ぞう‐けい〔ザウ‐〕【造形/造型】
造形
造形(2000)
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「ゴジラ (架空の怪獣)」の記事における「造形(2000)」の解説
通称ミレニアムゴジラ、ミレゴジ。書籍『ゴジラ2000ミレニアム超全集』では、本作品のゴジラを4代目とカウントしている。 基本デザインは西川伸司によるもの。全身の決定稿はなく、上半身のシルエットと頭部の決定デザインのみが描かれた。西川は、初代ゴジラをベースとしていたVSシリーズのゴジラとの差別化として、キンゴジやモスゴジを基にしている。初期案では、初代ゴジラをベースにしたものや、耳たぶがなく穴のみのものや、尻尾以外にも節の横線が首や足に加わったものや、背びれを立体的に表現したものや、銃身の首と撃鉄の背びれなど歩くビーム砲台とイメージした銃型のものなどが存在した。本作品の企画以前には、酉澤安施による背びれが2列あるゴジラのデザイン案が存在していた。原画はアナログ彩色によるものだが、部位や色調の変更はデジタルによるもののため、容易となっている。咆哮時には首が動いた際に息遣いを感じさせ、首筋が広がるイメージとなっており、実際のスーツも最終的に5センチ首を延長している。平成ゴジラは口の終端が首より前にあったが、それとの差別化として、顎の長さを変えず、顔全体を短くして頭部の印象を変えている。首筋はキング・コブラのようにふくらみ、口は大きく裂け、背びれも従来の倍以上もある鋭いものとなっており、アングルによっては、初代ゴジラなど過去のゴジラも想起させる微妙な造型となっている。恐竜を基にした顔に肉付けしていく方向性や、横方向にもトゲを出すものも背びれも検討された。 本作品では「怖いゴジラ」が一つのテーマであったが、特殊技術の鈴木健二は怖いだけのゴジラでは成立しないと思ったため、身近に感じる時もあれば、怖い時もあるなど、いろいろな面を持ち合わせた様々なキャラクターを入れたゴジラとしているが、インパクトのある、凶暴なイメージの方向性のデザインで作ったという。大きく口を開け、首は肩と一体になるように太く膨らませ、眼はどの方向から見てもゴジラに見つめられているような作り方となっている。84年の作品以降は、高層ビルが林立する現代の都会で巨大感を出すために身長は80メートルや100メートルと大きく設定されていたが、本作品では大きさを描き方で出せると方向を転換し、リアルな恐怖感を求めてあえて初代の50メートルに近い55メートルと設定された。 ゴジラの着ぐるみ製作は、『vsデストロイア』まで東宝内部で行われていたが、ミレニアムシリーズでは外部発注されており、『大怪獣総攻撃』以外の作品では若狭新一が代表を務める有限会社モンスターズが造形を担当した。若狭によれば、東宝プロデューサーの富山省吾は初代ゴジラを、特殊技術を担当した鈴木健二は『キングコング対ゴジラ』のゴジラをそれぞれイメージしていたといい、両者の希望に沿うよう心がけたと述べている。一方で、若狭自身は自身が愛好するキンゴジやモスゴジの雰囲気が入っていると述べている。若狭は、「平成ゴジラを感じさせない新しいゴジラ像」を要望されたことが一番難しかったと述懐している。検討用マケットは若狭と寒河江弘が手掛けた。 着ぐるみは海用とアップ用が製作された。そのほか、スーツと同サイズの爆破用モデルや上半身のマペット、右腕・右足・尾の部分モデルが用いられた。いずれもラジコン操作で頭部の可動や口の開閉が可能となっている。頭部メカは、喜多川の要望により動物の動作を再現できるようパーツごとに可動する仕様となった。当初は、前傾姿勢とするために足に高下駄を入れることが検討されていたが、スーツアクターの喜多川務はスーツを改修することなく前傾姿勢を維持することができ、若狭は喜多川がスーツを着たことでゴジラが完成したと述べている。手の指は、YSシリーズ時と異なり、中指と薬指を1本の指に入れているが、後年のインタビューで喜多川は、小指に力が入らずNGを出してしまうことが多かったと述懐している。 最大の特徴である背びれは、西川のシルエットデザインを元に巨大かつ鋭利なものとなり、配色も従来とは異なりメタリックレッドとなっている。今までより色を感じさせるために、尖端をパールピンクにしている。若狭は背びれが大きいと重くなり動きの邪魔にもなることを懸念したが、鈴木は迫力があるので良いとして大きいままとなった。しかし、背びれを発光させるため半透明のFRPを用い、強度を保つために軽量化が難しいことから、発光用と通常用の背びれを差し替える仕様となった。また、背びれや肩などに従来のゴジラにはないトゲが存在している。 体の色はグリーン。若狭は、従来の黒やグレーとの差別化から、アメリカでのゴジラのイメージであるグリーンとしたが、ナイター撮影や現場のホコリなどにより、当時のカメラの性能ではほとんどグレーにしか見えなかったと述懐している。 本作品以前の直立姿勢から若干前傾姿勢になり、口も大きめに造形されているなど、より爬虫類に近い印象をもつ。足の指の付き方は初代ゴジラのものと同様になり、歯並びもビオゴジの二列から一列に戻され、以降継承される。目はネコ科動物のものを参考にしており、どこからでも目線が合うことを意識したという。尾は、当初は29節であったが、撮影初期に改修され35節となった。また、従来との差別化から尾の先端が細くなっている。鈴木によると、「まだ成長しきっていないやんちゃな個体」としてこのゴジラをイメージしたという。 海中を泳ぐシーンではゴジラを初めてフルCGで描いている。上陸シーンでも、ヘリで空撮した実景映像にスーツのゴジラを合成するなど、デジタル合成が多用されるようになった。冒頭の尾で薙ぎ払われる居酒屋は、実物大セットの映像にCGの尾を合成している。 砂浜の足跡は、重機を用いて実物大のものが掘られた。 公開当時のアトラクション用スーツは、撮影用のものと異なり体色が明るいグリーンである。
