すい‐わ【水和】
水和
水和
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 03:30 UTC 版)
水分子との強い親和力により吸湿性と強い脱水作用があり、有機化合物から水素と酸素を水分子の形で引き抜く。ショ糖に濃硫酸をかけると炭化したり、濃硫酸が皮膚に付くと火傷を起こすのは、この脱水作用と発熱およびプロトン化能力のためである。 硫酸の水和熱は極めて大きく第一水和エンタルピー変化は以下の通りである。 H 2 SO 4 ( l ) + H 2 O ( l ) ↽ − − ⇀ H 2 SO 4 ⋅ H 2 O ( l ) {\displaystyle {\ce {H2SO4(l) + H2O(l) <=> H2SO4 . H2O(l)}}} , Δ H ∘ = − 27.80 k J m o l − 1 {\displaystyle \Delta H^{\circ }=-27.80~\mathrm {kJ~mol} ^{-1}} また硫酸の溶解エンタルピー変化は以下の通りである。 H 2 SO 4 ( l ) ↽ − − ⇀ H + ( aq ) + HSO 4 − ( aq ) {\displaystyle {\ce {H2SO4(l) <=> H^+ (aq) + HSO4^- (aq)}}} , Δ H ∘ = − 73.35 k J m o l − 1 {\displaystyle \Delta H^{\circ }=-73.35~\mathrm {kJ~mol} ^{-1}} このため濃硫酸を希釈する場合は、発熱に注意しながら、撹拌して水に少しずつ濃硫酸を加えていかなければならない(塩酸や硝酸など他の強酸類も同様)。 水に溶かすと発熱するが、氷と混ぜると多くの水溶性化合物に見られるように、逆に寒剤ともなり得る。
※この「水和」の解説は、「硫酸」の解説の一部です。
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「水和」の例文・使い方・用例・文例
- 水和させる
- あなたの皮膚を水和する
- 水和して、水と化合する
- 化合した水を含む(とくに水和のように結晶化した水)
- 緩下剤として用いられる水和した硫酸マグネシウム
- 二酸化チタンの水和した形の、白色の弱酸
- 水和されたホウ酸ナトリウムから成るホウ素の鉱石
- カリウムとマグネシウムが水和した塩化物から成る、白色または赤みを帯びた鉱物
- ガラスを着色する際に単斜晶の結晶性形状の水和されたコバルトひ酸塩から成って、使用されるやや赤い鉱物
- 水和されたニッケルケイ酸マグネシウムから成る緑色の鉱物
- カリウム、鉄、マグネシウムまたはアルミニウムのケイ酸塩水和物族からなる緑の鉱物
- 結晶形状の水和されたホウ酸ナトリウムで成る軽く柔らかい鉱物
- 銅鉱床の中で発見された水和ヒ酸銅からなる緑から黒色の珍しい鉱物
- 不定色の水和した二酸化ケイ素から成る、半透明の鉱物
- カリウム、マグネシウム、アルミニウムが水和したケイ酸塩から成る茶色の雲母
- マンガンとバリウムの水和された塩基性酸化物から成る鉱物
- 水和した青色の結晶性の硫酸銅
- 酸化ウランと珪酸塩の粘着性のオレンジ色の混合物で、瀝青ウラン鉱の水和と酸化で自然に発生する
- 胸やけと便秘を治療するために経口的に摂取され、発作を防止するために注射される水和硫酸マグネシウム
- 化合物の分子につき、1つの分子を含む水和
水和と同じ種類の言葉
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