騒動後は鬼太郎によって元の砂場に戻された。 第6作では大昔に封印されていたのがチャラトミの悪ふざけで封印の札を剥がされたせいで復活し、東京都の地下貯水槽付近を根城に「悪意」のある人間を次々に襲って吸血木に変えるが、最期は弱点である目を攻撃されて爆散する。 『妖怪千物語』では花見の最中に妖怪たちを吸血木に変えるが、砂かけ婆と木になった実から復活した鬼太郎によって種を植えられ自ら吸血木となる。 ぐわごぜ 声 - 高橋和枝(第1作)、千葉耕市(第3作)、くじら(第4作) 本作初登場は『朧車』(初アニメ化第1作第58話「おぼろぐるま」)。ねずみ男のようなガウンを纏っている。怪気象を使って日本全土の占領を企んだ妖怪の国の初代総理大臣。妖気定着装置である朧車を操り、調布一帯を怪気象で覆い尽くし調布市街にある水木しげる(アニメ第4作では木水しげる(声 - 田中秀幸))の家を国会議事堂にすべく占拠するが、人質に取った目玉おやじを呑み込んだために脳を支配されて妖気定着装置を逆回転させられ、怪気象共々消滅する。カロリーヌという一人娘がいる。 第4作では70話に登場。人間に取り憑き欲望や妄想のエネルギーを吸収する妖怪で、目玉おやじとは旧知の間柄。口から石化光線を放つ。怪気象と共に東京に現れ、マンガのアイディアに行き詰っていた木水の願望を利用して次々に妖怪を生み出させることで妖怪王国を作り出そうと企むが、最後はねこ娘たちの反撃を受けて黒い霧状の正体を現し、鬼太郎がちゃんちゃんこで起こした旋風によって消滅する。 第3作劇場版「激突!!異次元妖怪の大反乱」では、妖怪帝国の建国を企む妖怪皇帝に臣従する異次元妖怪を纏める妖怪総理大臣として登場。カロリーヌと揃いのペンダントを通じてカロリーヌの居場所を探知できる。これを利用してカロリーヌを保護した鬼太郎たちに襲撃をかけ、さらにカロリーヌをさらったように見せかけて囮にし、国会議事堂へ鬼太郎を誘き出す。狡猾な策略家である一方娘思いの優しい父親でもあり、本当の望みは娘と幸せに暮らすことだった。カロリーヌが朧車に殺されたことをきっかけに、自分たちは利用されていたに過ぎなかったと気づき、さらにカロリーヌが最期まで「パパを許して欲しい」と頼んでいたことを知り、その後は鬼太郎を追い詰めた妖怪皇帝に「娘を返してくれ!」と迫り逆転の一助となるが、妖怪皇帝に剣で斬られて転落し、娘と同じく光の粒子となって消滅する。カロリーヌ 声 - 三輪勝恵(第1作)、藤枝成子(第3作)、江原詩織(墓場鬼太郎) ぐわごぜの娘。水色の髪とタレ目をしている。詳細は上記のぐわごぜ、および「墓場鬼太郎の登場人物」の項を参照。原型である「墓場鬼太郎」ではガモツ博士の娘となっていて、「ゲゲゲの鬼太郎」と「墓場鬼太郎」で性格も若干異なっている。第3作劇場版では金髪に青い瞳の可愛らしい外見で登場。土蜘蛛に襲われた地下鉄から逃げ遅れていたところを偶然ねずみ男に助けられたことで彼に懐く。のちに自分が利用されていたことに気づき、石化した鬼太郎たちを元に戻すた目に朧車から涙を奪取するが、激怒した朧車に跳ね飛ばされて致命傷を負い、ねずみ男に看取られて消滅する。 水虎(すいこ) 声 - 緒方俊也(第1作)、大竹宏(第3作)、大友龍三郎(第4作)、掛川裕彦(第5作)、江川央生(第6作) 体が水状の妖怪。そのため殴る・切る等の物理攻撃が通用せず、霧状になることも可能。生物の形も取れるが基本形態はシリーズによって異なる(原作・第3作では髪の長い幽霊、第1作・第4作完全体・第6作では虎、第4作の雄は虎の獣人型、「鬼太郎国盗り物語」と第5作では日本伝承風に虎のような顔の大型の河童、妖怪千物語では中国伝承風に虎顔の半魚人)。ほとんどの個体は冷気が弱点。後述の長江の水虎とは同系統妖怪だが別個の存在。初登場は原作『水虎』。雄と雌とが別の壺に密封され埋められていた。少年たちに壺を掘り起こされた雄は自分を飲んだ少年(アニメ第3作では新一(しんいち、声 - 川島千代子)といういじめられっ子)を操り、雌の壺を掘り出して日本中での繁殖を目論むが、最後は鬼太郎の作戦に嵌って再び封印される。 アニメでは第1作14話で初登場。あらゆる生物や物体から水分を吸い取って生きている妖怪で、500年ほど前に中国から渡ってきて高僧に壺の中に封じ込められたが、孤児の人間の少女ゆり子に助けを求め壺から出され復活する。ゆり子に恩義を感じ、いじめっ子からゆり子を助けるなどするが、村中が水分を吸われ全滅する危機に瀕してしまい、最後は鬼太郎との決闘の末に再び封印される。 第3作では9話で登場。原作同様の姿が本来の姿だが、猫のような目がついた霧状の姿で頻繁に移動する。 第4作では56話で登場。雪国の温泉宿の一人息子である昇(のぼる、声 - 高木早苗)によって偶然封印を解かれる。非常に強力な妖怪とされ、古代には数多の妖怪たちが協力して夫婦を割き各々を別個に封じ込めていた。雄単体では、人間より二回りほど大きく、下半身が不完全な獣人型だったが、妻と合体した場合は空も自在に駆ける巨大な虎になる。洪水や雪崩、口から激しい渦巻く水流を吐くなど水全般に関して高い能力を持つ。妻が封印されているダムを決壊させようと企むが、鬼太郎によって再封印される。 第5作では1話で登場。自在に液状に変幻する体を持ち、風呂場・トイレ・排水溝など、水のある場所に現れる。封印を解いた少年たちを連れ去ろうとするが、鬼太郎ファミリーによって再封印される。 第6作では64話で登場。人間の負の感情を反映して虎の姿になる液体状の妖怪で、生き物から水分を吸い取ってミイラにする。滝の近くの祠に封印されていたが、自殺するために訪れた主婦辰川翔子(たつかわ しょうこ、声 - 恒松あゆみ)を唆して復活する。翔子の周辺人物をミイラに変えていくが、最後は鬼太郎に倒されて再び封印され、ミイラ化した人々は元の姿に戻る。 『妖怪千物語』ではぬらりひょんの部下。鬼太郎の体内に入るが、雪女の冷気によって凍らされ、そのまま体内電気で砕かれ倒される。 毛羽毛現(けうけげん) 声 - 永井一郎(第1作)、大竹宏(第3作)、八奈見乗児(第4作)、村松康雄(第5作) 原作「妖怪毛羽毛現」(初アニメ化第1作55話)に登場。目鼻のついた毛そのものの姿をした、神代から生きている妖怪で大の文明嫌いな性格。妖術で恐竜など太古の生物を作り出して(原作やアニメ第1,3作では子供の魂を抜いて化石に移すことで復活させる。第5作では眼光で相手の体を変化させることで恐竜に変えてしまう)使役する能力を持ち、恐竜を東京に進撃させて世界を太古の昔に還そうと企むが、鬼太郎に敗北した後は、自分のことを人間には秘密にするという約束で子供達の魂を元に戻す。 第3作では17話に登場。人間を憎み、妖怪と他の生物が調和していた太古の世界に戻そうとするが、蘇らせた恐竜たちと人間の少女が仲良くする様子を見て考えを改め、人間と妖怪が仲良くできる時代が来ることを信じて子供達の魂を返し、眠りに就く。 第4作では11話に登場。動物の毛や羽毛が集まって生まれた彼らの代表意思のような存在で、本作では恐竜を使役していない。霊山の古い祠に封印されていたが、ねずみ男が封印を解いたことで復活する。霊山周辺に利権絡みの高速道路が作られ、排気ガスによる大気汚染や酸性雨で森の大半が死滅しかけたことを知って怒り、がしゃどくろを操って通行する車を襲わせ脅かしていた。 第5作では28話に登場。目玉おやじによれば太古には複数の毛羽毛現が存在していたがほとんど絶滅したとされ、終の住処を探す旅の途中にゲゲゲの森近辺で行き倒れていたところを目玉おやじに保護された。本来は白い毛並みだが、発見当時は人間の街に誤って入り込んだことでひどく汚れており、2人の看病で回復、目玉おやじとは親友になった。「恐竜拳」なる独自の健康法を編み出している。終の住処には完全な自然環境を求めており、訪れた妖怪横丁の喧騒を人間世界と大差ないと見て失望、自らの手で理想の住処を作り出そうとし、森に妖怪達を誘い込んで恐竜に変え、さらに横丁を妖怪恐竜達に蹂躙させ壊させようとするが鬼太郎たちによって阻止され、最後は目玉おやじと袂を分つ。 ふらり火(ふらりび) 空を飛ぶ牛馬サイズのニワトリ型妖怪で、毛羽毛現の乗り物。原作とアニメ第1・3作に登場。 海座頭(うみざとう) 声 - 内海賢二(第1作)、大竹宏(第3作)、沢木郁也(第5作)、青森伸(第6作) 伝承にもある海に住む琵琶法師姿の妖怪で、本作では「海座頭」(初アニメ化第1作26話)に登場。沈没船員達の魂を奪って船幽霊にし、さらに船を襲わせ、そこに積まれた財宝を納めさせていた。また、大鮫を用心棒として使役している。鮫を倒して船員の魂を解放した鬼太郎の魂を奪おうとするが、返り討ちにあい海底に消える。 第3作50話では海で死んでいった人間の魂を鎮めることを役目としている。瀬戸内海のある島同士で漁場を巡って争う漁師達に憤慨し、大鮫を使って漁船を沈め、漁師達を船幽霊に変える。敗北後は鬼太郎達に人間が長い歴史の中で過去を振り返らず争いを続けて来たことを伝え、過去を忘れず語り伝えていくことが亡霊達を鎮める方法だと語り、船幽霊達の魂を持っていく事を了承するも「もしその事を忘れた時は再び船を沈める」と警告し姿を消す。 第5作4話では朱の盆に「海に漬けた子供は美味い」と嘘を吹き込まれ、妖力で作った貝を手にした子供達を配下の船幽霊にさらわせていた。