水和物とは? わかりやすく解説

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すいわ‐ぶつ【水和物】

読み方:すいわぶつ

結合した形の化学式書け化合物水分子の数により一水和物二水和物などとよぶ。水化物ということもあり、塩類の水和物は含水塩ともいう。


水和物

セメント科学反応によって析出した微細な粒子。この水和物がセメント粒子の間を埋めることでセメントが固まる。

水和物

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/28 20:29 UTC 版)

塩化コバルト(II)無水和物
塩化コバルト(II)六水和物

水和物(すいわぶつ、Hydrate)とは、無機化学および有機化学において、水分子を含む物質のことを表す用語である。含まれるのことは、水和水と呼ぶ。

概要

水和水の数によって、一水和物、二水和物、三水和物、……となる。多いものでは硫酸アルミニウムの十七水和物などもある。水和水の多い化合物には過飽和を起こすものもある。酢酸ナトリウムチオ硫酸ナトリウムが例として挙げられる。ただし、水和水があるからといって水に溶けやすいとは限らない。硫酸カルシウムなどがその例である。

水和物の化学的性質

水和水は加熱すると失われるが、100 °C以上での加熱を必要とするものもある。加熱の程度によって様々な割合の水和物の生じる化合物もある。炭酸ナトリウム十水和物のように、自らの結晶水に溶ける化合物もある。水和物を持つ化合物は、無水物に比べ、水に溶けやすい性質を持つ。結晶水を持つ化合物の無水物が水に溶けるとき、発熱反応となる。これは、物質が結晶水を取り込んでから水に溶けるためである。また、乾燥した空気によって自然に結晶水を失う現象を風解という。しかし、潮解は、結晶水とは関係ない現象である。

無機化合物から有機化合物まで様々な化合物に存在する。無機化合物のうち、金属化合物は、水和水と錯体を生じていることも多い。たとえば、硫酸銅の青色は、と水の錯体の色で、熱して水和水をなくすと、白い粉末になり、これを無水硫酸銅という。青色の結晶の硫酸銅は、五水和物である。一方、塩化コバルトの場合は、六水和物が赤紫色に対し、無水物は青色である。

関連項目


水和物

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/13 10:51 UTC 版)

硝酸銅(II)」の記事における「水和物」の解説

Cu(NO3)2(H2O)2.5Cu中心硝酸イオン囲まれ正八面体構造をとる。この水和物は約170酸化銅(II)と二酸化窒素酸素分解する。 2 Cu ( NO 3 ) 2 ⟶ 2 CuO   + 4 NO 2   + O 2 {\displaystyle {\ce {2Cu(NO3)2 -> 2CuO\ + 4NO2\ + O2}}}

※この「水和物」の解説は、「硝酸銅(II)」の解説の一部です。
「水和物」を含む「硝酸銅(II)」の記事については、「硝酸銅(II)」の概要を参照ください。

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