如来
如来
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如来(にょらい)とは、サンスクリットのタターガタ(梵: तथागत, tathāgata)の漢訳であり、語義は諸説あるが、仏教で釈迦や諸仏の称呼に用いられる[1]。
注釈
出典
- ^ 『岩波 仏教辞典』第二版、岩波書店、2002年。
- ^ a b “如来(にょらい)とは - コトバンク”. 朝日新聞社. 2017年10月23日閲覧。
- ^ “十号(じゅうごう)とは - コトバンク”. 朝日新聞社. 2017年10月23日閲覧。
- ^ a b c 総合仏教大辞典編集委員会(編)『総合仏教大辞典』 下巻、法蔵館、1988年1月、1124-1125頁。
- ^ 荻原雲来『怛他伽多(tathagata)と云ふ語の起原と其の意義』
- ^ 中村元 『ブッダ最後の旅』 岩波書店〈岩波文庫〉pp.263-264[要追加記述]
- ^ 親鸞 『[顕浄土真実教行証文類]』「証巻」 聖典註釈版、p.307[要追加記述]
如来
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如来(にょらい)とは仏の尊称(仏十号の一)である。「如去如来」あるいは「如来如去」の略、すなわち「真如の世界へ去り、また真如の世界より来られし者」という意味であり、修行を完成して、真理すなわち悟りを開いた人を表す。 如来は三十二相八十種好と呼ばれる身体の特徴を持っていると言われていることから、如来像もこれを表現している。頭部が盛り上がっている(肉髻)、頭髪が右巻に渦巻いている(螺髪(らほつ))、眉間から伸びた身長くらいの長さの白い毛が右巻に渦巻いている(白毫)、体が金色である、装飾品は身に付けない等の特徴である。もっとも、必ずしも三十二相八十種好の全てを造形的に表現している訳ではない。 通常、衣服は衲衣と裳をまとっているだけである。大日如来だけは例外で、菩薩のように着飾っている。また、如来は施無畏印、与願印、禅定印、説法印、触地印などの印相を結んでいる。持物(じもつ・じぶつ)は持たないが、薬師如来だけは薬壷(やっこ)を持っている。 日本における如来像の頭髪は、いずれも螺髪(らほつ)といって渦巻状の集合体で造形されている。ガンダーラ仏等初期のものにはなかったが、3世紀以後の仏像は、螺髪を有するようになった。大阪大学教授の肥塚隆によると、インドにおいて偉大な優れた人物は凡人とは異なった特異な姿でこの世に現れるという考えがあり、その1つが特殊な頭髪として現れたという。 釈迦如来 釈迦如来は、唯一現世で悟りを開いた実在の人物とされるガウタマ・シッダールタ(釈迦)を基に神格化と脚色を重ねられた結果として形成された仏(如来)を指す。左右に脇侍が付いた形式を釈迦三尊という。脇侍としては、文殊菩薩と普賢菩薩が多く、梵天と帝釈天、あるいは十大弟子である阿難と摩訶迦葉が付くこともある。 盧舎那仏 盧舎那仏は蓮華蔵世界に住むとされる仏であり、蓮華座の上に座っている。造形としては釈迦如来とほとんど異ならないが、蓮弁に線刻文様が描かれている点が独自の特徴である。東大寺盧舎那仏像(奈良の大仏)が有名である。 薬師如来 薬師如来は、菩薩時代に十二の大願を立てることにより如来となった。東方の瑠璃光浄土に住むとされ、病気平癒の信仰を受けている。 像は、手に薬壷(やっこ)を持っている。三尊形式の場合、脇侍として付くのは、必ず日光菩薩(向かって右)と月光菩薩(左)である。脇侍とは別に、薬師如来を助け、薬師如来を信じる者をも守護する十二神将が従うことがある。 阿弥陀如来 阿弥陀如来は、法蔵菩薩が四十八の大願を立てて如来となり、西方の極楽浄土で説法を行っている。平等院鳳凰堂は阿弥陀如来1体のみであるが、脇侍に観音菩薩・勢至菩薩を従えた阿弥陀三尊の形で祀られることが多い。 大日如来 大日如来は、密教において宇宙そのものと考えられている如来である。顕教の如来と異なり、頭髪を結い上げ、宝冠を頂き、瓔珞(ようらく)、首飾り、腕釧、臂釧などの装飾品を着けている。 大日如来を中心に、東方の阿閦如来、南方の宝生如来、西方の阿弥陀如来(無量寿如来)、北方の不空成就如来を合わせて五智如来という。