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造形(アニメーション)
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「キングギドラ」の記事における「造形(アニメーション)」の解説
3DCGモデルは監督の瀬下寛之のラフスケッチを元に川田英治が担当。瀬下によるテーマは稲妻。「まったく違う進化をしたゴジラ」というイメージを再現するため、モデリングは劇中に登場するゴジラの派生怪獣セルヴァムからの進化という方向性を軸に、セルヴァムのモデルをベースに発展させる形で行われた。3つの頭部はそれぞれ形状が異なり、複数の目玉を備え、上顎よりも下顎が大きい。首が非常に長く、鱗に相当する部分は植物の薔薇や柊の棘がモチーフとなっており、攻撃性が表現されている。
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造形(デスギドラ)
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デザインは吉田譲。キングギドラとの差別化のため、顔を長く、首は短くする方向性となり、四本足の怪獣としてデザインされた。検討稿では、西洋のドラゴンのような顔の3つの体が合体したものや、前面に骨の意匠を押し出したもの、2足歩行のものや2本腕と4本脚のものなどが存在した。また、岡本英郎による検討案では、1本首から3本首に成長するというものもあった。体色は、モスラとの対比でモノトーンとなった。1つ首と光線を発射する器官が3つにしたものや、P-38をモチーフにした尻尾が2本のものも描かれ、後者は『モスラ2 海底の大決戦』のダガーラへと発展した。特技監督の川北紘一は、キングギドラやデストロイアを思わせる名前であることから、デザインに苦悩したと述べている。 造形はモンスターズ。チーフの若狭新一の元、リーダー兼頭部原型担当の伊藤成昭をはじめ、八木文彦、寒河江弘、山岡英則、渡辺勉、そしてメカニカル製作のレプリカの江久保暢宏がそれぞれ担当。 動きやすさを重視するため、粘土原型は頭部と首のみが作られ、ボディはウレタンの直付けで作られた。着ぐるみの前足には杖が入れられ、後足が膝をつかないようにしている。後ろ足で立ち上がれるなど機動性が高く、特技監督の川北紘一もこの着ぐるみを気に入っていたという。また、4足歩行のデザインは、「のちのカイザーギドラに近い」とも評されている。 着ぐるみの翼は付け根の部分で着脱が可能となっている。翼の造形は、デストロイアと同じ方式で行われた。 造形物は着ぐるみのほか、25分の1スケールの飛行用と首の可動ギミックを内蔵した小型のものの3種類が造られた。 パンフレットによれば、3つの首は操演時の区別のため、右からそれぞれ「のぞみ・かなえ・たまえ」と呼ばれていた。
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造形(初代)
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「モスラ (架空の怪獣)」の記事における「造形(初代)」の解説
幼虫・成虫とも利光貞三、村瀬継蔵、八木勘寿、八木康栄による造形。 幼虫 幼虫は3尺ほどの操演ミニチュアが、動力を内蔵した自走式のものと、プール撮影や東京タワーのシーンなどで使われた操演用のものと用意された。巨大ぬいぐるみ 渋谷から東京タワーに迫るシーンの幼虫は、高さが6尺(約2メートル)、長さ33尺(約10メートル)、重さ約120キログラムほどもある製作費200万円の大型のぬいぐるみで撮影された。 タケと金網の骨組みにラテックスを塗った布とスポンジを被せたものを節ごとに作っており、節と節の間は石膏を入れていた麻袋で繋いでいる。村瀬は、このモスラの顔の周りにフジツボをつけ、籐のヒゲを生やして生物感を表現している。 演技者は手塚勝巳を先頭に総勢8人が入って動かしている。俳優だけではなく、美術スタッフの若手も参加していた。この手法は『空の大怪獣ラドン』のメガヌロンでも用いられていたものであり、手塚はメガヌロンの先頭に入っていた経験から先頭操作に抜擢された。俳優は中で横棒をつかむ構造になっており、靴は白い長靴を着用していた。高さのある前方は俳優が立っていられたが、低くなる後方は中腰や前かがみの状態で歩かなければならず、後方には呼吸のための横穴が開けられていた。 本番前のテストでは、俳優はぬいぐるみを被らず、ロープを持って連なった状態で歩いた。本番では少しずつ進みながらカットを繰り返しており、複数のカメラで撮影しているため、万が一NGとなってもいずれかのアングルで使えるよう万全の体制がとられていた。