掻き鳴らす琵琶の音色で海の水を自在に操り、巨大な津波を作り出したり、水の壁を作り攻撃を防いだり、波の先を鋭く尖らせた「水流銛」という技を繰り出す。一反木綿と親しくなった少女の綾(あや、声 - 雪野五月(現・ゆきのさつき))を襲うが、鬼太郎に妖力の源である琵琶を壊されて力を失い降参し、子供達を返す。 第6作16話では江戸の昔から境港近海に住み、そこを航海する北前船の財宝を狙って船幽霊を操り沈めていた。壺の中に閉じ込められ海底に封印されていたが、北前船の財宝を探していたねずみ男が壺を開けたことで復活し、沈めた北前船の財宝を運び出す人手として漁師達の魂を抜き船幽霊に変えていくが、最後は鬼太郎の指鉄砲を喰らって消滅する。 『新妖怪千物語』では海神島(人食い島)近辺の漁場をねずみ男に紹介するが、(上海かに坊主に操られた)人食い島が起こした嵐に巻かれ漁師達と共に捕われる。船幽霊(ふなゆうれい) 声 - 大竹宏(第1作)、戸谷公次(第3作)、根本幸多、松本考平(第5作) 伝承にもある海難事故の犠牲者の死霊。柄杓で海水を船に汲み入れ沈める。 「海座頭」(初アニメ化第1作26話)に登場。海座頭に魂を奪われた沈没船員達で、他の船を沈めて宝を奪うためこき使われていた。鬼太郎が魂を封じた壺を開けたことによって人間に戻る。 第3作では本来は大人しく悪さをしないと言われている。船に乗って現れ、海座頭の使役する大鮫が船を沈めて船員が海に投げ出されるとその上から柄杓で水をかけ沈める。元は人間の魂だけに個々の実力は低い。 第4作では海和尚の海水を回転させる特殊な装置に人間の魂を入れることで生み出された。ある程度の自我を持つが基本的には海和尚の命令に従う。柄杓を渡されると合体して巨大な一個体になって船を沈め、仮に底抜けの柄杓を渡されても集団で渦潮を起こすことで船を沈めようとする。装置の海水の回転を逆にして使用することで元の人間に戻る。 第5作では海座頭の使い魔的な存在。陸に上がり海座頭が狙いを定めた子供を見つけ、海座頭に差し出す。 第6作では海座頭が漁師達の魂を奪い、海底の祠に閉じ込めることで生み出される。 猛霊八惨(もうれいやっさん) 声 - 八奈見乗児(第2作) 原作では水木の別作品「妖怪水車」に登場。海で死んだ人間の霊が化けた、船幽霊と同系統の妖怪。モデルは千葉県銚子市での船幽霊の異称「モウレンヤッサ」。[要出典]一反木綿を厚手にして足をつけたような姿(アニメ第2,3作では主によって遺体を圧延されているため)。集団で渦潮を横にしたような大波「妖怪水車(ようかいすいしゃ)」を起こす。アニメでは第2作39話初登場。神主のような服装の「八惨の主(やっさんのぬし)」に率いられ、主は八惨を作る儀式を目撃した少年を呪い殺そうとするが、鬼太郎のちゃんちゃんこで倒される。主の正体は水死者の霊毛の集まりだった。 第3作98話では八惨の主は水精の翁(すいせいのおきな)。八惨(はっさん)を慰める祭の本義を人間達が忘れたことに怒り、妖怪水車で村を襲うが、鬼太郎と化け火の火炎連弾との衝突の末に、急所である鼻を焦がされ退散する。 第5作92話では人間や霊を海に引き込んで仲間に変える。浪小僧の両親の仇であり、彼が師事する岩魚坊主が封じた悪霊を解放して仲間に加え、妖怪水車を起こすが、鬼太郎の体内電気で倒される。 モウリョウ 声 - 永井一郎(第1作、第3作108話)、増岡弘(第3作)、松尾銀三(第4作)、田中大文、川津泰彦、森岳志(第5作)、廣田行生(第6作) 死体に乗り移って生きている妖怪。毛むくじゃらの巨大な体と怪物のような屈強な顔つきがトレードマーク。原作では歯は四角形だが、アニメではギザギザの歯である。 初登場は「モウリョウ」(初アニメ化第1作31話「もうりょう」)。乗り移っている死体が古くなると、新しい死体を求めて墓を暴く。死体に乗り移ったままでも姿を現せるが、これは幻のような物で、現在乗り移っている死体を完全に焼くことで消滅する。墓を暴いている所を墓守の少年・玉吉(たまきち、声 - 小串容子)に目撃され襲いかかるが、鬼太郎の呼び寄せたつるべ火に死体を焼かれて消滅する。 アニメ第3作では未練を残した死者の体に入って操る。 第4作では火葬が普及して入る死体がないため、生者を死に追いやって乗り移ろうとした。ただし、相手に生きたいという未練があれば体を奪うことは不可能。実体がないため攻撃が一切通用しない。街中で次々に人間を驚かせて事故死を誘発しようとするが、鬼太郎のちゃんちゃんこに包まれ消滅する。 第2作6話「死人つき」にも登場するが、こちらはロシア民話をベースとした鬼太郎の登場しない短編『妖怪 魍魎(もうりょう)の巻、死人つき』に準拠し、[要出典]第1作とは別種で各容姿も異なる個体が複数出現している。女性の死体に取り付き、それに引かれて数多な魍魎が集まってくる。日光に弱く、朝になったことに気付かず自滅する。第5作64話「もうりょうの夜」では魑魅魍魎の名称で同種の妖怪たちが登場。鹿羽村(しかはむら)に特有の現象「死人つき」として恐れられ、死人つきが起きる時節になると方々から妖怪が引き寄せられる。約50年近く前(第2作と時代は近い)にも鬼太郎に退治されたが再び発生する。女性の死体に取り付いた魍魎は第2作では牛頭鬼のような正体で暴れたが、第5作では取り付いたまま滅びる。 第6作では78話登場。光を苦手とするため昼間は姿を現さず、雄叫びで怨霊を呼び寄せる能力を持つ。水葉(みずは、声 - 照井春佳)の死体に乗り移り、水葉を見殺しにした恋人の写真家久能恭平(くのう きょうへい、声 - 野島裕史)に付きまとうが、鬼太郎の指鉄砲を受けて消滅する。土精(どせい) 声 - 竹本英史(第5作) 魑魅魍魎中唯一名前が明らかな妖怪。他の魑魅魍魎では知覚できない八角円の結界内を見ることができるが、瞼が大きく重いため仲間に持ち上げてもらう必要がある。第2作や元ネタの『妖怪 魍魎(もうりょう)の巻、死人つき』では一眼だが、第5作では二眼となっている。 おどろおどろ 声 - 富田耕吉(第1作)、北村弘一(第3作)、佐藤正治(第4作)、西村知道(第5作)、増谷康紀(第6作) 毛を突き刺して人間の血を吸う吸血妖怪。 初登場は『おどろおどろ』(初アニメ化第1作27話)。自身の肉体で「毛生え薬」の人体実験を行なった科学者が、薬の副作用で超能力を得る代わりに人間の血を吸わなければ生きていけなくなった妖怪。すでに人の心をなくし、新鮮な血液を手に入れるために子供を誘拐し続けていたが、鬼太郎によって倒される。正太郎(しょうたろう、声 - 朝井ゆかり)という息子がおり、おどろおどろを人間に戻そうとしていた。 「妖怪千物語」では封印の祠が研究所改築で崩されて復活し、魂が科学者の髪にとりつく。体内に取り込んだ科学者を人質に息子の正太郎を脅して模型飛行機で子供達を誘拐させ血を吸っていたが、鬼太郎によって科学者と分離させられて封印される。 第3作では第37話登場。本体は妖気で、天命に背き欲望の虜となり人間の心を失った者にとりつき変化させる。不老不死の研究に没頭し過ぎた科学者が妖気に憑かれ変化し、口内にある円形の口から触手を伸ばして吸血する。隆(たかし、声 - 塩沢兼人)という大学生の息子に子供を誘拐させていたが、鬼太郎に倒される。 第4作では第38話登場。助手(声 - 根谷美智子)がおどろおどろの助命を嘆願し、作りかけの元に戻る薬に鬼太郎が妖気を清めた血を入れたものを使用され、元の人間に戻る。 第5作では第21話登場。純粋な妖怪であり、血を吸われた相手は操られる。関谷教授に化けて大学に入り込み、恋をする女学生の血を好んで吸っていたが、鬼太郎によって倒される。 第6作では第43話登場。遺伝子研究者の小野崎彰悟(おのざき しょうご)が、開発した不死細胞の証明のために自身に投与し、副作用で妖怪になった。美琴という娘がいる。定期的に起こる吸血衝動に悩まされた末に、鬼太郎に依頼して指鉄砲で倒される。 牛鬼(ぎゅうき) 声 - 斎藤志郎(第5作) 頭部は牛の角や耳を備えた鬼、胴は蜘蛛に似た怪獣サイズの海の妖怪。鋭い爪が武器。他にも日本各地で様々な伝承があり、その姿も土地ごとで微妙に異なる。 原作初登場はガロ版「鬼太郎夜話」で、貸本版「下宿屋」の夜叉とほぼ同じ役回り(後述の「中国妖怪」の「夜叉」の項目を参照)。 マガジン版「牛鬼」や第5作以外のアニメ、千物語では知性は見られず獰猛で狂暴な怪物として描かれており、破壊と捕食を繰り返す。その昔に神・迦楼羅によって封印されていたが、封印場所を荒らされたことで復活した。正体は細胞を変化させる生きた気体で、他の生物の体を乗っ取ることで初めて牛鬼としての実体を得る(この本体は目視することができない上に鬼太郎の妖怪アンテナにも反応しないため、誰にも気付かれることなく寄生できる)。宿主が死ぬと最も近くの生物に乗り換えその者が新しい宿主となる。牛鬼を殺した者は牛鬼になってしまうという伝承にもある通りに殺された場合は加害者に取りつき新たな牛鬼となる。作中では主に前の宿主を倒してしまった鬼太郎に憑依し暴れるが、目玉おやじ達の祈りに応えて現れた迦楼羅の笛の音に誘われ鬼太郎の体から分離、再封印される。 アニメ版では第2作15話に初登場。約千年前から牛鬼岩と呼ばれる岩近くの海中に封印されていたが、何らかの形で忠太という少年の父親に寄生して実体を得て海中に潜んでいた。