電離
英語表記:ionization
イオン化と同義であるが、特に分子が解離(分子がより小さいイオンに分かれること)によってイオンになる現象。
放射線が物質中を通過する時に、そのエネルギーによって原子中の軌道電子をはじき出して、陽電荷を帯びた状態(陽イオン)と自由な電子又は電子を付加して陰の電荷を帯びた状態(陰イオン)とに解離することを電離作用という。イオン化ともいう。
放射線検出器の多くはこの電離作用を利用したものである。(エックス線(X線)、ガンマ線(γ線)、ベータ線(β線)、アルファ線(α線)等は気体をイオン化する。)
イオン化(ionization)とは、中性の原子や分子が電子を失い、または電子を得て、正または負の電荷を帯ること。
イオン化
電離 (ionize)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 16:37 UTC 版)
放射線と物質との相互作用によって原子は電離される。このとき放出された電子と陽イオンとでイオン対が生成されることになるが、これらを電気的に集めて入射した放射線(電離をもたらした放射線)を検出することができる。電離反応を利用した検出器としては、比例計数管、ガイガー=ミュラー計数管、半導体検出器、電離箱、霧箱、泡箱、放電箱などがある。
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電離
「電離」の例文・使い方・用例・文例
- 低速さ中性子を数えるため、ホウ素を敷き詰めたまたは三フッ化ホウ素ガスを充満させた電離箱
- 電離粒子の追跡を記録する器具
- 個々の電離事象の数を数える測定器
- 電離事象が伝導率を上昇させる計数管
- 放射能レベル測定器の、管に収められた電離箱
- 電離放射線にさらされると光がひらめく計数管
- 素粒子からの電離放射線を検出する器具
- (与えられた周波数の)電波信号が、電離層からの反射によって、送信機から受信機まで伝わる最短距離
- 電離圏の一番低い所(上空35マイルから50マイル)で、低周波の電波を反射する
- 電離圏の一番高い所(上空90マイルから600マイル)で、自由電子の密度が最も高く、長距離の無線伝達に最も便利
- 電離層の一部(地上50マイルから90マイル)で中長波の電波を反射する
- 電離放射線によって物質から放出される電子
- かつては惑星をもった1つの恒星と考えられていたが、現在では膨張する電離ガスに包まれた高温の星であるとされている星雲で、そのガスは星の発する強力な放射線によって蛍光性の光を放っている
- 地球外起源の非常に透過性のある電離放射線
- 電離層か通信衛星によって地球に映し出される電磁波
- 電離層で反射される上空波
- 光子か電離粒子を吸収するとき燐光体で作り出される閃光
- 電離放射線の放出を伴う放射性物質の自発的崩壊
- 電離放射線から吸収されるエネルギーのSIの単位
- 人体組織に1レントゲンのX線と同じ損傷を起こす電離放射線量
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