世の中とは?

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よ‐の‐なか【世の中】

人々互いにかかわり合って生きて暮らしていく場。世間社会。「世の中が騒がしくなる」「暮らしにくい世の中になる」

世間人々の間。また、社会人間関係。「世の中はもちつもたれつだ」

「親も友達もないんです。つまり—がないんですね」〈漱石明暗

世間のならい。

病気が出るほど嫌なでも、—にゃ勝たれないから」〈鏡花化銀杏

当世その時分

入道殿をはじめ参らせて—におはしある人、参らぬはなかりけり」〈古本説話集・下〉

統治者在任期間。

「—かはりて後、よろづ物うくおぼされ」〈源・

世間的人望

父殿うせ給ひにしかば、—おとろへなどして」〈大鏡・兼通〉

男女の関係男女間の情愛

「歌はよまざりけれど、—を思ひ知りたりけり」〈伊勢・一〇二〉

人の一生寿命

「—の今日か明日か覚え侍り程に」〈源・柏木

外界のようす。あたりの自然。

「秋待ちつけて、—すこし涼しくなりては」〈源・御法

10 作物できばえ

播磨路の—が悪うて」〈浮・織留・五〉


よ‐の‐なか【世中・世間】

〔名〕

[一] この世生きる人間構成する社会また、その社会でのさまざまな人間関係

前世来世に対して現世この世

万葉(8C後)五・七九三「余能奈可(ヨノナカ)は空しきものと知る時しいよよますます悲しかりけり」

方丈記1212)「淀み浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたる例なし、世中にある人と栖と、またかくの如し

出家悟道世界に対して凡俗の住む世界俗世俗世間娑婆(しゃば)。

古今(905‐914)雑下・九三九「あはれてふことこそうたて世中を思はなれぬほだしなりけれ〈小野小町〉」

③ 人が他と関係し合いながら生活する場。社会世間また、世間での生活やならわし

万葉(8C後)一五・三七六一「与能奈可(ヨノナカ)の常の道理(ことわり)かくさまになり来にけらしすゑし種子から」

源氏100114頃)須磨世中いと煩はしく、はしたなきことのみまされば」

④ 国。天下世界

源氏100114頃)若菜下世中まつりごとなど、殊に変るけぢめもなかりけり」

(5) 勢力の及ぶ範囲。力を発揮できる領分天下

滑稽本八笑人(1820‐49)三「ヲット〆たり、サアこっちの世の中だぞ」

(6) 世の常であること。世間普通であること。

万葉(8C後)四・六四三世間(よのなか)の女にしあらば吾が渡るあなせの河を渡りかねめや」

(7) 社会情勢世相世情。→世の中騒がし

栄花(1028‐92頃)もとのしづく「騒がしき世の中に、このけがらひぬる事と、むつがり給ふを」

(8) 社会での境遇世間待遇また、世間評価

源氏100114頃)乙女「官(つかさ)、かうぶり心にかなひ、世のなかさかりにおごりならひぬれば」

(9) 生計世渡り

源氏100114頃)梅枝「親なくて、世中かたほにありとも」

(10) 男女の情。夫婦仲

伊勢物語(10C前)一〇二「歌はよまざりけれど、世中思ひ知りたりけり

[二] 時の流れ一区切り

人の一生生涯寿命また、人生

万葉(8C後)一七・三九六三「世間(よのなか)は数なきもの春花の散りのまがひに死ぬべき思へば」

統治者在位期間。天皇治世

宇津保(970‐999頃)蔵開中「よの中はいとよく保ち給ふべしとこそ見れ」

当節当世その時分

宇津保(970‐999頃)春日詣「よの中に名高き逸物(いちもち)の者共をなむ、童陪従にも殿上の童をなむしたりける」

[三] 人間界をとりまく自然環境

世間をとりまく空間的ひろがり外界様子四方の自然。あたり。

古今(905‐914)春上・五三世中にたえてなかりせば春の心はのどけからまし〈在原業平〉」

天候気候

仮名草子小さかづき(1672)五「はるあきの世の中もよく、五穀もおもひのほかたくさんにみのり」

農作物、特に稲の作柄また、豊作

今昔1120頃か)二四「大江定基朝臣参河守にて有ける時、世中辛くして、露食物无かりける」

[四] (格助詞「の」「に」を伴って世にまたとない世の

源氏100114頃)夕霧「おとどの、つらくもてなし給うしに、世中しれがましき名を取りしかど」

[語誌](1)仏典見える「世間」に由来する語。「万葉集」には「世間と書いて「よのなか」とよませたらしい例が約三〇ある。
(2)万葉集」の「よのなか世間)」も、「竹取物語」や「源氏物語」の「世間(せけん)」も、単に「人の世」の意味で使われており、仏教語の「世間」が人間だけでなく天上修羅畜生餓鬼地獄六道もみな含んでいるのとは異なる。


世の中

作者重松清

収載図書半パン・デイズ
出版社講談社
刊行年月1999.11


世間

(世の中 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/12 03:32 UTC 版)

世間せけんとは、仏教用語であり、出世間しゅっせけんとあわせてこの世を二分して見る言葉である。移り変り、破壊を免れない迷いの世界という意味である。




  1. ^ サンスクリット語: dhaatu
  2. ^ サンスクリット語: loka-dhaatu
  3. ^ サンスクリット語: kSetra
  4. ^ サンスクリット語: laukika
  5. ^ サンスクリット語: loka-uttara
  6. ^ 阿部(1995)、pp.32-33


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