牛鬼岩で釣りをしていたねずみ男に釣り上げられて姿を現し村を襲ったが、最終的に鉛の箱に入れられ再び海中に封印される。 第3作では42話に登場。全身、暖色系の色をしている。村人が立ち入り禁止している海鬼の磯に封印されていた。2人の青年が小遣い目的に密漁に入り封印石を動かしたことで復活するが、最終的に再び海鬼の磯に封印される。 第4作では6話に登場。今作では牛鬼に憑り付かれた人間はまず影が牛鬼の影に変化し生肉を食らうようになり最終的に牛鬼になるとされている。また前の宿主を倒した分だけ強くなるので、更に手に負えなくなると言われている。青色の体に赤色の模様を持っている。島の開発を目論んだワンマン社長の鬼頭(きとう、声 - 石森達幸)が釣りの際に牛鬼岩の封印の札を剥がしたことで復活するが、最終的に新たな札に再封印され牛鬼岩に貼られる。 第5作では14話に登場。顔が小さめで胴体が細く足が長い。知性を持って言葉も話し、宿主の記憶や能力を利用する。殺生性は無く人間の恐怖心を食糧としており口から吐く糸で人間を生け捕りにして住処に閉じ込めて死への恐怖を与えるなどしている。数百年も昔、瀬戸内海の島々を全滅させたが蜘蛛島の守り神である迦楼羅に封印されていた。おごり高ぶった村長の息子らに金で雇われたねずみ男によって復活するが、最終的に再封印される。 第6作では22話に登場。オカルト番組の撮影を目的としたディレクター(声 - 稲田徹)とタレントの神宮寺(じんぐうじ、声 - 高塚正也)が島民の少年たちから教えてもらった牛鬼岩の封印を解いたことで復活するが、最終的に牛鬼岩に再封印される。 『妖怪千物語』では口から吐き出すよだれを武器にする。 ゲーム『異聞妖怪奇譚』では特定条件下で仲間にできる。鬼太郎に寄生しながらも説得を受け、それを酌んだ迦楼羅によって寄生能力だけ封じられ、自分の体を持つ。体も敵の時よりは小柄に縮んでいる。 逆柱(さかばしら) 声 - 北川国彦(第1作)、矢田耕司(第3作)、高木渉(第4作)、稲田徹(第5作) 伝承では上下が逆の古い木材で作られた柱の妖怪。本作では「げた合戦」に登場する。本体は下駄で、丸毛の子供を人質にして親丸毛に盗みをさせていたが、鬼太郎のリモコン下駄で破壊されて倒される。1980年代「最新版」では電気を帯びた樹木の妖怪。野衾軍団を率いてその電撃で朦朧となった人間を集め、呑み込んで一人から二人の複製人間(実体は棒切れ)を部下として作り出していたが、根切り虫に根を齧られ根の塊の本体を現し(地上部は尾に過ぎない)、本物達を吐き出した後に湖に落ちて自分の電気で自滅する。 アニメでは第1作第44話初登場。伝承通り上下が逆の柱が本体で、偽下駄は自分の一部で作った物。弱点は木材なので燃えることと上下を正しい向きに直されるとただの柱に戻ること。第3作では取り壊された名家の屋敷の跡地に立っていた柱が本体で、大事にしてくれた主人への恩返しのために、金を集めて屋敷を再建させようとしていた。 第5作では妖怪横丁の寺に住む。逆向きではひねくれた性格になるが、正しい向きに直されるとおとなしくなる。 花子 / ミチル 声 - 山口奈々(第1作)、荘真由美(第3作) 花の妖精。「げた合戦」に登場。原作やアニメ第1作では気位が高く、普段は鬼太郎やねずみ男を軽蔑して口も利かないが、丸毛に貯金を盗まれたために捜索を依頼する。アニメでは第1作第44話初登場。第3作では第52話登場し、ねずみ男をも疑わない純真で優しい性格で。花吹雪を放つ術を使う。 小説「水木しげるの妖怪ふしぎ話」では「ミチル」と改称されている。 第3作第84話や地獄編に登場する同名のキャラクター(声 - 山本百合子、片石千春〈地獄編〉)は人間であるため無関係。 あまめはぎ 声 - 杉浦宏策(第1作)、槐柳二(第3作)、上田敏也(第4作)、飛田展男(第5作)、蟹江俊介(第6作第48話)、寺崎千波也(第6作第97話) 伝承にもある妖怪だが、本作では「こま妖怪」で伝承とは異なる姿のコマ回しが得意な妖怪として登場。頭にキノコを生やしている。子どもの足の裏の皮を食べるのが好きで、その妨げになる鬼太郎を倒そうとするが、敗北後はもう子供を襲わないと誓う。アニメでは第1作第35話初登場。 第3作では第21話登場。「スーパーあまめはぎ」というフルパワー形態が登場する。 第4作では第52話登場。大雪でコマ神木が倒れ復活。コマを粗末にする子供達をコマに変えるが、鬼太郎に敗北した後は鬼太郎達の霊力で元に戻ったコマ神木で眠りに就く。 第5作では第31話登場。土の中に眠っていたが、ねずみ男に頭のキノコを取られたことで土から出てきた。ねずみ男と手を組み、キノコを餌に子供達を襲おうとするが、最終的にコマ勝負で鬼太郎たちに敗北し、頭のキノコも剥がれ落ちて山に帰る。 手の目(てのめ) 声 - 富田耕吉(第1作)、銀河万丈(第3作)、石塚運昇(第5作)、茶風林(第6作) 『手の目』(アニメ化第1作37話)に登場。顔ではなく両の掌に目がある妖怪。本作では、その眼光を浴びた相手の手を一日に数時間操る能力を持つ。人間の青年「山田」の手を操って強盗事件を起こすが、鬼太郎と砂かけ婆に目を2つとも潰され警察に突き出される。アニメ第3,5作では眼から破壊光線を放つ。 アニメ第3作77話では餓鬼と共に洞窟に封じられていた個体が人間の侵入によって封印が解け、近隣の村人を捕らえワイン漬けにして食おうとした。飛ばす眼球はちゃんちゃんこをも突き破る。 第5作では天邪鬼とコンビを組み、地獄クイズ大会で鬼太郎暗殺を企むが失敗し、一部始終を閻魔大王に見られていたため釜茹での刑に処される。 第6作では89話登場。本来はいたずら程度の悪さしかしない妖怪だったが、人間が妖怪を虐げる法律「妖対法(妖怪による不当な行為の防止等に関する法律)」を作ろうとしているとぬらりひょんから聞かされて人間を憎悪するようになり、「妖対法」の関係者の手を操り次々に殺害し、敗北後は「俺の後を継いだ妖怪が人間どもを皆殺しにする」と言い残して自爆する。 人食い島(ひとくいじま) 声 - 青野武(第4作) 「人食い島」(初アニメ化第1作42話)に登場。和歌山県佐々岡村の沖に千年も前から住み、海神として毎月二人の生贄を村に要求し続けてきた。海神の正体は、住処とされている巨大な人型の島そのものであり、献上された生贄を洞窟とみなされている口から胃腸に送って消化し、村人が逆らった場合は呼吸力によって災害を起こしてきたが、最期は体内に侵入してきた鬼太郎によって逆に消化される。 第3作では大人しい性格で、村人から島神として祀られている。海和尚が肺に寄生したことによって急に生贄を要求するが、鬼太郎が海和尚を倒したことで元に戻る。 第4作では動いたり話したりすることができる。千年前に「生贄は自分で最後にして欲しい」と身を捧げた姫に心打たれて食人をやめていた。彼女の形見の首飾りをねずみ男に盗まれて暴れ出すが、鬼太郎が首飾りを返したことで鎮まる。消化液は人間には有効だが妖怪や半妖怪には無効。長い年月を経て人間のように容姿が変化するらしく、現在の姿は千年前と顔や髪型(に該当する木々の部分)が若干異なっている。 『新妖怪千物語』では昔は暴れ者だったが今は封印されて大人しくしている。封印の祠を上海かに坊主に悪用されて操られ、鬼太郎に助けを求める。 ムジナ 声 - 大塚周夫(第1作)、安原義人(第3作)、高木渉(第4作)、根本幸多(第6作)、野沢那智(異聞妖怪奇譚) アナグマの異称とされる、人を化かす獣。原作・第4・6作では鼻が尖った奇妙な外見だが、第3作ではかなり屈強な外見をしている。 『おりたたみ入道』(初アニメ化第1作第38話)に初登場。ねずみ男そっくりに化けて子供たちから金を騙し取るが、ねずみ男本人と鬼太郎に正体を見破られて逃げ去る。 第3作13話では招かれたねずみ男の家の物を持ち去ろうとして鬼太郎に見つかり、敗北後は反省して、鬼太郎の頼みで一泊して山へ帰るまでねずみ男の弟を演じる。エンディングの声の出演クレジットでは「ニセねずみ」と表記。 第4作36話でもねずみ男を騙し妖怪アパートに忍び込が、騙されたと気づいたねずみ男の怒りのビンタを受け反省し、山へ帰る。 第6作では50話に登場。鵺からの命令で彼に化けて人々をさらい、廃墟となった鉱山労働者の集合住宅内で生気を吸い取っていたが、零に本物の鵺の居場所を吐かされた挙句、殺されて魂を吸収される。 妖怪千物語では善良な性格で、鬼太郎と敵対しない。 ゲーム『異聞妖怪奇譚』では悪役として登場。見た目だけでなく声もねずみ男そっくりだったので鬼太郎達にはバレなかった。 ムジナがねずみ男に化けた際に着ていた模様の入ったマントは、他の水木短編作品でねずみ男本人が着用して登場する話も何度か描かれている[要出典]。おりたたみ入道(おりたたみにゅうどう) 声 - 内海賢二(第1作)、大竹宏(第3作)、川津泰彦(第4作) 『おりたたみ入道』(初アニメ化第1作第38話)から登場したビックリ箱のような妖怪で、むじなの背負うつづらの中にいる。水木しげるオリジナルの妖怪。[要出典] 大きな口で何でも飲み込んでしまう。つづらの中に入ると無敵の防御を誇るが、体内からの攻撃に弱く、鬼太郎に倒される。 アニメ第1作のみ、正体がかかしとされており、育つのに100年掛かるとされる。 妖怪千物語ではねずみ男を唆して背負わせるが、体内からの外道殱封で妖界の大気に封じられる。 かぶきり小僧 ムジナが幼い少年に化けた姿。