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如来
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仏真言サンスクリット語訳毘盧遮那仏 毘盧遮那一字真言:ノウマク・サマンダ・ボダナン・バン namaḥ samanta-buddhānāṃ vaṃナマハ サマンタブッダーナーン ヴァン 帰命したてまつる。あまねき諸仏に。ヴァン。 釈迦如来 ノウマク・サマンダ・ボダナン・バク namaḥ samanta-buddhānāṃ bhaḥナマハ サマンタブッダーナーン バハ 帰命したてまつる。あまねき諸仏に。バハ。 オン・バ・サラバキリシャ・ニルソナナウ・サラバダルマ・バシタ・ハラハタ・ギャギャナウ・サンマサンマ・ソワカ oṃ bhaḥ sarva-kleśa-nisādana sarva-dharma-vaśita-prāpta gagana-sama-asama svāhāオーン バハ サルヴァクレシャニサーダナ サルヴァダルマ ヴァシタプラープタ ガガナサマーサマ スヴァーハー オーン。バハ。一切の煩悩を摧伏する者よ。一切の法に自在を得たる者よ。虚空に等しく無等比なる者よ。スヴァーハー。 オン・ムニムニ・マカムニ・シャカムニ・ソワカ oṃ muni muni mahāmuni śākyamuni svāhāオーン ムニ ムニ マハームニ シャーッキャムニ スヴァーハー オーン。聖者よ。聖者よ。大聖者よ。釈迦牟尼よ。スヴァーハー。 薬師如来 大呪:ノウモ・バギャバテイ・バイセイジャ・クロ・ベイルリヤ・ハラバ・アラジャヤ・タタギャタヤ・アラカテイ・サンミャクサンボダヤ タニヤタ・オン・バイセイゼイ・バイセイゼイ・バイセイジャサンボリギャテイ・ソワカ namo bhagavate bhaiṣajya-guru vaiḍūrya-prabha-rājāya tathāgatāya arhate samyaksambuddhāya tadyathā oṃ bhaiṣajye bhaiṣajye mahā-bhaiṣajya-samudgate svāhāナモー バガヴァテー バイシャジャグル ヴァイドゥーリャップラバラージャーヤ タターガターヤ アルハテー サムヤクサンブッダーヤ タディヤター オーン バイシャジェー バイシャジェー マハーバイシャジャサムガテー スヴァーハー 帰命したてまつる。世尊よ。薬師瑠璃光王よ。如来よ。応供よ。正遍知よ。即ち曰く。オーン。医薬よ。医薬よ。偉大なる医薬よ。顕現し給え。スヴァーハー。 中呪(台密):オン・ビセイゼイ・ビセイゼイ・ビセイジャサンボリギャテイ・ソワカ oṃ bhaiṣajye bhaiṣajye bhaiṣajya-samudgate svāhāオーン バイシャジェー バイシャジェー バイシャジャサムガテー スヴァーハー オーン。医薬よ。医薬よ。医薬よ顕現し給え。スヴァーハー。 小呪:オン・コロコロ・センダリ・マトウギ・ソワカ oṃ huru huru caṇḍāli mātaṅgi svāhāオーン フル フル チャンダーリ マータンギ スヴァーハー オーン。取り去りたまえ。取り去りたまえ。チャンダーリーよ。マータンギーよ。スヴァーハー。又は、オーン 速疾に速疾に センダリ(暴悪の相をなせるもの)よ、マトゥギ(象王よ即ち狂象の如き降伏の相に往するもの)よ スヴァーハー。 阿弥陀如来 小呪:オン・アミリタ・テイセイ・カラ・ウン oṃ amṛta-teje hara hūṃオーン アムリタテージェー ハラ フーン オーン。不死の甘露の威光(甘露威光尊)よ。運載したまえ。