スクリプターの鈴木桂子は、俳優らは周囲が見えないためスムーズに歩けず、NGが多かったと証言している。 小説家の木原浩勝は、このような巨大な造形物を用いた理由について、画面に入り切らない大きさとすることで人間が止められない巨体を体感させることや、火薬の威力を下げずに爆発を小さく見せるためであったものと解釈している。 この大型のモスラ幼虫は、同年製作の坂本九主演映画『アワモリ君乾杯!』の劇中で、東宝撮影所が写るシーンにも登場する。劇中では「モスラ始動スイッチ」を入れると動き出した。 自走式 自走式の制作は機械担当の飯島周治郎が手掛けた。美術の井上泰幸はオートバイのエンジンを用いていたと証言しているが、模型電飾の鈴木昶は100ボルトのモーターでキャタピラを動かしていたと証言している。美術の青木利郎や模型電飾の高木明法もエンジンのものは試したものの使えなかっただろうと推測している。 水上用 水上用には、当初丸太を用いたものが用意されたが水に浮いてしまうため、重りを入れた金属製の骨格にスポンジを貼ったものが用いられた。昼間の海を進むシーンは、東宝撮影所の大プールでの撮影のほか、馬入川でヘリコプターによる空撮も行われた。大プールの撮影では、飯島周次郎が考案した、ダンプカーの油圧シリンダーを改造した上下動装置を用いている。この装置は、油圧のままではプールの水に油が浮いてしまうため、中を水に変えて外部から空気圧をかけるかたちとなっており、中の水が抜けるまで7回ほど上下可動が可能であった。操作は模型電飾の鈴木昶が行い、プールを移動する幼虫と並行して走るジープの上からワイヤーで操作した。 その他の造形物 卵から孵化するシーンではギニョールが用いられた。卵は石膏製。卵のヒビは、アニメーションで表現された。 糸 幼虫が吐く糸は、ゴム糊をシンナーで溶き、口に仕込んだ銅パイプから噴出させて表現した。ギニョールではなく造形物の中に装置を仕込んでいるため、口元のアップではなく全身を映したワンカットで東京タワーに糸を吐くシーンを撮影している。 東京タワーなどに糸を巻き付ける際は、小型扇風機の中央に液状の硝化綿を入れて重ねた椀を取り付け、これを回転させることで椀の隙間から綿飴のように硝化綿を吹き出している。この装置は小道具の山本久蔵が制作した。助監督を務めた中野昭慶によれば、装置自体は天井に張った蜘蛛の巣の表現などで以前から用いられていたものであり、山本がこれを用いることを提案したという。硝化綿は火薬の原料であるため、取り扱いは火薬担当が行っていた。 成虫 成虫は大中小3種類のミニチュアが用意された。大サイズは翼長が2メートルを超える。造型バランスは中サイズが最も整っており、宣伝スチールにも用いられている。 体毛は植え込みではなく、アクリル素材のボアを貼って処理している。これはメンテナンス作業などで毛が抜け荒々しくなるが、村瀬はそれが生物らしく見えたと評している。 電飾が内蔵された目の複眼は楕円形で、ポリ樹脂が使われた。村瀬は、ビー玉で多数の窪みをつけた型に樹脂を流して複眼を作り、内側にはくしゃくしゃにしたアルミホイルを貼って電飾の光が乱反射するようにしている。 翅の模様は、実在の蛾の羽を参照して村瀬が塗装している。羽ばたきは、巨大感を出すために羽が順送りにしなる表現が求められ、籐の芯に天竺布を貼って翼が作られた。さらに操演用のクレーンに木枠を2枚、蝶番で合わせたものを用意して翼を吊り、映像に見られる雄大な羽ばたきを実現している。操演の中代文雄は、このような構造になった理由について、カメラに映らない細いピアノ線を用いつつ、線が切れないよう均等に力がかかるようにするためであったと証言している。骨組みが重く、布も厚手のため羽根は重量があり、村瀬によれば、動かすたびに蝶番に負荷がかかって歪むため、撮影後は毎晩メンテナンス作業を行っていたという。また鈴木昶によれば、操演時に羽ばたきで体がぶれてしまうため、体の一部が映らないカットでは胴体に鉄パイプをつけてスタッフが見えない位置から支えていたという。遠景での羽ばたきは、アニメーションによって表現されている。 繭から出るシーンでは、翼を外している。 繭の表面は硝化綿製で、炎上シーンでは燃えやすくなっている。
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造形(VS)
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「モスラ (架空の怪獣)」の記事における「造形(VS)」の解説
新規のキャラクターデザインは描かれておらず、東宝映像美術により造形用の三面図が作られた。デザインは初代に準じているが、配色はより鮮やかなものとされた。また、足の指が3本になっている。 造形はツエニー。同社代表の村瀬継蔵は1961年の『モスラ』でもモスラの造形を行っている。村瀬が成虫・幼虫合わせ、東宝特殊美術部から発注を受けたのはクランク・インのわずか1カ月前だった。村瀬は年明けから見込みで準備をしたおかげで、なんとかこれに間に合わせたと語っている。また、村瀬は旧作とイメージを変えず、向上した技術を用いることでクオリティが上がることを期待したという。川北は、村瀬に依頼した理由についてモスラを造形できる技術を持った会社がツエニーだけであったと述べている。 