人里の周辺に住んでおり、時々子供たちと遊んでいるという。「水飲め」と声をかけるが、その理由はわかっていない。アニメ第5作では千葉県代表妖怪四十七士として覚醒。 レン アニメ第6作準拠の小説「ねずみ男ハードボイルド」に登場するムジナで、鵺の影武者とは別個体。戦闘力や人望には乏しいが知略と変化術に長け、裏組織・猿鬼組のNo.2を務める。 雲外鏡(うんがいきょう) 声 - 杉浦宏策(第1作)、大竹宏(第3作)、鶴ひろみ(第3作・仮の姿・クモ子)、田中亮一(第4作)、久川綾(第4作・仮の姿) 「鏡合戦」(初アニメ化第1作29話)に登場。二千年以上経った銅鏡から生まれた妖怪。本来は長い髪を生やした巨大な頭の姿だが、少女の姿に化けることもできる。鬼太郎以上の妖力を持つ実力者だが、一方で聖なる鏡・照魔鏡の光を当てられると術を破られ、銅でできているため塩水に弱い。 千物語では小学校にある古い鏡で、鏡像を操り、鏡像と本物を人知れず入れ替えることで人間界を支配しようと目論む。 化け猫(ばけねこ) 声 - 永井一郎(第1作)、京田尚子(第3作)、青野武(第4作) 猫妖怪の総称としても使われるが、「ばけ猫」(アニメ化は第1作41話)では自動車に轢殺された猫達の亡霊として一個体が登場。自動車への復讐としてトラックに化けて突進、それで事故を起こした運転手はムチ打ち症ならぬ「猫うち症(いわゆる猫憑き)」に罹る。アニメでは猫の霊が集合して巨大な猫の姿にもなる。 第4作62話「怪奇!ばけ猫街道」では、交通事故に遭う猫達の守護者的存在で、犯人たちを強く憎み、人間を呪い殺して祟りとして世間に広め、交通事故を減らすことを目論む。高い呪力や運動能力を有するが、マタタビには弱い。猫打ち症になると、三日三晩「猫踊り」を踊らされた挙句に霊界に引き込まれる。マタタビ香で無力化された後は追撃もせず、人間たちやねずみ男の症状も治り事件は終結する。猫又(ねこまた) 声 - 江川央生(第4作) 歳を経て妖怪化した猫で、尾が二股に分かれている。初登場はアニメ第2作7話。「猫町切符」(初アニメ化第4作28話)では「猫町」の元締め。原作では人間が猫になる猫町切符を発行し、アニメと新妖怪千物語では猫町に来た人間を連れ戻そうとする鬼太郎と争いになる。 ジーダ 声 - 千葉順二 第2作7話(水木の別作品「猫又の恋」が原作[要出典])に登場。南方の島に住むシャムネコ風の猫又。飼い主が「娘に祟って嫁入りの邪魔をしているので始末して欲しい」と鬼太郎に依頼するが、実際は別の妖怪・妖孤から娘を守っていた。老僧に化けてそれを伝え、最期は自分を犠牲にして妖孤を倒す。 猫子(ねここ) 『週刊少年サンデー』版に登場。鬼太郎の友達。和服姿のボサボサ頭で、釣り目で円い頬の顔つきをした娘。ねこ娘と同じ性質を持ち、自身は「妖怪の一種」「人類には興味ない」など、本編内で人間ではないと言及し、猫が人の姿に変身して妖怪化した化け猫の一種のようにも解説されるが、関連書籍ではねずみや魚を見て化け猫と化す奇病を持つ人間であり、妖怪ではないとの記述もある。寝子と共にねこ娘の仲間とも扱われている。 原作本編では、ねこ娘同様に登場時は鬼太郎に惚れていたが、『週刊少年サンデー』版以降は明確に登場している描写がなく、アニメでも原作における猫子の描写のほとんどが、ねこ娘の行動として描かれているが、第2作第19話(「釜鳴り」)など原作で仲間たちと一緒に登場する場面(いわゆるモブシーン)において、ねこ娘が別に登場する一方で猫子も登場している場合もある。[要出典] 第4作40話(「夜の墓場は運動会!」)ではねこ娘とは別に3シーンのみ登場し、第6作第1話(「妖怪が目覚めた日」)ではアニメキャラ「ニャニャニャの猫子さん」として描かれている。 詳細は「猫娘 (ゲゲゲの鬼太郎)」を参照 三毛(ミケ) 「雪姫ちゃん登場」に登場。誘拐事件が起きた村の少年の家に、少年の祖母の代からいる雄猫。少年達に鬼太郎を紹介し、捜査の間は雪姫の子守を引き受ける。 ノラ 声 - 島田敏(第5作) 第5作に登場。人間に育てられた猫が成長した。富山県出身で薬の専門家。97話にて人間を恨んで猫ショウになった兄弟を救いたい一心で妖怪四十七士に覚醒する。 猫魈(ねこしょう) 声 - 島田敏(第4作)、櫻井孝宏(第5作) 猫又が修学を積み、より強い妖力と無限の寿命を得た者。アニメでは「猫ショウ」と表記。[要出典] 原作「妖怪猫魈」(初アニメ化第4作108話)では、ある学者が発見した「若返り法」の論文を盗んで食べた猫又が猫ショウになる。その方法は他者の生気を奪うことであり、人間や妖怪の生気を吸って最強の妖怪になろうとするが、鬼太郎に逆に生気を吸い取られて死亡する。第4作では最初に若さのエキスを吸い返した鬼太郎は使い方を知らず赤ん坊の身体になり、呑み込まれた際に腹中の論文を読んで猫ショウを普通の子猫に戻す。第5作97話では猫又ノラの生き別れの兄弟で、人間に冷遇されてきた恨みから猫達を操り復讐を企む。鬼太郎とノラに野望を阻止されて妖力を失うと自決して怨霊になろうとするが、彼らに生命力を分与され子猫に戻り、引き取ったノラからアサと名付けられる。 姑獲鳥(うぶめ) 声 - 高橋和枝(第1作)、杉山佳寿子(第3作)、三田ゆう子(第4作)、山崎和佳奈(第5作)、勝生真沙子(第6作)、尾小平志津香(異聞妖怪奇譚) 「姑獲鳥」(初アニメ化第1作46話)に登場。人間の赤ん坊をさらって自分の子として育てる、巨大な鳥の姿をした女性妖怪。干してある布団に足形を付け、その布団で寝た子供におねしょをさせるという趣味がある。武器はヘッドライトのような眼光と溶岩のような糞で、巨大な口は相手を一飲みにする。姑獲鳥石という石像に変えられ封じられていた。自家用飛行機代わりにしようとしたねずみ男に神社から盗んだ羽毛を被せられて鳥の姿となって復活し、次々と赤ん坊をさらってコレクションしていたが、最期はつるべ火に羽毛を燃やされて石像に戻る。 第3作では第24話登場。道端で出産し亡くなった女性の魂が変じた妖怪で、親の役目を果たせなかったことへの償いから赤ん坊をさらって育てる事に執着する。ねずみ男によって復活した後は病院を襲って多数の赤ん坊を連れ去り、ねずみ男たちに世話をさせていたが、額に羽を貼り付けられたことで姑獲鳥石に戻る。 第4作では第81話登場。人間の女性の姿に化けることが可能で、鳥の姿の際は前足が存在する。ねずみ男に封印を解かれ彼の経営する保育所で働き、赤ん坊が集まったところで住処へさらい、永遠に赤ん坊のままで自分のものにしようとするが、最期はつるべ火に燃やされて石像に戻る。 第5作では第65話登場。生前に自分の赤ん坊を亡くした人間の女性の魂が妖怪となった存在で、我が子を見つけるために「赤子返りの術」で子供のいる家に足跡を残しては、その家の子供を赤ん坊にしてさらっていた。身体が千年石で出来ており、外部からの攻撃は一切通じない。最後は鬼太郎によって倒されて成仏し、亡くなった自分の赤ん坊と再会する。 第6作では第47話登場。親がそばにいない赤ん坊を住処に連れ去る習性があり、自身は「助けた」と主張する。羽を矢のように飛ばしたり超音波で攻撃したりする能力を持つ。鬼太郎たちに懲らしめられた後、二度と赤ん坊をさらわないと誓い赤ん坊達を帰すが、浮気による育児放棄で子供を衰弱させた男女が姑獲鳥に濡れ衣を着せて報道されたことで人間から迫害を受ける。 後神(うしろがみ) 声 - 小串容子(第1作)、池田昌子(第3作)、江森浩子(第4作)、土井美加(第5作)、桑島法子(第6作) 『後神』(初アニメ化第1作61話)に登場。 二つの目だけが付いた真っ黒な顔を持ち、足がなく浮遊する女の妖怪。アニメ第5作以外では人間態も取り、第3作では肌や髪に青みがかっている以外人間と変わらない整った容姿をしている。サボテン好きな少年に妖怪サボテンを売り、そこの家族を始末して家を乗っ取ろうと企むが、調査に来た鬼太郎に捕えられて捨てられる(アニメ第1作では逃げ込んだ木ごと落雷で燃え尽きる)。第3作では59話に登場。植物の世話が得意な美女。一緒に花屋を開く約束をした人間の男性を捜して人里に現れ、ユメコの級友・野上カオリ(声 - 荘真由美)の一家が営む花屋を乗っ取るが、男性が事故死していたことを知って山へ帰る。第4作では55話に登場。「幸せを運ぶサボテン」として妖怪サボテンをある一家の父親に渡し、一家を妖怪サボテンに喰わせて自身も生気を得ようとする等、妖怪サボテンとは共生に近い関係にある。影を操る能力を持つ。最後はつるべ火との戦闘で封印の壺に誘い込まれて封じられる。 第5作では第86話に登場。ダム建設で住処の祠を失い、人間の少女・真奈美(まなみ、声 - 福圓美里)の家にたまたまあった妖怪サボテンを利用して家を乗っ取る。鬼太郎に敗北した後は、自分の家を購入する費用を稼ぐために妖怪横丁の大風呂屋敷に住み込みで働き始める。 第6作では第59話に登場。元々は山奥に住む気性の優しい妖怪。人間たちの土地開発で住処を失い、新しい家を得るために人間の街の花屋で働いていた際に出会った結婚詐欺師の三田村(みたむら、声 - 田中健大)に騙されて交際し、やがて去っていった彼を待ち続けていたが、次第に思いが屈折し、去り際の約束を曲解して窓から飛行場の見える家を2週間ごとに妖怪サボテンに襲わせ移り住むという凶行に至る。のちに真実を知り、鬼太郎からの警告を無視して再び詐欺を働いた三田村に取り憑く。