溶媒・溶質
溶媒
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溶媒
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/29 22:48 UTC 版)
溶媒(ようばい、英: solvent)は、他の物質を溶かす物質の呼称。
- ^ L.F.フィーザー、K.L.ウィリアムソン 2000, p. 35.
- ^ a b c J.Leonard、G.Procter、B.Lygo 2012, p. 51.
- ^ L.F.フィーザー、K.L.ウィリアムソン 2000, p. 7.
- ^ a b L.F.フィーザー、K.L.ウィリアムソン 2000, p. 32.
- ^ J.Leonard、G.Procter、B.Lygo 2012, p. 52.
溶媒
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/14 15:30 UTC 版)
氷酢酸は優れた極性プロトン性溶媒であり、有機化合物の再結晶溶媒としてしばしば使われる。純粋な酢酸は、ポリエチレンテレフタラート (PET) の原料であるテレフタル酸の製造の際に溶媒として用いられる。2009年のPET製造用途における酢酸の消費量は世界の全消費量のうちの17 %を占めており、無水酢酸製造や酢酸エステル製造用途における消費量と同程度である。 フリーデル・クラフツ反応などのようにカルボカチオンを含む反応にしばしば用いられる。例えば、樟脳の工業的製造の1工程はカンフェンのワーグナー・メーヤワイン転位による酢酸イソボルニルの生成だが、酢酸はこの際に転位生成物であるカルボカチオンのトラップ剤兼溶媒として働く。パラジウム炭素を用いたベンジル基の脱保護においても、反応を促進させるための酸性溶媒として酢酸が選択される。 分析化学においては、アニリンなどの弱い塩基の定量の際に用いられる。通常、アニリンのような弱塩基は水溶液中での解離度が低いため強酸による中和滴定を行うことができないが、水よりもプロトン供与能の高い酢酸中であれば強い塩基としてふるまい完全に解離することができる。一方で、過塩素酸は酢酸溶媒中においても強酸としてふるまうことができるため、酢酸溶媒中で弱塩基を過塩素酸で滴定することができる。このような酢酸を溶媒として用いた中和滴定は日本薬局方において多くの弱塩基性医薬品の定量方法として利用されている。
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溶媒
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/07/21 14:29 UTC 版)
溶媒も、求核剤の周りに大量にあり、結合しようとする炭素原子に求核剤が接近するのを妨げるか妨げないかに影響するので、反応速度に影響を及ぼす。テトラヒドロフラン(THF)のような非プロトン性極性溶媒はプロトン性溶媒(英語版)よりも溶媒として好ましい。それは、プロトン性溶媒は求核剤と水素結合を形成し、脱離基と結合している炭素を攻撃するのを妨げるからである。比誘電率が低く、分子間力の小さい非プロトン性極性溶媒は、求核置換反応ではSN2反応を起こしやすい。このような溶媒には、DMSOやDMF、アセトンなどがある。非プロトン性極性溶媒中では、求核剤の強さはその塩基としての強さに対応している。
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溶媒
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/03 04:29 UTC 版)
用いるエーテル系溶媒の選択も重要である。マグネシウムへの配位力の高い溶媒ほどグリニャール試薬生成の際の反応性を高める。そのためジエチルエーテルよりテトラヒドロフランや1,2-ジメトキシエタンの方がグリニャール試薬生成の反応性は高い。このためアルケニルハライドやアリールハライドのような反応性の低いハライドからのグリニャール試薬の調製は普通テトラヒドロフラン中で行われる。しかし逆に、テトラヒドロフランはウルツカップリングを促進するので、反応性の高いヨウ化アルキルやハロゲン化アリル、ハロゲン化ベンジルからグリニャール試薬を調製する場合には収率が大きく低下する場合がある。これらのテトラヒドロフラン溶液が必要な場合には、一旦ジエチルエーテル中でグリニャール試薬の調製を行ってから溶媒置換を行う方がよい。 ジオキサンはエーテル系溶媒であるものの、マグネシウムハライドと不溶性の錯体を作るため、後述するシュレンク平衡によりグリニャール試薬が反応性の低いジアルキルマグネシウムへと変化してしまう。そのため、グリニャール試薬の調製には用いない。 グリニャール試薬自体はトルエンなどの芳香族系の溶媒にも溶解し、反応に用いることができるが、芳香族系の溶媒中ではグリニャール試薬の生成は極めて遅く調製が困難である。そのため芳香族系の溶媒が必要な場合にはエーテル系溶媒でグリニャール試薬の調製を行った後、溶媒置換を行うのが普通である。 トリエチルアミンなどの第3級アミン中でもグリニャール試薬の調製は可能であるが、生成したグリニャール試薬の反応性が低いため、あまり使用されることはない。 溶媒の使用量は、一般的なグリニャール試薬では 1 mol/L 程度の濃度になるようにすることが多い。濃すぎるとグリニャール試薬が析出してしまい、後述する逆滴下法が不可能になる場合もある。ウルツカップリングが起こりやすい反応性の高いハライドからの調製ではもっと希釈した濃度で調製が行われる。