本作品のデザインにも参加した西川伸司は、生物感よりもファンタジー性を強調し象徴的に造形されたと評している。 幼虫 幼虫は自走式の車輪メカニックを内蔵した8尺(2.4メートル)と5尺(1.6メートル)[要出典]の大小2種作られた。このメカニックに大きな車輪が入手できず、小さな車輪を使用せざるを得なかったため、芋虫らしい節運動が表現できなかったことを悔やみ、川北紘一は「やり直したい部分」と述べており、1996年公開の『モスラ』にてその雪辱を果たしている。炎上する海を進むシーンでは、耐火耐熱用のコーティングが施された。卵から孵化するシーンや赤坂でのホテルの窓に映る合成シーンではギニョールを用いている。 国会議事堂のシーンでは、幼虫もピアノ線による操演で動かす予定であったが、重量が大きかったことと、口から吐く糸にライティングを行うためピアノ線を合成などで消せないことなどから断念し、内蔵メカを外した造形物の中から助監督の神谷誠が動かすという手法がとられた。 幼虫が噴き出す糸は、発泡スチロールの細かい粉を吹かせる手法で表現した。特殊効果の久米攻は、旧作で用いていたゴム糊は黄色っぽかったため、白い素材を探したと述べている。他の素材ではセルロースの方が美しかったが、引火する可能性が高いため危険と判断された。 村瀬継蔵は幼虫の体表のテカリを表現するため、『モスラ対ゴジラ』で使用した、「ビニールゾル(ソフトビニール)」による表面塗膜を本作品でも再使用している。 成虫 成虫は、ラジコンで各部が動く翼長が10尺(3.5メートル)あるものと、3尺(1メートル)の大小2種作られた。アクションシーンのほとんどは小サイズのものを使用している。体毛は手作業で貼り付けている。 複眼には透明なポリカーボを用いており、裏側から穴を開けた後、熱処理で丸くしている。村瀬は、周囲からは「かわいい」と好評であったが、機界的な加工を行ったため、生物的な仕上がりにはならなかったと述懐している。 翼には、特殊樹脂製の釣り竿(グラスロッド)が芯に使われている。グラスロッドは、素材の向上により骨組みの内側のみならず外側にも使われ、可動部分も蝶番ではなくシリコン製のリングになったため、村瀬は壊れずメンテナンスも楽であったと述べている。 操演に用いるワイヤーは、胴体に3本、羽根に2本となっており、多数のピアノ線を用いていた昭和期よりも大幅に減少している。川北は、操演についてスピード感と翼の動き、埃の舞い上がり方などがなかなか合致しなかったと苦労した旨を語っている。 鱗粉(りんぷん)には、金粉が使われた。口はFRP製。 繭内部の影にはカポック製の造形物が用いられ、その後これを改造したものが繭から孵化するシーンにも用いられた。 特技監督の川北紘一は、羽化のシーンでは蛾の教材ビデオを参考にしている。CGでの描写も用意されていたが、最終的には操演のみでの表現となっており、川北は「CGではまだ感情表現がうまくいっていなかった」「(操演の方が)羽根のしなりや生物感が勝っていた」と述べている。村瀬はこのシーンの発注を一度は断ったが、懇願されてやってみたら想像以上にうまくいったと語っている。 その他 卵の造形物は、誕生シーン用と輸送シーン用の2種類が作られた。FRP製の前者は、1.3メートルほどの大きさで、幼虫が顔を出すための穴が開けられている。繭も2種類制作されていたが、一方は予備として未使用に終わった。こちらはグラスファイバー製で、成虫の出る箇所が開けられている。
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造形(地球防衛軍)
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頭部造形は利光貞三、胴体は八木勘寿、八木康栄による。造形物は、スーツとミニチュアが併用され、主に1号機で前者、2号機で後者を用いている。 渡辺明による初稿デザインでは、鼻先がドリルになったセンザンコウのような姿であった。 企画段階で、検討用1尺モデルが製作された。宣伝材にも使われている。昭和41年ごろに「マルサン」から発売されたソフトビニール人形やブルマアクで作られたプラモデルは、この検討用モデルを資料に作られていて、映画とはかなり印象が異なっている。 スーツの胴体は頭と上・下半身のセパレートになっており、表面にビニール素材が貼り付けられ金属色に塗装されている。上半身だけ着けて待機中の中島春雄のスナップ写真が残されている。ジープを蹴るシーンなどでは、下半身だけを着けて演じた。頭部はブリキ製で、かなりの重量があったとされる。スーツの背面写真は残されていない。 地中を掘り進むシーンのため、顔のドリルと腕や背中のカッターの回転する2尺サイズのミニチュアが製作されている。当初、企画時にあった「胴体部分のキャタピラが動く」という仕掛けを試みたが、実現できず断念していて、歯車を内蔵した製作中のミニチュアの写真が現存している。このミニチュアは、マーカライトファープに踏み潰されるシーンでも用いられた。
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造形(vsスペースゴジラ)
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「モゲラ」の記事における「造形(vsスペースゴジラ)」の解説