妖怪サボテン(ようかいサボテン) 声 - 塩屋浩三(第3作) サボテンの妖怪で、後神の相棒。花を伸ばして人間を捕食して養分にし、その度に瘤が増えていく。後神が狙った家の住人を捕食させたが、鬼太郎を食べた際に体内からの指鉄砲で退治され、食べられた人々は解放される。 アニメ第3作では体内は広間のようになっていて、獲物は暫くしてから消化液で溶かされる。自我が強く人語も話し、後神の事情に同情して加担し、事件後は後神が山に連れ帰る。第4作では後神が封じられると鎮静化する。第5作ではねずみ男によってゲゲゲの森に生えていたのを売られ置かれていた所を利用される。第6作では第3作同様に体内は広間状で、獲物は触手で瘤に取り込まれる。 妖怪毒サボテン(ようかいどくサボテン) 『血戦小笠原』に登場。後神の相棒として登場した妖怪サボテンとは別種。汁や射出する棘に強力な麻痺毒を持ち、ドラキュラたち吸血妖怪団に罠として使用される。 陰摩羅鬼(おんもらき) 声 - 北川国彦(第1作)、北村弘一(第3作)、佐藤正治(第4作)、中尾隆聖(第5作)、檜山修之(第6作) 『陰摩羅鬼』(初アニメ化第1作64話。原作の雑誌初出時とアニメ第1作では「いんもらき」と読まれた[要出典])に登場。三つ目で蝙蝠の翼を生やした鳥のような姿の妖怪。水木の絵では人面鳥で口から火を吐く。魂と肉体を分離でき、魂は死体に乗り移って操れる。太古から地下5メートルの古墳状の家に住んでいたが、その上に人間の家を建てられたことに怒り、そこを相続した青年・哲夫(てつお、声 - 市川治)を殺して肉体と家を乗っ取ろうと企むが、魂は鬼太郎の魂かなしばりの術にかかって焼き殺され、残った肉体はねずみ男の魂を奪ったものの、逆にねずみ男に使われ、鬼太郎に眠り薬を飲まされて眠らされる。 第3作49話では結婚詐欺の悪党であり、吉永ルリ子の遺体に憑き、ユメコの叔父・伊集院に近付くが、鬼太郎に正体を暴かれ倒される。 第4作24話では後継者の絶えた寺の供養不十分な霊の無念から生まれ、寺の娘だった小池小百合(こいけ さゆり、声 - 三浦雅子)を蘇らせ操り、寺を潰した村人を襲うが、最終的に封印される。 第5作50話では祠の上に館を建てられ生贄を断たれた復讐に、殺害した美術大学生綾野杏子(あやの きょうこ、声 - 雪野五月)の身体を乗っ取り、館を相続した青年中川邦夫(なかがわ くにお、声 - 森川智之)を呪い殺そうとするが、鬼太郎に正体を暴かれ倒される。 第6作では80話に登場。まなの同級生・高木努(たかぎ つとむ、声 - 白石涼子)の急死した母(声 - 浅野真澄)の遺体に憑依し、努や周囲の人間の生気を吸い取っていたが、最終的に魂は絵に封印され肉体は消滅する。第6作準拠の小説「陰摩羅鬼・外伝」にはアニメ80話とは別設定で登場。 ほうこう 声 - 仁内達之(第1作)、玄田哲章(4作)、池田勝(第6作)、宮澤正(異聞妖怪奇譚) 「妖怪ほうこう」(初アニメ化第1作65話)に登場。般若と天狗が混ざったような顔をした妖怪。その正体は二千年以上経った巨大な縄文杉。長い年月の間に生命の本源である地水火風を操る力を獲得し、4つの姿に分裂することも可能になった。漬物が好物で、ねずみ男を騙して村中の大根を盗ませ漬け込み、調査に来た鬼太郎も漬け込んで食おうとするが、最終的に倒される。 第4作では41話登場。自らの妖力を高めるために鬼太郎を漬け込もうとする。 第6作では83話登場。四元素の姿に分裂した際には地水火風の決まった順番でしか攻撃できず、属性に関係なく分身同士が接すると消滅するといった弱点を持つ。元々は小高い丘の上の樹齢二千年のクスノキに宿り人間達を見守っていた土地神のような存在だったが、ミュージシャン TAKUMI(声 - 寺島拓篤)のSNSでの木の写真の拡散により大挙した人間によって迷惑行為が頻発したため、土地の管理者(声 - 谷昌樹)によって木が伐採されて住処を失う。その復讐のために遠因となった人間たちを攫い漬物にしていき、のちにTAKUMIの謝罪を受けて真意を知るが、自分の怒りが抑えられないことを悟り、最後は自ら望んで鬼太郎に倒されて消滅する。 泥田坊(どろたぼう) 声 - 永井一郎(第2作)、塩屋浩三(第3作)、増田均(第4作)、大場真人(第5作)、谷昌樹(第6作) 「泥田坊」(初アニメ化第2作1話『妖怪復活』)で登場。体が泥でできた隻眼の巨大な妖怪で、「田を返せ」としか喋らない(第3作と『妖怪千物語』では普通に喋っている)。水が力の源であり、水分があれば何度でも再生する能力を持つ。そのため雨の降る最中等に現れ、熱や乾燥が弱点である。本来は水田に住む妖怪(第4・5作では水田の守り神のような存在)で、土地開発で田を奪われたことによって出現し暴れ出すが、原作では基地建設で弾圧された農民達の怨霊が正体だったためその慰霊碑を建て直し、アニメ第2作から第5作では住む水田を人間の有志が確保することで鎮まった。 第6作では苦労して開墾した水田が息子によって他人の手に渡り、悲しみながら死んだ農民の父親が死後妖怪化した存在。30年前に鬼太郎に倒されて以来眠りについていた。ゴルフ場跡地にメガソーラー発電所を建てる再開発工事が始まったことで目覚め、工事関係者を再び襲い始めるが、工事責任者の建設会社社長黒須(くろす、声 - 山路和弘)も自分の子供たちの未来を作るために工事を成功させたいという信念を持っていたために互いに譲らず、最終的に鬼太郎に倒されて再び眠りにつく。 『妖怪千物語』の妖怪大裁判編ではぬらりひょん配下として登場。ベビー泥田坊 声 - 鈴木麻里子 アニメ第4作22話に登場した泥田坊の子供。一見、全身隈なく泥を被った人間の子に見える。人間の少年と仲良くなり、二人で親達の衝突を止めようとした。水に溶けてもすぐ再生する。 土転び(つちころび) 声 - 槐柳二(第3作)、古谷徹(第4作)、高戸靖広(第5作) 、間宮康弘(第6作) 「土ころび」で初登場。毛むくじゃらで丸い身体をした妖怪。原作では本来の土ころびは絶滅していたが、人間が工業排水混じりの水を飲んで変化。石油や電気などを食糧とするため、近隣の村から象のような鼻で吸い盗んでいた。ねずみ男に唆されて鬼太郎の妖力を狙うが、吸い込みきれずに爆死する。『新編』では一眼と触角を持つ別個体が登場する。食糧として育てたドングリ林を人間に伐採されたことに怒り、跡に植えられた杉林や村を潰し回るが、弱点を突かれて休戦する。 アニメでは第2作第11話初登場。滅んでいた者が工業排水の作用で復活したとされる。猫娘から妖力を奪って老化させたり、火を吹いたりする。 第3作では住んでいた祠や眺めていた古い村がダムに水没したことに怒り、ねずみ男に騙され人間への復讐も兼ねて村の電気を奪っていくが、最後は祠をダムから引き上げてもらって和解する。 第4作では第73話登場。あらゆるエネルギーを栄養源にする。本来は旅人を脅かして楽しむだけの人間好きな妖怪で、肉体が滅びた後も魂だけで山の中の祠に留まり人間を見守り続けてきた。祠の一帯が開発されてからは水中でしばらく眠っていたが、のちに人間社会での電気の浪費ぶりとありがたみを持たない心に怒り、灸を据える意味も含めて電気を奪っていくが、敵対した鬼太郎の妖力を吸収しすぎたことで破裂し、魂は山へ帰る。 第5作では第48話登場。電気が大好物で、前作までと異なり獣じみており、人語が通じない。ねずみ男によって封印を解かれ、全ての電気を吸い尽くそうと暴れるが、最後は再び封印される。 第6作では『新編』準拠の設定を持つ個体が[要出典]76話に登場。住処の山林がゴルフ場建設で伐採されたことで暴れ出し、鬼太郎が人間を説得する事を条件に休戦するが、結局ぬらりひょんの働きかけで工事が中止になったため、ぬらりひょんの同志になることを決める。 『新妖怪千物語』では豆腐小僧の一族の隠れ山里の番人。 髪さま(かみさま) 声 - 北川米彦(第2作)、野本礼三(第3作)、掛川裕彦(第5作) 髪の毛のみの姿の妖怪。八咫の鏡の神通力によって、人間や妖怪の髪の毛を奪うことができる。原作やアニメ第2作第9話では離れ小島の洞窟に住み、島民に生贄を要求していた。第3作・第5作では村人に恩恵をもたらしていたが、村人に忘れ去られた(第3作では過疎化、第5作では不景気が原因)と嘆いて復讐しようとした。また、髪の毛の中に一つ目があるデザインに変わり、名前の表記も髪様となった。 第3作では毛目玉を通じて要求した村で唯一の少女ではなく、八咫鏡を狙ってきたねずみ男を生贄に差し出してきたことに激怒して暴走するが、鬼太郎に八咫鏡を壊され敗北し、事件後は村人と和解する。第5作では力が弱まり過ぎて髪を奪う事すら出来ず、部下の毛目玉に役を喰われた。 『妖怪千物語』では毛目玉に坊主頭の少年を騙させ、人々の髪の毛を奪いそれをエネルギー源にして、人間界征服を企むが、少年に鏡を壊されて力を失う。
※この「1960年代マガジン版・アニメ第1作初出」の解説は、「ゲゲゲの鬼太郎の登場キャラクター」の解説の一部です。
「1960年代マガジン版・アニメ第1作初出」を含む「ゲゲゲの鬼太郎の登場キャラクター」の記事については、「ゲゲゲの鬼太郎の登場キャラクター」の概要を参照ください。
1960年代マガジン版・アニメ第1作初出(味方としても登場した者)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 00:29 UTC 版)
