ほう‐そ〔ハウ‐〕【×硼素】
ホウ素(B)
ホウ素 (B)
ホウ素
ホウ素
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/10 04:16 UTC 版)
植物はホウ素(B)を、電荷を持たない状態のホウ酸分子として吸収する。ホウ素は普通、土壌中でホウ酸として存在する。中性の形態は土壌が弱酸性であるときに現れる。ホウ酸の酸解離定数pKaが9.25と高いためである。 ホウ素は植物にとって最も重要な微量要素である。これがないと、双子植物は極めて早い時期に完全に枯死する。ホウ素含量は単子植物でよりも双子植物で高い。ホウ素は細胞壁の構成要素である。植物中には細胞壁を構成しないホウ素も存在し、こちらはホウ酸として体内に蓄積されている。両者は実験上、水で抽出されないものとされるものとで識別されている。実際に植物に利用されているのは不溶性ホウ素だけで、水抽出性のホウ素は余分に吸収されて貯蔵されたものと考えられている。 細胞壁中のホウ素は、1分子のホウ酸は2分子のラムノガラクツロナンII (RG-II) の側鎖Aのアピオースの各2つの水酸基とエステル結合している。これにより、隣接するペクチン分子は結合させられている。また、ウキクサLemnaには更なるホウ酸結合性分子としてアピオガラクツロナンも存在する。ペクチンは架橋するとゲル状となり、細胞壁に沈着する。このゲルは、細胞壁の骨格であるセルロースの間隙を埋め、細胞壁孔径の調節による物質透過の制御、pH・イオンの緩衝作用、細胞接着、細胞の強度維持など多様な機能を果たす。ホウ酸はアピオース以外のジオール化合物と結合できるが、アポプラスト内は弱酸性であるためそこではアピオースとしか安定に結合できない。エステルの安定性はpHやアピオースの構造に依存し、pHが高いほど安定するためである。 ホウ素は、細胞分裂において糖の輸送や特定の酵素の合成に関わる。また、カルシウムの取り込み及びその利用(膜機能、花粉発芽、細胞伸長、細胞分化、炭水化物代謝)に必要とされる。ホウ素不足を原因とする植物、特に果実の病気は多く知られている。
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ホウ素
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ホウ素
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詳細は「ホウ素の同素体」を参照 ホウ素には5種類の結晶性ホウ素および2種類のアモルファスホウ素の合わせて7種類の同素体が存在しており、通常は粉末状ホウ素もしくはβ-菱面晶ホウ素の形を取る。α-正方晶、β-正方晶およびγ-斜方晶は特殊な条件下でのみ形成される。 結晶性ホウ素 - α-菱面体晶、β-菱面体晶、α-正方晶、β-正方晶、γ-斜方晶。黒色で硬い(モース硬度:9.3)。室温で弱い電気伝導性を持つ。 アモルファスホウ素 - 粉末状、ガラス状
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ホウ素
「ホウ素」の例文・使い方・用例・文例
- ホウ素の、または、ホウ素に関する
- 低速さ中性子を数えるため、ホウ素を敷き詰めたまたは三フッ化ホウ素ガスを充満させた電離箱
- ホウ素の、ホウ素に関する、ホウ素に由来する、または、ホウ素を含む
- 英国の化学者で、電気化学の先駆者であり、要素ナトリウム、カリウム、バリウム、ホウ素、カルシウム、マグネシウム、および塩素を分離するのにそれを使用した(1778年−1829年)
- フランスの化学者、物理学者で、ホウ素を初めて分離し、定圧下でのガスの動きについて述べた法を定式化した(1778年−1850年)
- 水和されたホウ酸ナトリウムから成るホウ素の鉱石
- ホウ素と酸素を含む酸の総称
- ホウ素と珪酸の塩
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