造型はボンクラフトが担当。スーツの制作費は1000万円。 着ぐるみは2メートル大のものが造られた。重量は90キログラム。メインのパーツはFRP製。初代同様、上下分割式になっており、足元のアップは下半身のみ着用して撮影された。当初の想定より大型のものとなったが、着脱のしやすさを重視したため、演じる福田からは好評であったという。造型時に福田が海外へ渡航していたため、型取りは別人で仮合わせした後、前作で福田が演じたメカゴジラのデータを用いて修正が行われた。 腕部は開閉ギミック付きのものと、閉じた状態のものがある。開閉ギミックは、スーツアクターが操作可能なものとなっている。眼には電飾が、口のドリルには回転ギミックが仕込まれている。 ローラーシステムによる移動は、スーツを台車に乗せて表現している。中にはスーツアクターではなく、ダミー人形を入れている。 撮影では、激しく倒れるシーンでスーツが破損し、撮影が中断するアクシデントがあった。さらに、当初のスケジュールより遅れた結果、モゲラの炎上シーンをドックのシーンよりも先に撮影することとなり、その後急ピッチでモゲラのスーツの修復が行われた。 70センチメートル大の変形用ミニチュアも造られ、その後は飛行用ミニチュアに改造された。こちらの造型は東陽モデルが担当。宇宙飛行時と大気圏内飛行時とでは、噴射の色を変えている。こちらも、宇宙空間でスペースゴジラと激突するシーンの撮影で翼や脚が壊れるアクシデントが起きた。 分解したスーツを組み合わせて飛行形態の撮影にも用いている。福岡に飛来するシーンでは、旧モゲラのソフビを改造したミニチュアが用いられていたが、完成作品ではカットされた。 首の部分の実物大セットも造られ、脱出シーンでの撮影に使われた。 コクピットのセットは、ランドモゲラーのものと共用である。 脱出艇は、新規デザインも描かれていたが、ミニチュアは前作のメカゴジラのものを流用している。 ドックのセットは、スーツ用のものと合体用ミニチュア用の2種類が制作された。前者の撮影では、スーツには人が入らずマネキンを用いている。前作でのメカゴジラのドックが巨大感を強調していたのに対し、モゲラのドックは奥行きを持たせることで立体感を強調している。 スーツは、2009年の時点で東宝の倉庫に保管されているのが確認されているが、頭部のドリルを紛失している。合体用モデルは、川北紘一率いるドリームプラネットジャパンで保管している。
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造形(×メガギラス)
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「ゴジラ (架空の怪獣)」の記事における「造形(×メガギラス)」の解説
通称ギラゴジ 造型は前作に引き続きモンスターズが担当。スーツは前作の型を流用して製作したものと前作の着ぐるみを改修したものが使われた。形状そのものは変わらないが体色が全体的に明るくなり、歯にすじが入っているなどの点が異なる。新規スーツは、素材の変更によって50キログラム以下に軽量化された。爪や背びれはウレタン製に変わった。基本姿勢も前作ほど前傾姿勢にはなっていない。劇中では瞼の動きはCGによって表現されている。 初代ゴジラと同一という設定だが外観は異なるため、1954年の襲撃シーンは本スーツを用いて『ゴジラ』での場面をリメイクしている。脚本では第1作のフィルムに新しいゴジラを合成すると書かれていたが、最終的には完全な新撮となった。 下半身のみのスーツも制作され、冒頭の足元のアップやジャンプする際の足元の撮影などに用いられた。 実物大の背中の一部の造形物が製作された。 海上を泳ぐシーンでは、上半身のみのスーツをプール内に設置されたレールに乗せて動かしている。このモデルはスタッフから「カチコチ君」と呼ばれていた。 全国各地で宣伝を行う「どこでもゴジラキャンペーン」のために21体のアトラクション用スーツが製作された。
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造形(GMK)
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「ゴジラ (架空の怪獣)」の記事における「造形(GMK)」の解説
通称GMKゴジラ、GMKゴジ。スーツアクターは吉田瑞穂。 造形は金子の指名で品田冬樹が担当。具体的なデザイン画は存在しせず、監督の金子修介らのアイディアをもとに品田によって検討用モデルから造形された。これは、デザインと立体とのイメージのずれを解消するための措置であった。品田は、初代ゴジラの検討用モデルと84ゴジラをイメージしたとされる。プロポーションは前作とは打って変わって太めかつ頭部が大きい。感情移入を拒絶する「悪の権化」を強調するため、眼は白目のみで黒目が存在しない。耳も穴のみとなった。イグアノドンをイメージして手の親指が大きく造型された。足の爪は、スーツアクターの安全性を考慮して地面につかない位置につけられており、当たっても爪が曲がるように設計されている。背びれも、特徴的であったミレニアムゴジラのものではなく昭和ゴジラを意識したものとなり、原点回帰を意図している。初期案では四足歩行怪獣を相手とするため、恐竜型の前傾姿勢とする原型も存在しており、製作発表ではこちらのモデルが用いられていた。 