フーン。 大呪(十甘露呪、無量寿如来根本陀羅尼):ナウボウ・アラタンナウトラヤヤ・ノウマク・アリヤミタバヤ・タタギャタヤ・アラカテイ・サンミャク・サンボダヤ・タニャタ・オン・アミリテイ・アミリトドバンベイ・アミリタ・サンバンベイ・アミリタ・ギャルベイ・アミリタ・シッデイ・アミリタ・テイセイ・アミリタ・ビキランテイ・アミリタ・ビキランタ・ギャミネイ・アミリタ・ギャギャナウ・キチキャレイ・アミリタ・ドンドビソバレイ・サラバラタサダネイ・サラバキャラマキレイシャ・キシャヨウ・キャレイ・ソワカ namo ratna-trayāya, namah ārya-amitābhāya-tathāgatāya-arhate-saṃyak-sambuddhāya. tadyathā oṃ amṛte amṛto-dbhave amṛta-sambhave amṛta-garbhe amṛta-siddhe amṛta-teje amṛta-vikrānte amṛta-vikrānta gāmine amṛta-gagana kīrti-kare amṛta-duṃdubhi svare sarvārtha-sādhane sarva-karma kleśa kṣayaṃ-kare svāhāナモー ラトナトラヤーヤ ナマハ アーリヤーミターバーヤ タターガターヤ―ルハテー サンミャクサンブッダーヤ ダディヤター オーン アムリトードハヴェー アムリタサンバヴェー アムリタガルベー アムリタスィッデー アムリタテージェー アムリタヴィクラーンテー アムリタヴィクラーンタガーミネー アムリタガガナキールティカレー アムリタドゥンドゥビスヴァレー サルヴァールタサーダネー サルヴァカルマクレーシャ クシャヤンカレー スヴァーハー 帰命したてまつる。三宝に。帰命したてまつる。聖無量光如来応供正覚尊に。即ち。オーン。甘露尊よ。甘露所生尊よ。甘露能生尊よ。甘露胎蔵尊よ。甘露成就尊よ。甘露威光尊よ。甘露遊戯尊よ。甘露遊行尊よ。甘露広説尊よ。甘露鼓音尊よ。一切義成就尊よ。一切悪業因縁除滅尊よ。スヴァーハー。 海音如来 雨宝呪心真言:オン・バソダレイ・ソワカ oṃ vasu dare svāhāオーン ヴァス ダレー スヴァーハー オーン。財宝を所有する者よ。スヴァーハー。 雨宝呪心中心真言:オン・シリバソ・ソワカ oṃ srī vasu svāhāオーン シュリー ヴァス スヴァーハー オーン。めでたき財宝よ。スヴァーハー。 雨宝咒小心真言:オン・バソ・ソワカ oṃ vasu svāhāオーン ヴァス スヴァーハー オーン。財宝よ。スヴァーハー。
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如来(にょらい)
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如来
「如来」の例文・使い方・用例・文例
- この寺の本尊は阿弥陀如来です.
- 阿弥陀如来にすべてを任せること
- 薬師如来
- 如来の教え
- 釈迦如来など,極めて遠い昔からの仏
- 胎蔵界曼荼羅という,密教における諸仏の非の徳を象徴した図の中央にある五如来と四菩薩
- 胎蔵界曼荼羅という,密教における諸仏の非の徳を象徴した図の中央にある5如来と4菩薩の像
- 薬師如来の護法神である十二神将としての,宮毘羅という神
- 密教において,大日如来の四方に鎮座する仏
- 阿弥陀如来の右方に居る脇侍で,知恵を表す菩薩
- 多宝如来を安置してある塔
- 阿弥陀如来の力
- 阿弥陀如来の本願に頼って成仏を願うこと
- 如来
- 通肩という,如来像の着衣法
- 如来の音声が持つ八つの徳
- 昆盧遮那如来という仏
- 釈迦如来という仏
- 仏教における如来
- 薬師如来と日光菩薩と月光菩薩
如来と同じ種類の言葉
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