「ゲゲゲの鬼太郎の登場キャラクター」の記事における「1960年代マガジン版・アニメ第1作初出(味方としても登場した者)」の解説
輪入道(わにゅうどう) 声 - 銀河万丈(第3作)、郷里大輔、増谷康紀(第4作)、三宅健太(第5作)、江川央生(第6作)、西松和彦(異聞妖怪奇譚)/ 演 - 西田敏行 「ダイヤモンド妖怪」で初登場(初アニメ化第1作第36話)。炎を纏った車輪に、厳つい入道顔が付いた妖怪。炎を操るほか、口から炭素光線を吐き生物をダイヤモンドに変えて喰らう。原作や第1、3作では輪入道を倒すとダイヤにされた者は時間経過が少ない者だけ元に戻り、長時間経った者は蘇生できないが、第4作以降は全て元に戻る。 第3作5話では砂かけに懲らしめられ千年眠っていたが、ダイヤ目当てに出入りする人間によって目を覚ます。 第4作5話では「欲望の墓場」と呼ばれるゴーストタウンの廃墟ビルの地下に住みつき、ねずみ男と組んで彼がダイヤ商売で集めた主に欲深な人々をダイヤモンドに変えて魂を食っていた。魂を食うと大きくなり体の一部が欠けても炎を纏って修復できる。炭素光線を返されないように住処の鏡を全部砕く抜かりのなさもある。 第5作では妖怪横丁の住人として登場し、妖怪四十七士の京都府代表に覚醒した。 第6作では第13話登場。最初は第4作同様の手口でねずみ男と組んで概ね傲慢な人間たちの魂を食らうが、次第にエスカレートしていき、困惑したねずみ男が呼び出した鬼太郎に敗北する。 実写劇場版では子泣きの旧友。必要な車輪の数の分身を出して車両と合体できる。鬼太郎の頼みで妖怪機関車を動かしたほどの実力者だが、妻の和江(ろくろ首)には頭が上がらない。 輪入道が車輪となる妖怪車両を以下に列挙する。妖怪自動車(骸骨型) 車体は恐竜の頭蓋骨、ヘッドライトは鬼火。車輪となる輪入道は4体。初登場は少年マガジンの特集記事「大妖怪ショッキング画報」。物語への初登場は水木プロ原作の「最新版」第6話で、夜行さんとの戦いに備え目玉おやじの設計図に基づき改造され、ゲゲゲマシーンと名付けられる。車輪は炎の輪だけで入道顔はない。 アニメ初登場は第4作37話。夜行さんが発明した。輪入道は邪念をキーで封印されているが、ねずみ男などだまし易い対象を見つけると口車に乗せてキーを抜かせようとする。ねずみ男にキーを抜かせて暴走し、閻魔大王庁の宝珠を手に入れ妖怪界最強の大輪入道になろうと目論むが、駆けつけた夜行さんと鬼太郎によってスペアキーを差し込まれ元に戻る。ヘッドライトから鬼火や鎖を発射したり、車輪から直接火炎を放つ能力を持ち、輪入道が車体から分離しての攻撃もできる。 妖怪戦車 アニメ第3作にて劇場版『激突!!異次元妖怪の大反乱』や78話、92話に登場。夜行さんが発明した。車体は恐竜の頭蓋骨に似たデザインだが、ボンネットバスのように大きく、6体の輪入道の車輪、つるべ火と化け火のヘッドライト、屋根には野づちが大砲として配置されている。つるべ火と化け火を射出して周囲を焼き払う火炎放射、巨大な妖怪も瞬時に吸い込む野づち砲等、高い攻撃力があり、空を飛んだり野づち砲を利用して地中を掘り進んだりと機動力も高い。 妖怪機関車 夜見の国へ行ける蒸気機関車型の乗り物。輪入道は左右の前輪と動輪に計4体の分身を付け、本体は前方の罐蓋に付く。 マンモス男(マンモスおとこ) / むく邪羅(むくじゃら) 声 - 屋良有作(第3作) 初登場は「おばけナイター」。マンモスの胴と四肢のようにずんぐりした、毛むくじゃらの巨人形態の妖怪。日光を苦手としている。アニメでは第1作第1話初登場。むく邪羅と呼称された。第3作では昼間も平気で行動している。マンモス殿下(マンモスでんか) 「雪姫ちゃん登場」に登場。洞窟の中に住んでいる巨人妖怪。体の毛を伸ばして操る能力を持つ。人間、特に子供の毛が好物で、金と力で従えたねずみ男に子供を集めさせて刈った毛を食べていたが、最後は目玉おやじに火をつけられて炎上し「直径二メートルのビフテキ」と化す。 海じじい(うみじじい) 声 - 北川米彦(第1作・第3作)、丸山詠二(第4作) 老いた浦島太郎のような外観の妖怪。「妖怪獣」の終盤にて大なまずを氷流しにして自分ごと凍らせた鬼太郎の溶液を極地で発見し、玉手箱に詰めて目玉おやじの元に連れ帰る。 磯女(いそおんな) 声 - 麻生美代子(第1作)、山口奈々(第3作)、上村典子(第4作)、真山亜子(第5作) 初登場は「磯女」(初アニメ化第1作)。半人半蛇の狂暴な海の妖怪。赤ん坊の姿をした本体(アニメ第3作および第5作では本当の親子)を常に抱いており、縄張りに踏み込んだ子供をさらおうとする。相手に抱きつき石のように重くなったり強力な吸引力を有したりしている。最後は鬼太郎の空気ポンプの術で倒される。 第3作では昔から人間と共存してきた心優しい妖怪。悪い人間がレジャーランド開発のために住処である磯を埋め立てようとしていることに怒り、磯に近づいた人間をさらっていたが、鬼太郎との対戦後は事情を知った彼らと和解し、協力して住処を乱開発しようとする人間を懲らしめる。 第4作では大昔に人間をさらって食べていたが、警告の祠を作られたことで縄張り内の海中深い洞窟で沈黙していた。現代人が自身の言い伝えを忘れて傲慢さから縄張りに近づくようになったため、再び人間をさらって食べるようになるが、最終的には鬼太郎たちによって倒される。 第5作では、赤ん坊は言葉を話せた過去作品と違い精神的には人間の赤ん坊と大差ない。昔から立ち入りが禁じられている自分たちの縄張りに侵入する人間が増え、敏感な赤ん坊が頻繁にぐずるようになったため、縄張りに踏み込んだ者を捕らえおしゃぶり代わりとして住処に閉じ込めていたが、鬼太郎との交渉の末に、今後人間を縄張りに入れないことを約束させて捕えた者達を解放する。劇場版で妖怪四十七士の長崎県代表に覚醒する。 『妖怪千物語』では、妖怪獣タコ男爵を生み出すために子供を集めてきた。水を槍状にして攻撃する能力をもつ。 かみなり 声 - 郷里大輔(第3作・第4作)、宝亀克寿(第6作) 初登場は「電気妖怪」(初アニメ化第1作第25話)。俗に伝わる赤い肌に頭の2本角、長い髭と太鼓が特徴の雷様で、自由に雷を操ることができる。通称電気妖怪。背中の太鼓は蓄電池になっている。 空中に浮かぶ巨大な岩に住んでいたが、相次ぐドライアイスによる人工雨の実験に怒り、調査に来た雨山博士の乗っているヘリコプターを墜落させて博士をさらう(さらに、アニメ第1作では山奥の村に1年間も雨を降らせないようにする)が、最後は鬼太郎によって電気を吸収された上に放電されて焼死する。学年誌版では空を独占しようと人間の飛行機を何度も撃墜するが、鬼太郎に電気を吸収されて褌も履けないほど痩せてしまい、恥ずかしくて岩の中に逃げ帰る。 第3作第23話では雨山博士が開発した雷から電力を得る装置「エレキテルII」の実験で自分のエネルギーを奪われたと怒り、雨山博士をエレキテルIIごとさらうが、鬼太郎との戦闘後に和解し、雨山博士と酒を酌み交わしながら自然と科学の調和について激論を交わす。 第4作では、雷神とは明確に別のキャラクターとして登場している。[要出典]第32話では雷から電力を得るため積乱雲にミサイルを撃ち込む実験に怒り保谷博士をさらうが、鬼太郎に敗北した後は空へ帰る。 第6作第5話では現代人が雷を畏れ敬わなくなったことに怒り、ねずみ男とヤクザの組長雨山(あめやま、声 - 桐本拓哉)と手を組み2人が立ち上げた電力会社の供給元になるが、次第に増長して暴走し、最後は鬼太郎に倒される。 朧車(おぼろぐるま) 声 - 山口奈々(第1作)、佐藤正治(第3作)、大友龍三郎(第4作) 初登場は「朧車」(初アニメ化第1作58話)。牛車に大きな鬼面が付いた姿の妖怪。目から放つ光線と体当たりを武器としている。原作およびアニメ第1作では女性として、第3作や第4作では男性として登場。目から石化光線を放つ能力を持ち、ぐわごぜの命令により怪気象を発生させていた。その正体は原作では蜂の巣に目が付いたような物体で、第1作・第3作ではお化けハマグリだった。『国盗り物語』では鬼面が牛車本体ではなく、牛を繋ぐ部位に前輪と共に付いている。 第3作劇場版では石化された者を元に戻すには朧車の涙が必要になる。最後は国会議事堂地下の戦闘で鬼太郎に倒される。 第4作25話では数百年前の遺跡から発掘された牛車の木片が、博物館で元の形に再現されたことで現代に蘇った。何百年も自分が眠っていた丘を人間たちが壊そうとすることに怒り、工事を辞めさせるべく暴走するが、最後は工事車両への体当たりの衝撃で大破する。 ゲーム『異聞妖怪奇譚』ではエリートの催眠術によって怪気象を発生させられる。 枕返し(まくらがえし) 声 - 北川米彦(第1作)、屋良有作(第3作)、肝付兼太(第4作)、石塚運昇(第5作)、岩崎ひろし(第6作) 初登場は原作「まくら返し」(初アニメ化第1作28話)。寝ている人間の枕を移動させて睡眠妨害をしたり、人間の邪な心に枕移動を通して強烈な罰を与えたりする妖怪。強面と渦巻き状の眉、肩胸を出した服が特徴。夢を操る力と目に入った相手を眠らせる砂を使用し、一方で塩に弱い。原作およびアニメ第1,4作では自分の領域に入った子供を夢世界に連れ去って食べようとするが、原作と4作では塩で溶かされ、1作では動物園のバクに食われる。 