着ぐるみはバラゴンとの体格差を表現するため、シリーズ最大となる頭頂高220センチのものが作られた。足は、20センチメートルほどの発泡材を入れた高下駄構造となっている。重量は80キログラム以上となり、格闘戦の多い本作品ではスーツアクターへの負担が大きいものとなった。爪は発泡ウレタン、牙はFRPおよび歯科用レジン、舌はウレタンゴムを用いている。頭部は肩の支柱のほか、ウレタンで周囲を固定していたが、演じているうちに汗を吸ったり火薬を用いたりしたことなどでウレタンが柔らかくなってしまい、吉田の自力では支えられなくなったため、品田により首周りが強化された。 メインとなるアップ用のほか、アクション用と海用も製作された。アップ用の背びれは、熱線発射時に左右が開き、中央列が前後に可動するギミックが存在するが、2カット程度しか使われていない。海用スーツは、水中撮影での感電を防ぐため、口の可動ギミックは電動ではなくエアシリンダーを用いている。また、爆破用としてアトラクション用ミレニアムゴジラの頭部と背びれを差し替えたものも用いられた。『ゴジラ』(1984年版)で使用されたサイボットゴジラの再利用も検討されていた。 スーツ自体の色は茶色で、巨大感を出すためにブルーのライトを当てることで従来のゴジラの色を表現している。眼球は、特技監督の神谷誠からの提案によりデイシーンとナイトシーンとで配色を変えている。 民宿と魚市場を踏み潰すシーンは昭和シリーズで使われていた巨大な足だけの造形物を改修して使用している。上陸シーンでは、実物大の表皮の造形物が用いられた。 海中を泳ぐシーンや俯瞰での移動シーンはフルCGで描写された。ラストの心臓も3DCGで描写され、実際の心臓手術の映像を参考としている。
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造形(機龍二部作)
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「ゴジラ (架空の怪獣)」の記事における「造形(機龍二部作)」の解説
外見上は次のように区別される。 機龍ゴジ(機龍ゴジラ):ゴジラ×メカゴジラ 別名:釈ゴジ(主演の釈由美子から) 造型はモンスターズが担当。デザイン画は起こされず、若狭新一がミレニアムゴジラの写真をAdobe Photoshopで加工した画像が基になっている。当初、若狭は機龍とゴジラに龍虎をイメージし、ゴジラにトラをモチーフとした牙のある原型を製作したが、監督の意向により不採用となった。 スーツのボディはギラゴジ(ミレゴジ)の型を用いており、2体製作された。体の色は濃いグレーで、頭部や背びれはミレゴジより小さく、背びれの色も銀色に造形されている。眼球もサイズは同一だが、瞳が小さくなっている。喜多川によれば、1体目のスーツはミレゴジと同様にヘルメットを被ってゴジラの頭部とスーツアクターの頭が連動する構造となっていたが、2体目は首全体をファイバーで固定して肩で支える形となった。2体のうち1体は、クライマックスシーン用に胸を負傷した状態に改修され、足も切断されている。スーツ内部には軽いウレタンが用いられ、軽量化されたギラゴジよりさらに軽い40キログラム台となった。 機龍にジャイアントスイングで振り回されるシーンや機龍に抱えられて飛ぶシーンでは、1/2モデルが用いられた。ラストシーンでは、ダメージを受けた上半身のみのスーツが用いられた。また、1/2サイズの尾だけのモデルも製作され、中に釣り竿を入れてしならせている。 その後、スーツは福岡市美術館で開催された『ゴジラ展 大怪獣、創造の軌跡』(2016年)のCMに使用された。 SOSゴジ(SOSゴジラ):ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS 別名:GMMGゴジ 造型は引き続きモンスターズが担当。スーツは新規造形で、陸用と海用の2着が制作された。機龍ゴジの型を使用しており、歯の原型が新規に作られ、背びれも尾のつなぎ目が不自然にならないよう修正している。胸は傷跡を表現するため、みみず腫れのように盛り上がっている。撮影では新規造形のアップ用スーツのほか、機龍ゴジを改造したアクション用スーツ、顔の表情の動きを表現するアップ用上半身メカニカル(スーツアクターは入らない)などが使用された。機龍とともに飛び去るカットでは、1/2モデルも使用された。 モスラの糸に巻かれた状態は、袋状にした半透明の繊維をスーツに被せ、モスラの糸と同じ溶かした発泡スチロールを加工している。 水中を泳ぐシーンでは、フルCGで描写された。
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造形(FINAL WARS)
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「ゴジラ (架空の怪獣)」の記事における「造形(FINAL WARS)」の解説
