体色とは? わかりやすく解説

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たい‐しょく【体色】

読み方:たいしょく

動物体表面の色彩色素存在よるものと、の羽やチョウの翅(はね)のように光の干渉回折よるものとがある。


体色

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/10 19:38 UTC 版)

餌であるプランクトンや藻類由来のβ-カロテンカンタキサンチンによってピンク色となったフラミンゴ[1][2]
様々な色の色素胞を持つイカの体表。色素胞を筋繊維によって伸縮させて見た目の色を変化させる。
内臓が透けて見えるガイコツバンダホヤ英語版。白く見えるのは白い血管である[3]
ムスジコショウダイ英語版掃除魚ホンソメワケベラからクリーニング作業を受けている図。掃除魚は、他の掃除しないハゼやベラに比べて青と黄色のストライプという特徴的な体色を持っており、それによって攻撃を受けにくくしている。また、同様の習性をもつクリーナーシュリンプ英語版は、目立つ白色が多い傾向が見られる[4]

体色とは、動物の体表面から反射などにより放たれた光の色彩で、人間などの目に認識される色である。

変色

  • 擬態保護色擬態方法の一覧英語版 ‐ オタマジャクシは自分の色合いにあう背景を選ぶ傾向がある[5]
  • 体色を変える動物一覧英語版 ‐ 季節性の変化(冬毛・夏毛などの換毛によるものなど)、繁殖時期の婚姻色、タコやカメレオンなどような環境への変化に対して瞬時に変化する行動などについて。
    • 相変異 (動物) - 季節などの環境の変化に対応した体色などの変化。
    • スモルト - サーモンが海水などに適応する変化時にホルモンなどで銀色になる。
    • 体温調整英語版 ‐ カメレオン[6]や日光浴をするカエルBokermannohyla alvarengai英語版[7]は暑くなると明るい色へ変化して光を反射して体温を調整する。
  • 警告色 - 捕食者に毒などを持つことを警告するための派手な色合いで、捕食されないようにする。また似たような種も便乗して同じような色を持ち捕食者に狙われないようにするベイツ型擬態がある。

着色

  • 構造色
  • 生物色素
  • 皮膚が薄かったり透明な動物では、血の色や内臓が見える場合がある。例として、ニホンザルの顔や尻が赤い理由は、肌が薄く毛細血管が見えるためである[8]。クラゲなどの様々な動物に透明な生物が存在する[9]
  • 色素胞 - 動物の体色を決めている細胞。タコなどは周囲に合わせて体色をコントロールする性質を持つ。カメレオンも体色を変えれるが、擬態や気分・気温などによって色を変える。魚においては、光吸収性色素胞と光反射性色素胞に区別される[10]

進化

  • 工業暗化 ‐ 煤煙によって木などの物体表面色が黒くなることから、蛾の体色が黒色に変化したとされる。
  • 放射線 - 放射能に汚染されたチェルノブイリ原発周辺地域のイースタンツリーフロッグ英語版は明るい緑から黒へ変化した[11]

病気による変色

出典

  1. ^ 産経新聞 (2024年3月2日). “フラミンゴ ピンク色は「モテるため」 長野・須坂市動物園 飼育員日誌”. 産経新聞:産経ニュース. 2025年2月7日閲覧。
  2. ^ おびひろ動物園クイズ!!”. www.obihirozoo.jp. 帯広動物園. 2025年2月7日閲覧。
  3. ^ 奇妙な姿の「ガイコツパンダホヤ」、新種と判明 北海道大の研究で:朝日新聞”. 朝日新聞 (2024年3月26日). 2025年2月9日閲覧。
  4. ^ Caves, Eleanor M. (2021-12). “The behavioural ecology of marine cleaning mutualisms” (英語). Biological Reviews 96 (6): 2584–2601. doi:10.1111/brv.12770. ISSN 1464-7931. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/brv.12770. 
  5. ^ Eterovick, Paula Cabral; Mendes, Izabela Santos; Kloh, Jéssica Stephanie; Pinheiro, Luan Tavares; Václav, Amadeus Bicalho Horta Portela; Santos, Thiago; Gontijo, Ana Sofia Buza (2018-03-06). “Tadpoles respond to background colour under threat” (英語). Scientific Reports 8 (1): 4085. doi:10.1038/s41598-018-22315-8. ISSN 2045-2322. https://www.nature.com/articles/s41598-018-22315-8. 
  6. ^ カメレオン”. natgeo.nikkeibp.co.jp. ナショナルジオグラフィック. 2025年2月7日閲覧。
  7. ^ Tattersall, Glenn J.; Eterovick, Paula C.; de Andrade, Denis V. (2006-04-01). “Tribute to R. G. Boutilier: Skin colour and body temperature changes in basking Bokermannohyla alvarengai (Bokermann 1956)” (英語). Journal of Experimental Biology 209 (7): 1185–1196. doi:10.1242/jeb.02038. ISSN 1477-9145. https://journals.biologists.com/jeb/article/209/7/1185/16796/Tribute-to-R-G-Boutilier-Skin-colour-and-body. 
  8. ^ Sendai, 仙台市役所 City of. “ニホンザル なぜ赤い?ニホンザルの顔やお尻(12月9日)”. 仙台市役所 City of Sendai. 2025年2月7日閲覧。
  9. ^ 「透明マント」で身を隠す海の生き物を発見”. natgeo.nikkeibp.co.jp. 2025年2月7日閲覧。
  10. ^ Oshima, Noriko (2016). “魚の体色とその変化:メカニズムと行動学的意義” (英語). 色材協会誌 89 (6): 178–183. doi:10.4011/shikizai.89.178. ISSN 0010-180X. https://www.jstage.jst.go.jp/article/shikizai/89/6/89_178/_article/-char/ja/. 
  11. ^ チェルノブイリの放射能でカエルが黒くなる”. forbesjapan.com. 2025年2月7日閲覧。

関連項目

人為的な体色変化(染色)
  • カラーひよこ
  • 組織透明化英語版 ‐ 動物実験などで生きたまま観察する用途で、マウスなどをまるまる透明化する処理などが行われる。
  • 美容化粧スキンホワイトニング英語版
創作
  • 初期のビデオゲームに使われたカラーパレット一覧英語版 ‐ 限られた配色(カラーパレット英語版)、限られたゲーム容量で使えるように同じデザインの色違いのモンスターや2Pキャラクターを出現させた。

外部リンク


体色

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/08/28 09:29 UTC 版)

タテジマイソギンチャク」の記事における「体色」の解説

体色には変化が多い。地色暗緑色で、一部個体はこの色の単色縦縞持たない。普通はこれに縦縞があるが、これにはパターンがあり、赤っぽい黄色の縞が12本のもの、黄色の縞が24本のもの、それにこの両方をかね備えているもの(赤っぽい線の間に黄色の線が二本はいる)があり、模様なしを含めた四つ普通に見られる型である。これらうちで12線の型だけはどの地域でも必ず見られ、これが原型であろうと言われている。 無地個体 赤い縞12本の個体

※この「体色」の解説は、「タテジマイソギンチャク」の解説の一部です。
「体色」を含む「タテジマイソギンチャク」の記事については、「タテジマイソギンチャク」の概要を参照ください。

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