第3作では第19話初登場。夢世界の番人で、ユメコの魂を使って廃れてきた夢世界を復興しようとするが、獏に悪夢を食われて降参した後は、妖怪証文に悪事をしないと誓約し、ユメコの励ましで改心する。 第5作第24話では子供の夢を壊す妖怪として登場。夢世界で思ったことが実現する能力を持っているが、最後は復活した動物園の獏の餌食になる。 第6作第14話では、人間を夢の中に引きずり込んで魂を食べていたが、ある僧に夢繰りの鈴を没収されて以来しなくなった。大人たちが夢に囚われ眠り続ける事件では鬼太郎たちを夢世界に案内する。 「妖怪千物語」では人間を眠らせ自分の夢世界に引きずりこみ魂を食べる妖怪で、夢世界では無敵だが外に出ると弱体化する。最後は鬼太郎に倒される。 獏(ばく) 初登場は「妖怪大裁判」で、アニメでは第1作第28話「まくら返し」(動物のバクと同一視)。悪夢を食べるとされる幻獣。夢世界の妖怪も食べるため、枕返しにとっては天敵のような存在。第3作・第5作に登場した獏は幻獣としての伝承の姿をしている。「鬼太郎のお化け旅行」第1話では夢を持った魂を食らう妖怪。 アニメ第3作では枕返しや悪夢の軍団との戦いで鬼太郎に呼び出される。 第5作では子供の夢の中の動物園にいた動物のバクが幻獣の獏に変化する。 小説版「3・11の獏」では東日本大震災被災者たちの苦しみを和らげるために悪夢を多量に食べ巨大化し、震災のことを忘れた東京の人々に憤慨して災害の悪夢を見せ、渋谷に現れて暴走するが、まなの説得で鎮静し元の姿に戻る。 さざえ鬼(さざえおに) 声 - 北川国彦(第1作)、千葉順二(第3作14話)、田中和実(第3作32話)、松野太紀(第4作・第5作)、岩田央生(第6作) 初登場は原作『さざえ鬼』(初アニメ化第1作33話)。300年生き長らえたサザエが変化した妖怪。二頭身で目が前髪で隠れた(実際の目は舌の先についている)人型のようなユーモラスな外見をしており、お腹の模様は作品によって異なる。見た目とは裏腹に性格は獰猛で、雑食。細胞を自由に変えることで他人に変身することができ、体を潰されても平気で腕を伸縮させることも可能。千葉の天狗岩近辺を根城にし、鬼太郎を食べてさらなる妖力を得よう(アニメ第1作ではさらに、壷焼きにされた仲間の復讐に人間を壷焼きにする企みだった)と目論むが、最後は鬼太郎に倒される。 第3作14話では海洋汚染の犠牲者として描かれ、他シリーズほど獰猛ではなく、囮にした人魚の子も用が済んだら解放するつもりだった。弱った体を治すために鬼太郎を食べようとするが、最後は事情を知った鬼太郎に助けられ、妖怪病院で食事療法をするために転地する。 第4作では17話に登場。髪の毛は伸縮自在。妖力を増して長生きすることに固執するが、最終的に鬼太郎に倒される。 第5作では23話に登場。本作では普段の姿に似た人間体に化けている。体から出る粘液を操作して潤滑性や粘着性を持たせることができる。グルメであり、鬼太郎を最高の食材と評して食べようと計画するが、最後は鬼太郎に舌を貫かれて小さな一つ目の妖怪じみたサザエの姿になり、海に放される。 第6作は90話登場。食中毒で倒れた鬼太郎が見た夢では、人気者になって回転寿司のネタにサザエを入れるために、妖力の強い鬼太郎に扮して誘き出した本物を食べようとする。 赤舌(あかした) 声 - 柴田秀勝(第2作)、屋良有作(第3作)、増谷康紀(第4作)、飯塚昭三(第5作)、岩崎征実(異聞妖怪奇譚) 初登場は『妖怪ラリー』(初アニメ化第1作54話)。長毛犬とゴリラの身体が合わさったような姿をした巨大な妖怪。水を自由に操る能力を持ち、巨体相応のパワーだけでなく、機動性にも優れる。好物は人間や妖怪の水分で、腹中で水の触手によって絡めとり、獲物の水分を吸収する。排出された糞は妖怪であれば(媒体によっては人間も)湯をかけることで復活する。『赤舌』(初アニメ第2作31話)では地上支配を企むが、最後は鬼太郎の胃液を飲んだことによって溶ける。 アニメ第3作35話では鬼太郎が連れてきた炎の妖怪五人衆に体内から炙られて蒸発する。 第4作49話では、普段はマリモ程度のサイズで、大人しく優しい妖怪。親しい少女清滝涼子(きよたき すずこ、声 - ゆかな)を強盗から助けるために巨大化し暴走するが、最後は海に飛び込んで元に戻る。 第5作82話では水の守り神として青森で祭られていた。温泉の乱開発によって水を粗末にする人間に怒り、水源を涸らした上に次々と鬼太郎たちや人間を石に変えていくが、最後は説得に応じて人間をもう一度信じることに決め、妖怪四十七士の青森県代表として覚醒する。 妖怪千物語では弱点が熱で、鬼太郎の体内電気電熱スパーク(電気を逆流させて鬼太郎自身が電熱器化)で蒸発する。 ゲーム『異聞妖怪奇譚』では骨女に利用されて人間の水分を奪っていたが、鬼太郎に敗北後は用済みと体を小さくされる。 海坊主(うみぼうず) 声 - 坪井章子(第1作・小坊主)、坂本千夏(第3作・小坊主)、塩屋浩三(第3作・父親)、松山鷹志(第6作) 丸く大きな頭が特徴。 初登場は『妖怪ラリー』(初アニメ化第1作54話)。原作では海坊主の子供が父のお使いで買った酒をベアードが原因で零してしまい、謝意のないベアードに鬼太郎が抗議したことがラリーの発端となる。アニメ第1作では競技中に通りかかった所を、負傷した痛みを紛そうとしたベアードに酒を奪われる。 第3作51話のラリーでは父親の海坊主と小坊主が親子で鬼太郎を応援する。 週刊実話版『海坊主』では妖怪ではなく、地殻変動で海に没した人間たちが、海底の空気が溜まった所へ移り住み変化した種族。海上へ巨大気泡を飛ばして人間を捕らえ生贄にしていたが、彼らを研究していた山田博士による捨て身で海底集落ごと爆破される。 『海坊主先生』ではエリート生物学者の臍曲(へそまがり)が、師と共同開発した進化薬を妻子と共に飲み、超能力を身につけ人間から進化した姿。人間の魂を食べなければ生きていけなくなったため、田舎の小学校に赴任してスパルタ教育で児童を自殺に追いやることで魂を得ようとした。 妖怪千物語『捕食!海坊主』では完全に妖怪。人間態で海主(かいず)と名乗りスパルタ教師を演じる。安田博一少年の魂を捕食しようとするが、最後は鬼太郎の体内電気スパークで倒される。 1980年代マガジン版『石妖』ではタコのような顔の黒い巨人。海中で力が出なくなった石妖を捕らえようとした鬼太郎の前に現れ、石妖をペットとしてしばらく預かる。 第6作24話では、石妖から鬼太郎を助けた後、捕えた石妖をペットにしようとするが、最後はねずみ男の嘆願によって解放する。 穴ぐら入道(あなぐらにゅうどう) 声 - 北川国彦(第1作)、石森達幸(第3作)、屋良有作(第4作)、中博史(第5作) 「穴ぐら入道」(初アニメ化第1作51話)に登場。穴の中に住む妖怪で、虫の生態に詳しい。冷気や水滴、大声などの攻撃手段を持つが、常人でも小道具で防げる程度でしかない。廃坑で食用のクモを飼い静かに暮らしていたが、「マンガ一家」というヤクザの親分(声 - 富田耕吉)に騙されて冷蔵庫に閉じ込められ、見世物にされそうになった。 アニメ第3作64話では人間によってテレビ局まで連れ出され、照明に驚いて地下鉄に逃げ込み大グモを放って立てこもるが、最後は無事保護され山へ戻る。 第4作107話では開発による環境破壊で住処を追われ続けたことに怒り、病虫(びょうちゅう)や大百足を操って工事現場を襲うが、その最中に水が噴出する事故が起き、大百足と共に石化してせき止める。 第5作69話にも登場。トンネルの奥底の祠に邪鬼と共存している。狭いところを好む。「誰さんかの?」と聞いてくる。これは禅問答のような物で、名前や肩書きを名乗るだけでは意味がなく、答えられない者には容赦なく口から大量の虫を吐きかける。その反面、逆に自身のことを聞かれるのには弱い。突飛な行動が目立つが知性は高いとされる。頭髪や鼻毛などはある程度纏まった束になっており、それぞれが毛穴から這い出るなど生き物のように動き回る。邪鬼(じゃき) アニメ第5作に登場。穴ぐら入道の穴ぐらの前に住んでいる。人間に取り憑いて凶暴化させる(この時は赤色に変色し、液体状の体内に長時間いると溶かされる)。合体して巨大化すると、手がつけられない。 野づち(のづち) 初登場は「ひでりがみ」(初アニメ化第1作43話)。頭部が大きな口だけで、全身を毛に覆われた大蛇の妖怪。怪物的な外見だが温厚で知性もあり、妖怪同士なら対話ができる。強力な吸引力で掃除機のように何でも吸い込む。普段は野づち塚で冬眠している。 第4作27話では古代の神が決死の想いで野づち塚に封印したとされる。体内で空間のねじれが発生して異次元空間に繋がっているので、無限に物を吸い込める。冬眠していても少しずつ物を吸うため、皆が色々不都合な物を塚に捨てていた。ねずみ男が廃棄物処理業と称して大量のゴミを捨て、封印の注連縄を捨てたために目覚めて暴走するが、最後は再び塚に封じられる。 ガマ仙人(ガマせんにん) 声 - 永井一郎(第1作)、青野武(第3作)、八奈見乗児(第4作) 初登場は「妖怪関ヶ原」。かつて邪魅をガマに変えた多彩な術を使う仙人で、森の奥の大樹の家に住む。彼の住む樹で採れる異次元光線を放つ妖怪キノコを入れたランプを使い、自分が無敵になれる特殊空間「妖怪関ヶ原」への扉を開く。