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溶媒
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/01 08:30 UTC 版)
「サイクリックボルタンメトリー」の記事における「溶媒」の解説
基本的には測定対象が溶解するものであれば、あらゆる溶媒が使用可能である。ただし、溶媒によって電気化学的に安定な範囲(電位窓)が異なるため、測定したい電位範囲によって適切に選択する必要がある。また非極性溶媒では伝導性を確保するための支持電解質が十分に溶解できないことが多く、超微小電極のような系でないと測定は困難である。無機物には水(緩衝液)、DMF、DMSO など、有機物にはアセトニトリルやジクロロメタンなどが用いられることが多い。測定対象によっては脱水・脱気が不可欠とされる。
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溶媒
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/07 07:32 UTC 版)
一般に対となる一方の層は水であり、水と混ざらない溶媒を選択する。 理想的な溶媒は、目的とするものをよく溶かし、反応を起こさず、除去しやすく、安価で、燃焼性、毒性がないものである。 ジエチルエーテル(エーテル)は、炭化水素や含酸素化合物をよく溶かし、揮発性も高いため低温のまま除去しやすく広く使われているが、極めて燃えやすく、酸化された過酸化エーテルは爆発の危険性さえある。 この点、メチルtert-ブチルエーテル(MTBE、あるいはtert-ブチルエーテル)は、可燃性物質なので注意深く扱う必要はあるが、過酸化エーテルのような脅威はない。 水やエタノールのように水酸基があれば極性の化合物を溶かし、ヘキサンのような炭化水素の溶媒は炭化水素や非極性の化合物を溶かす。
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溶媒
出典:『Wiktionary』 (2021/06/20 04:46 UTC 版)
名詞
発音(?)
- よ↗ーばい
類義語
関連語
翻訳
- イタリア語: solvente (it) 男性
- 英語: solvent (en)
- オランダ語: oplosmiddel (nl)
- ギリシア語: διαλύτης (el) 男性
- スウェーデン語: lösningsmedel (sv) 中性
- スペイン語: disolvente (es) 男性
- デンマーク語: opløsningsmiddel (da)
- ドイツ語: Lösemittel (de), Lösungsmittel (de) 中性
- トルコ語: çözücü (tr)
- バスク語: disolbatzaile (eu)
- フィンランド語: liuotin (fi)
- フランス語: solvant (fr) 男性
- ブルガリア語: разтворител (bg) (raztvorítel) 男性
- ポーランド語: rozpuszczalnik (pl) 男性
- ポルトガル語: solvente (pt) 男性
- ロシア語: растворитель (ru) 男性
「溶媒」の例文・使い方・用例・文例
- 溶媒和を受けるか、または溶媒和化合物に変換する
- (物質に)溶媒和を引き起こす
- 電子の溶媒、レーザーまたは電子流で選択的に(半導体またはプリント配線)の表面を溶解する
- クロマトグラフィのように、溶媒で洗い流される
- 可溶性成分を抽出するために浸透性物質(溶媒)を通過させる
- (物質について)ある溶媒(通常、水)にとけることのできる
- 溶媒の1リットルあたりの溶質のモル数で測定する濃度
- 1モルの物質を大量の溶媒液で溶かしたときに発生する、あるいは吸収される熱
- 溶液が半透性膜によって純粋溶媒と隔てられるとき、その溶液に浸透しないように必要な溶液によって励起される圧力
- 溶媒分子と溶質分子もしくはイオンを化合物を形成するために結合させる化学作用
- 溶媒(例えば薬のために)として使用される酢酸の希薄溶液
- 不凍剤か溶媒として使用されるアルコール
- 骨内の脂肪分で、溶媒で、または沸騰させたり蒸したりすることで抽出される
- 重くて無色で毒性の強い液体で、電子部品を洗浄するため、ドライクリーニングのため、また、薫蒸剤のための溶媒として使われる
- 溶媒は、溶液を形成する際に、その状態を変えない
- 溶媒和(溶剤の分子が溶質の分子またはイオンと結合すること)よって生成される物質
- 何かを溶媒物に変えるもの
- 溶媒中に溶質を溶かす時に発生または吸収される熱量
- 溶媒
- コロイドという粒子が溶媒内に分散している状態
溶媒と同じ種類の言葉
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