放射線とは? わかりやすく解説

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ほうしゃ‐せん〔ハウシヤ‐〕【放射線】

読み方:ほうしゃせん

ある一点中心に放射状ひろがっている線。

放射性物質から放出されるα(アルファ)線・β(ベータ)線・γ(ガンマ)線の総称広くは、X線中性子線宇宙線なども含めてすべての電磁波および粒子線をいう。輻射線

放射線の画像
放射線の危険性を示すマーク

放射線

放射線はものを通す力(透過力)があり,また,ものに当たると熱を出したり,光を出したりするなどの性質あります
放射線の主な種類アルファ線ベータ線ガンマ線あります

【放射線】(ほうしゃせん)

放射性物質が出す「α線β線γ線X線)・中性子線重粒子線」などの粒子電磁波
保有するエネルギー量を表す単位としてグレイ(Gy)を用いる。1グレイは1ジュールキログラム等しい。

放射線の原因である放射性物質が放射線を出す能力放射能といい、単位ベクレル(Bq)であらわす。
また、放射線が人体与え影響基準被曝量単位としてはシーベルト(Sv)が使われる

地球上ではほとんどの物質自然に起こす放射性壊変恒星からの放射などで発生する
核分裂核融合などの原子核反応や、加速器意図的に発生させる事もできる。
肉眼観測する事はできないが、などの透明な物質通過する際に青白い光チェレンコフ光)を及ぼす。

蛍光作用感光作用電離作用などを持ち医療工業用途非破壊検査測定診断使われる
反面生体細胞に対して有害である事が知られており、過剰に被曝する人体に対して重篤かつ致死的な障害与える。

また、電離作用影響を受けた物質は原子不安定になり、やがて放射線を放出する放射性物質変質する
このため、放射線に関係する物体全て放射性廃棄物としての厳重な管理を必要とする。

関連放射能 核兵器 核分裂 核融合

放射線が有害な理由

放射線は電離作用持ち、これを浴びた原子イオン化させる。
これが生体細胞作用すれば細胞壊死する確定的影響急性障害)が引き起こされる
また、遺伝子この影響変質する事によって発癌白血病甲状腺障害生殖腺障害などの晩発影響生じる。

急性障害血液胃腸など代謝活発な細胞起こりやすく、特に造血細胞壊死骨髄移植を必要とする深刻な病状を及ぼす。
また、生殖腺晩発影響を受けると、その生殖細胞から生まれた子供にも遺伝的影響を及ぼす事になる。

ほとんどの細胞放射線の影響から自然治癒する。
よって、短期間によほど大量の放射線を被曝しない限り無視できる程度影響し及ぼさない
ただし、一般に自然治癒しないとされる生殖腺神経細胞への影響について疑問余地が多い。

余談だが、極度に強力な放射線は細胞壊死によって人間即死至らしめる
あるいはレーザー技術利用して高出力誘導放出すれば放射線(荷電粒子)の電離作用標的破壊する荷電粒子砲としても機能する
近年では「レーザー違って着弾までに時間がかかり、かつ可視光線放射伴うた宇宙空間でも視認可能」という性質のため、レーザーガン代わるサイエンス・フィクション定番兵器として数多く娯楽作品荷電粒子砲登場する
現実技術でも荷電粒子砲の製作自体は可能と目されているが、レーザー同様の理由をはじめ、加速器小型化がなかなか進展しない等、多く技術的障害から実際に開発されていない

放射線の種類

放射線は厳密に似たような作用を持ついくつかの粒子電磁波総称であり、おおむね以下のように分類できる


放射線

読み方ほうしゃせん
英語表記radiation

アルファ線α線)、ベータ線β線)、中性子線などの粒子線電磁波であるガンマ線X線などの電磁放射線分類されいずれも電離作用をもったものを放射線と言う。したがって、光やラジオ電波などは放射線とは呼ばない。また紫外線電離作用をもつが放射線とは言わない
原子核反応原子核壊変により発生するものと、原子のエネルギーレベルの変化によって発生するものとがあり、物質との作用では発光蛍光作用)させたり、化学変化起こしたりする。
放射線は人体五感では感じることが出来ないので、放射線の測定には電離作用利用した電離箱GMサーベメータ、蛍光作用利用したNaIシンチレーション検出器などが用いられる
放射線

放射線

法令上、放射線とは、電磁波又は粒子線のうち、直接又は間接に空気電離する能力をもつものである定義されており、α線β線γ線X線中性子線電子線重荷粒子線X線等が含まれる

放射線

英訳・(英)同義/類義語:radiation, lonizing radiation

波長の短い電磁波ガンマ線やX腺)、電子ベータ線)、原子核アルファ線)など、放射能関連するエネルギー線の総称

放射線

作者デイヴィッド・レーヴィット

収載図書ファミリー・ダンシング
出版社河出書房新社
刊行年月1993.6
シリーズ名河出文庫


放射線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/09 02:36 UTC 版)

放射線(ほうしゃせん、: Ionizing radiationionising radiation )とは、高い運動エネルギーをもって流れる物質粒子(アルファ線ベータ線中性子線陽子線重イオン線中間子線など[1]粒子放射線)と高エネルギーの電磁波(ガンマ線X線のような電磁放射線)の総称をいう[2][注釈 1]。「放射線」に全ての電磁波を含め、電離を起こすエネルギーの高いものを電離放射線、そうでないものを非電離放射線と分けることもあるが、一般に「放射線」とだけいうと、高エネルギーの電離放射線の方を指していることが多い [注釈 2][注釈 3]




「放射線」の続きの解説一覧

放射線(第4条)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/29 07:22 UTC 版)

核燃料物質、核原料物質、原子炉及び放射線の定義に関する政令」の記事における「放射線(第4条)」の解説

アルフア線、重陽子線陽子線その他の重荷粒子線およびベータ線 中性子線 ガンマ線および特性エックス線軌道電子捕獲に伴つて発生する特性エックス線に限る。) 一メガ電子ボルト上のエネルギー有する電子線およびエックス線

※この「放射線(第4条)」の解説は、「核燃料物質、核原料物質、原子炉及び放射線の定義に関する政令」の解説の一部です。
「放射線(第4条)」を含む「核燃料物質、核原料物質、原子炉及び放射線の定義に関する政令」の記事については、「核燃料物質、核原料物質、原子炉及び放射線の定義に関する政令」の概要を参照ください。

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放射線

出典:『Wiktionary』 (2021/07/24 13:17 UTC 版)

名詞

   (ほうしゃせん)

  1. 高い運動エネルギーをもって流れ物質粒子高エネルギー電磁波総称
  2. 2.の内、放射能言及する文脈において、放射性元素放射性崩壊放出される粒子放射線電磁放射線総称
  3. 2.の内、電磁放射線のこと。

翻訳


「放射線」の例文・使い方・用例・文例

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