通称ファイナルゴジラ、ファイナルゴジ。 粘土原型は若狭新一が担当。明確なデザイン画は描かれていない。デザインは全体的にシャープで精悍(せいかん)なイメージとなっている。背びれはアクションに備えてやや小型化された。眼球は意志があるように見えるのを避けるため白目があえて排除されており、炎を思わせるオレンジ配色となっている。 スーツは、アップ用・アクション用・超アクション用の3種類が制作された。着ぐるみの造型にあたっては軽量化とスーツアクターの動きがストレートに反映される構造が追求された。従来は、スーツアクターと外皮の間をウレタンで埋めていたが、このスーツではあえて隙間を作ることで動きやすくしている。84ゴジ以降の着ぐるみは肩部分の可動域が非常に小さかったが、本作品においては監督の北村龍平からの希望(劇中のアクションへの対応)から、肩から動かすことができ大きく腕を上げられる構造となっている。ミレニアムシリーズのスーツでは、肩に頭部と連動するファイバー製の骨格が内蔵されていたが、喜多川は自力で動かすことを要望し、首元の表皮を柔らかいものとした。 ガイガンとX星人のデザインを担当した韮沢靖や地球防衛軍関連のデザインを担当した新川洋司らもゴジラのイメージデザインを描いていた。 スーツは2021年時点でも現存しており、同年配信の『ゴジラvsヘドラ』で使用されている。
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造形(昭和)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 00:04 UTC 版)
「ゴジラシリーズ」の怪獣の着ぐるみは作品が異なると別の着ぐるみが作られていることが珍しくないが、キングギドラに関しては同一のものが修復と改修を繰り返されて9年間使用されている。 デザインは渡辺明、頭部造形は利光貞三、胴体は八木勘寿、八木康栄、造形助手は開米栄三が務めた。渡辺によるデザイン画とされるイラストは、キングギドラによる破壊描写となっており、イメージスケッチに近いものとされる。初期のデザイン画では西洋的に描かれていたが、円谷英二によって東洋の「龍」のイメージを加えるよう指示があり、頭部の造形には狛犬の意匠が加えられている。 スーツ 着ぐるみ(スーツ)の重量は80キログラムほどあったという。たてがみは麻、翼はタケの芯にさらし布を張って作られた。鱗は1枚1枚貼っており、部位ごとに大きさが異なっている。首はスポンジ製で、柔らかく作られていた。 各部の動きは操演によって表現され、スーツアクターは中の棒に掴まっているだけであったという。操演には、各首に1人ずつ、翼に1人、尾に1人または2人など、6人以上のスタッフを要した。造型助手を務めた村瀬継蔵は、首を掃除機のホースのような管状にして空気圧で動かすことを提案し、円谷からも称賛されたが、激しく動いてしまうためにピアノ線が絡んだり切れたりしてしまったという。撮影を担当した有川貞昌は操演の様子を「サーカスの曲芸師のようであった」と述懐している。操演技師の松本光司は、1日に1カットしか撮影できなかったこともあり、撮影所にゆとりがあったからできたとしている。 撮影後は、翼の表皮を剥いで骨組みを畳んだ状態で倉庫に保管された。NGカラー 当初、完成した着ぐるみは青い体に虹色の羽根であったが、撮影本番直前になって、当時スクリプターを担当していた鈴木桂子が円谷に「金星から来る怪獣なので、私、金色かと思ってました」と話したところ、それを聞いた円谷が大変気に入り、金色に塗装し直された。 宣伝用のカラースチル写真の中には、翼は虹色のまま、胴体だけが金色に塗り直されたものが存在する。『三大怪獣 地球最大の決戦』公開時のポスターにおいても、この「翼が3色」のスチル写真が使われている。造形家の若狭新一は、当時携わっていた先輩造形家にこの件について尋ねたが「記憶にない」と返されたといい、誰も真相を知らないと述べている。 飛行モデル 飛行シーンのほとんどは3尺(約1メートル)サイズのミニチュアで撮影されているが、人の入っている着ぐるみと見分けがつかないほど非常に精巧に製作されている。足と尾はピアノ線の先にゴムを繋いでおり、操演時に揺れて動くよう仕掛けられていた。 このミニチュアも『流星人間ゾーン』まで流用された。
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造形(vs)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 00:04 UTC 版)
基本デザインは初代のものをそのまま使用しており、頭部のみ西川伸司によって新規にデザインが描かれている。特技監督の川北紘一によれば、生頼範義によるポスターイラストが参考になったという。 造形製作はツエニー。初代の制作にも関わったチーフの村瀬継蔵のもと、14名のスタッフにより制作された。昭和時代のものは顔が東洋の「龍」に近かったのに対し、本作の顔は西洋の「ドラゴン」に近いものとなり、昭和版にはある頭頂部の三日月形の角と、頭部のたてがみ状の毛がない。尾の先端も昭和版の毛筆状な形状に対し、棘の生えた扇に近い形となった。特技監督の川北紘一は、顔を変更した理由について、合成のために毛をなくして精悍さを出したと述べている。 着ぐるみは4万枚の鱗を1枚1枚貼り付ける手間のかかる手法を用いたことから1着しか制作されず、海底での中央の首のないものやメカキングギドラなどにも流用されている。胴体にはブリヂストン製のウレタン、翼の骨組みには竹、翼にはナイロン製のテント生地を用いている。 飛行用の3分の1スケールのミニチュアも同様。翼にはモーターで羽ばたくギミックが仕込まれている。