仙人だが実質は妖怪でもあり、樹と命を共有しているらしく樹を燃やされると「妖怪関ヶ原」も自身の命も危うくなる。アニメ第1作では蛇を苦手としている。 第3作では第41話登場。鬼太郎を助けようと奮闘するユメコを見て姿を現し、正気に戻した鬼太郎に杖を貸して邪魅を封印させる。 第4作では自分が無敵になれる特殊空間が「異次元の森」に改称された。 百目(ひゃくめ) 声 - 大竹宏(第3作)、稲葉実(第5作) 全身に多数の目を持つ妖怪。目玉を飛ばして偵察させたり、機関銃のように打ち出すしたり、金縛りの眼光を放ったり、多彩な術を使う。 アニメ第1作1話で百目の子(声 - 白川澄子)が「悪魔くん」の者と同様の姿と性格で登場。妖怪バットを失くしたため鬼太郎に相談する。また、この原作「おばけナイター」の審判は少年マガジンの特集記事「墓場の鬼太郎 妖怪大作戦」にて「百目の親方」と呼称される(ただし目の他に口や肛門らしいものも多数ついている。第4作では「球妖怪」と呼称)[要出典]。 第3作65話では婆尻刑務所の囚人を唆して脱走させ、警察が追って来ない地獄へ送る。50人集まるごとに自分の複製を1体作り、仲間を増やそうとするが、鬼太郎との格闘の末に敗北する。 第4作92話では百目の子が妖怪アパートに預けられる。親は妖怪屈指の実力者。 第5作55話では過去に鬼太郎に倒され壷に封印されていたが、金儲けを企んだねずみ男により復活する。この世を支配しようと企み、優秀な人間50人を集め、自身の100個の目玉全てを交換し力を得ようとするが、最後は限界を迎えた身体が崩壊し自滅する。 雨降小僧(あめふりこぞう) 声 - 大竹宏(第1作)、塩屋翼(第3作)、田中一成(第4作)、小野坂昌也(第5作)、田村奈央(第6作) 和傘を被った男児姿の妖怪。雨を降らす能力をもつ。 アニメ第1作第20話では弱気な妖怪で、悪い人間を地獄へ送る指令書を閻魔から受け取るが、怖くて猫娘に代行を頼む。 第3作第83話ではメキシコの雨神ユムチャックから理想郷の門番に任命されるが、財宝を狙う悪人に唆されて背任し、最後は鬼太郎に倒される。 第4作第40話では運動会を中止にしたい少年と雨を降らせる約束をし、見返りとして魂を奪おうとするが、前夜の妖怪運動会中に降らせ始めたことで妖怪達に抗議され、少年も対価について知らなかったことから、鬼太郎の仲介により自分も運動会に参加させる条件で契約を白紙に戻す。 第5作では所構わず雨を降らせる能力を持つ。運動会が好きだが引っ込み思案な性格で、自分がいると雨が降るからと妖怪大運動会の参加を自粛していたが、鬼太郎達のおかげで参加できるようになる。 第6作は第21話登場。ねずみ男がプロデュースした遊園地のアトラクションで、人間型ロボット「ピグ」の着ぐるみを着てパフォーマンスをしていた。最初は口下手な性格のために人気が出なかったが、隣でアトラクションを始めた妖怪たくろう火と、ピグとして友達になり、励まし合いながら練習を重ねて上達し人気者になる。採算の都合によるアトラクションの閉鎖に伴い着ぐるみが廃棄され、ピグが死んだと勘違いし暴走したたくろう火を沈静化させた後で正体を明かし、改めて友達になる。 半魚人(はんぎょじん) 声 - 兼本新吾(第2作)、はせさん治(第3作20話)、矢田耕司(第3作100話)、堀之紀(第4作)、松山鷹志(第6作) 『かまぼこ』(初アニメ化第2作13話)に登場。長髪で全身が鱗で覆われた海棲の妖怪。巨大なイカを飼い慣らしている。狡猾で残忍な性格。自身が餌食にしようとした海亀を巡って鬼太郎と対立し、イカの意識を乗っ取った鬼太郎を騙してかまぼこ用の漁獲に酷使した挙げ句、爆死させてかまぼこにする。人間の生活に憧れてかまぼこの売り上げで豪邸を建てるが、復活し女中に扮した鬼太郎に言い包められて自身を人間の体に改造し、最後は煩雑な義務に苦しみ、いつか訪れる老いと死に怯えることになる。 第3作第20話では、人間の若い海女あかね(声 - 山本百合子)に恋をする、純粋で内気な妖怪。口から真珠を出す。ねずみ男の協力で結婚式までこぎつけるが失敗し、鬼太郎からあかねに付き纏わないことを条件に妖怪病院で人間になるも、人間の生活に嫌気がさし後悔する。後に妖怪に戻り、第100話で女王人魚と結婚する。 第4作第60話ではぬらりひょんと結託して鬼太郎を妖怪イカに喰わせるが、最終的にぬらりひょんに裏切られ、鬼太郎の妖力を封じ込めておいた真珠を破壊する。 第6作では第58話登場。様々な効果を持つ深海妖術を操る。 新妖怪千物語では海の暴れ者。釣り少年の三好大哲(みよし だいてつ)と契約し、予告通り魚が釣れる代わりに1年後に三好の命を取ろうとするが失敗し、最後は北極へ氷流しにされる。 妖怪花 声 - 杉山佳寿子(第2作)、島本須美(第3作) 『妖怪あしまがり』(単行本では『妖怪花』に改題、初アニメ化第2作5話『あしまがり』)に登場。草花の姿をした、最も弱いと言われる妖怪。人の夢に妖精の姿を現すことができる。ある高原が日本唯一の生息地だったが、そこにホテルを建てられ花園を潰される。社長(声 - 矢田耕司)(第2作では花園跡を訪ねた猫娘)が何気なく鉢に移植した一株の生き残りは、調査に来た鬼太郎に事情を説明し助力を得て、最終的にホテルを破壊し、しばらく後で元通りに咲き誇る。 第3作45話では起きている者の前にも妖精の姿を現せる。商売下手だが優しいホテル社長(声 - 西尾徳)と心を通わせ、花園を守っている。星華(せいか) 声 - 金元寿子 第6作第63話に登場。笹林に住んでいる妖怪の少女。緑髪のお団子頭をした人間のような姿をしている。正体は笹の花の精で、一年のうち笹の花が咲く僅かな期間しかこの世に存在できない。七夕で人間たちが笹につけた短冊の願いを聞き届けてきた。 昔、笹林に住みつき悪事を働いたあしまがりを封印したが、あしまがりに唆されて笹林を伐採しようとするねずみ男たちを切れ味の鋭い笹の葉を飛ばして脅し追い出そうとしていたが、怪我をして動けずにいたところを助けたぬりかべから好意を寄せられる。最後は封印を解かれたあしまがりの復讐で笹林を薙ぎ払われ、あしまがりが倒された後に消滅する。 山爺(やまじじい) 声 - 稲田徹(第4作)、佐藤正治(第6作) 初登場はアニメ第1作10話。一眼一足で頭の大きな老人タイプの妖怪。 第4作113話ではぬらりひょんに雇われた「三匹の刺客」の1名。呑気な性格で常にボーッとしており、何を考えて行動しているのかもはっきりせず、鬼太郎への攻撃も袋からドングリを投げ付けるだけだった。 第5作劇場版では妖怪四十七士の高知県代表として覚醒する。 第6作では第4話にゲゲゲの森の住人として登場。普段は穏やかだが、森の中の自分の領域を荒されると怒り狂う性質がある。森に迷い込んだ裕太が鬼太郎に案内されていたとき、鬼太郎との約束を破って山爺の持ち物である赤い木の実をもいでしまったことに怒り巨大化して暴れ出すが、裕太が実を返したことで鎮静化し、反省した裕太が謝りに来た際には二度としないように警告の×印を残す。 なまはげ 声 - 永井一郎(第1作)、平井啓二(第5作) 初登場はアニメ第1作63話。男鹿半島の行事で知られる鬼面の来訪神。面を操って攻撃する。神社に祭られた面をつけて悪戯をしていた高慢な大学生・東大助(あずま だいすけ)を懲らしめるために東の顔を面と同化させ、村人達が東を妖怪だと勘違いするように仕向けるが、東の顔を返すよう鬼太郎から追いかけられた末に降参する。原作は鬼太郎の登場しない水木の短編『なまはげ』で、アレンジされた展開になっている。[要出典] 週刊実話版「野球の巻」では墓の下高校の野球部主将。1980年代『最新版』第5話では東北の民家に現れる。 第5作では25話の運動会で北日本代表として登場。格闘戦が得意。85話では妖怪城に囚われるが、妖怪四十七士の秋田県代表として覚醒し鬼太郎に力を貸す。 サトリ 声 - 槐柳二(第2作)、高戸靖広(第4作)/ 演 - 上地雄輔 他者の思考あるいは未来を読む力を持った妖怪。以下3種が登場。 初登場は『妖怪反物』。猿人のような姿。反物化の薬を飲まそうと話しかけて来た中国妖怪チーに対し、その企みを読んで即座に逃げ延び、鬼太郎達に知らせる。「妖怪千物語」では釜鳴りの話に、より長身長毛の猿人型(鳥山石燕の絵に近い)が登場。 アニメでは第2作34話初登場。顔の赤い老人姿。何でも先のことが分かってしまうことから世の中がつまらなくなり、何百年も前から山に籠っていた。親戚である死神42号に協力し、周囲の“ねたみ”の視線で健康を害したエリート会社員の一家を死に追いやろうとするが、最後は鬼太郎ファミリーのねたみの視線で苦しんで崖から転落して降参し、山に戻る。 映画『千年呪い歌』では人面鹿の姿。元々は温厚だったが、人間の醜さに嫌気がさし、濡れ女の封印に使われた楽器を探す鬼太郎を襲う。読心能力で鬼太郎を翻弄するが、ちゃんちゃんこが独自に動けることを知らず敗北し、その後夜叉によって始末される。
※この「1960年代マガジン版・アニメ第1作初出(味方としても登場した者)」の解説は、「ゲゲゲの鬼太郎の登場キャラクター」の解説の一部です。
「1960年代マガジン版・アニメ第1作初出(味方としても登場した者)」を含む「ゲゲゲの鬼太郎の登場キャラクター」の記事については、「ゲゲゲの鬼太郎の登場キャラクター」の概要を参照ください。
- 1960年代マガジン版アニメ第1作初出のページへのリンク