原子力工学とは? わかりやすく解説

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げんしりょく‐こうがく【原子力工学】

読み方:げんしりょくこうがく

核分裂核融合利用に関する工学原子炉原子爆弾プラズマなどの研究がある。


原子力工学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/23 15:03 UTC 版)

原子力工学(げんしりょくこうがく、: nuclear engineering)は原子力工業利用を研究する工学の一分野。

対象

学問の取り扱う対象としては、原子力エネルギーの工業利用と放射線の工業利用が代表的である。前者は主に核燃料および原子炉の設計・製造技術と安全評価技術が挙げられ、後者は主に工業技術、検査技術および医療技術が挙げられる。

研究対象が多岐に渡り、前述の通り他の様々な工学部門と密接な関係を有することから、学問体系としては広く浅い傾向にある。

日本における原子力工学

日本では第二次世界大戦後、原子力の平和利用の推進に伴い、それまでの電気工学機械工学材料工学化学工学などをベースに原子力工学が独自の発展を遂げた。

1950年代後半にシカゴ大学アルゴンヌ国立研究所留学から帰国した鳥飼欣一ら研究者によって、1956年昭和31年)に茨城県東海村日本原子力研究所で、原子力の平和利用に関する研究と原子炉の製造が始まった。

1959年には、日本における原子力工学分野の研究成果発表の場として最大規模である日本原子力学会が設立された。

近年は原子力の産業利用停滞に伴い志望する学生が減少して東京大学は「システム量子工学科」、京都大学は「物理工学科」、東海大学は「エネルギー工学科」[注釈 1]、などと改組や改称されたが、東京都市大学は「原子力安全工学科」を新設した[注釈 2]

脚注

注釈

  1. ^ その後、2010年4月より、再び「原子力工学科」へと改称した。
  2. ^ 武蔵工業大学時代の1981年に、大学院工学研究科にて原子力工学専攻が独立した専攻として設置(2002年にエネルギー量子工学専攻と改称を経て、2010年にエネルギー化学専攻と共同原子力専攻へ改組)されたことをもととして、1997年に工学部内にエネルギー基礎学科を設置(2003年に環境エネルギー工学科と改称を経て、2008年にエネルギー化学科への改称と、一部教員の異動によって原子力安全工学科を新設)している。

関連項目

外部リンク


原子力工学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 08:52 UTC 版)

福島第一原子力発電所事故」の記事における「原子力工学」の解説

米国原子力専門家らが報道陣向けに電話会見しその中で物理学者のケン・バージェロン(Ken Bergeron)は「福島第一原発は、非常用ディーゼル発電機使用できなくなったため、原発交流電流供給できなくなるステーション・ブラックアウトstation blackout, 全交流電源喪失)と呼ばれる状況に陥っている。ステーション・ブラックアウトは、実際に発生する可能性極めて低いと考えられていたが、地震と津波により想定外事態になったのだろう」と述べたマサチューセッツ工科大学MIT)のJosef Oehmen博士MIT原子力理工学科 (Department of Nuclear Science and Engineering) が共同発表したドキュメント和訳)によると、 炉心核分裂連鎖反応は既に停止しており、現在の発熱源は定格出力比約7%の核分裂生成物崩壊熱よるものである。 核分裂生成物のうちには放射性のセシウムヨウ素の同位体含まれる炉心付近起こっている爆発水素燃焼よるものであり、核爆発よるものではない。 2011年3月16日京都大学原子炉実験所(現・京都大学複合原子力科学研究所原子力基礎工学研究部門教授宇根崎博信は、UNN関西学生報道連盟対し次のように述べた当該事故発生の原因について、「様々な情報総合すると、地震ではなく津波原因」であり、「(津波の)原子力施設与えた影響想定」を超えていたためこのような事態招いた原子炉は「外部からの電力供給断たれ時の非常用発電設備」を持っているが、「津波によってその機能」が損失したためこのような状況陥った。 「(2011年3月16日の)時点考えうる最悪場合部分的に燃料溶け水蒸気爆発生じ部分的に格納容器圧力容器破損させ、今まで以上に放射性物質放出させる事態」だが、「その可能性極めて低い」といえる住民の健康への影響については、「退避圏の外で(2011年3月16日時点までに)観測されている(放射性物質の)値を見る限り健康に影響が出る値」ではないので恐らく大丈であろう。 「原子炉設計津波影響」は考慮されていたが、「それをはるかに超えた津波であった。「(既存原子力施設の安全設計が妥当か」を考え直していくことが必要である。

※この「原子力工学」の解説は、「福島第一原子力発電所事故」の解説の一部です。
「原子力工学」を含む「福島第一原子力発電所事故」の記事については、「福島第一原子力発電所事故」の概要を参照ください。

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