地上を横切る影の撮影にはバンダイのプラモデルを流用している。 自重により自力で歩行することが困難なため、飛行シーンのほとんどは着ぐるみを吊って表現している。使用したピアノ線は首に2本(3つで6本)、尾に2本(2つで4本)、翼に2本(2枚で4本)、胴体に2本の合計16本。操演スタッフ7-8人(通常9人、最大12人)によってコントロールされ、早く動かさずゆっくり回して動かすことにより、初代キングギドラの動きを再現した。3つの首は区別のため、スタッフからそれぞれ一郎(右)・二郎(中央)・三郎(左)と呼ばれていた。 メカギドラとの対比として「生ギドラ」とも呼ばれている。[要出典]映画本編とは逆に撮影ではメカギドラでの新宿決戦から先に撮り、その後でこの生ギドラとなって映画中盤のシーンを撮影したあと、北海道の戦いで使われた。
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造形(メカキングギドラ)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 00:04 UTC 版)
「キングギドラ」の記事における「造形(メカキングギドラ)」の解説
着ぐるみはキングギドラの上にFRPの別パーツをかぶせるかたちで製作されたが、そのために着ぐるみの重量は200キログラムにもなり、操演用のワイヤーも18本に増えたが、吊っていたワイヤーが重みで切れて撮影前に都庁舎のセットを壊すというハプニングも起きた。着ぐるみの構造上「中に人を入れるのは危険」と判断され、スーツアクターを入れず、歩くこともないかたちで撮影が行われた。翼は、セットとの兼ね合いからデザインよりも小さく作られた。 飛行用の3分の1スケールのミニチュアもキングギドラを改修して使用され、都庁舎上空の飛行シーンではクレーンで吊るされてオープンセットで撮影された。 操縦席のセットには、排水口の網や鍋の蓋などキッチン用品を塗装・改造したものが使われている。スイッチ類はゴジラ捕獲装置のもの以外は決まっておらず、エミー役の中川安奈がビームのボタンなどを自身で決めて演じていた。
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造形(GMK)
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デザイン的には従来より首が短く、顔立ちがやや柔和になり、尾が太くなっているほか、翼の指が1本少ない。鳥のイメージもあり、足の指が3本でかかとに突起が付いているのも鳥脚がモチーフ。顔はイヌをイメージしており、横のひれはバランをモチーフとしている。覚醒時に大きく開いた翼は、他作品のキングギドラに比べて多少大きめである。『モスラ3』版と同じく、棘が首から尻尾まで生えている。 着ぐるみは全長180センチメートルと歴代最小であり、これに合わせて不完全体という設定となった。着ぐるみの首は、操演で動かす長めのものと、スーツアクターが腕を入れて動かす短めのものの2種類が作られ、シーンに応じて使い分けられた。これらの仕様は金子によれば、神谷誠を始めとする特撮スタッフは『ゴジラvsキングギドラ』の現場も経験してキングギドラを操演する苦労を知っており、同作品よりも登場怪獣の多い本作品では同じように操演することはできないとの判断から、操演の負担を軽減するための措置であったという。品田によるラフスケッチでは、スーツアクターが上半身のみ入って操作するものや、脚部にスーツアクターの腕を入れて演じるものなどが検討されていた。 鱗は、玩具メーカーのM1号によってソフトビニール製の1万5千枚が手作業で作られた。富士の樹海の氷穴で眠るシーンでは、大型の首のモデルが使用され、合成で3本に見せている。 復活シーンはフルCGで描写され、『VSキングギドラ』でのメカキングギドラの登場シーンをスケールアップしたイメージであった。 引力光線の描写は、過去のものよりイメージを強化して太い稲妻状とし、従来の描写にはない直線的なフレアーも加えている。 パチスロ版『ゴジラ』での撮影では、スーツが改造されて顔立ちも映画と異なり、ゴジラの敵役としての悪役顔になった。
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造形
「造形」の例文・使い方・用例・文例
- 造形美術
- この造形には高い技術を要する。
- その造形は高い技術によって作られている。
- 造形美術 《絵画・彫刻》.
- 造形美術.
- 人文主義的伝統の造形芸術−ハーバート・リード
- 通常、柱の基部の最も低い造形物
- 鋳造された鉄、または、構造形状に働く鉄
- 押し回しという,和船の構造形式
- 平面上に物のすがたや形を描き表す,造形美術の一種
- 美術的な工芸品を作る造形美術
- 造形芸術で,対象物のもつ量感
- 純粋芸術を志向している造形芸術
- 集団創造という,演劇の創造形態
- セノグラフィという,演劇空間を構成する造形
- 建築で,近代建築初期の造形を現代風に洗練させるデザイン手法
- 初源的構造体という,最小限の造形手段により制作された彫刻
- 空間主義という,造形美術の表現傾向
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