トルエン【toluene】
トルエン
【英】: toluene
無色の芳香族炭化水素で、分子式 C7H8 、比重 0.87 、沸点 110.6 ℃、融点- 95.0 ℃。トルオールとも呼ばれる。石炭乾留によって得られるが、現在は石油系からの生産量がはるかに多い。石油系からは、ナフサの改質により得られる改質ガソリン、あるいはナフサなどの熱分解で副生する分解ガソリンを抽出法などを用いてベンゼン、キシレンとともに製造される。トルエンには脱アルキル化法によるベンゼン製造、不均化法によりベンゼンとキシレンを製造するプロセスもある。用途としては、安息香酸、トリニトロトルエン、ベンズアルデヒドそのほか多様な芳香族化合物の重要原料であり、溶剤としても多く用いられる。 |
トルエン
トルエン
トルエン(C7H8)
トルエン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/10 17:27 UTC 版)
トルエン(英: toluene)は、芳香族炭化水素に属する有機化合物で、ベンゼンの水素原子の1つをメチル基で置換した構造を持つ。無色透明の液体で、水には極めて難溶だが、アルコール類、油類などには極めて可溶なので、溶媒として広く用いられる。
- ^ a b c “トルエンの概要について” (PDF). 食品安全委員会 (2008年11月12日). 2020年5月23日閲覧。
- ^ “芳香族・タールQ&A”. 一般社団法人 日本芳香族工業会. 2024年4月11日閲覧。
- ^ 経済産業省生産動態統計年報 化学工業統計編
- ^ “防衛省仕様書 1号TNT爆破薬” (PDF). 防衛省 (2014年12月22日). 2020年5月23日閲覧。
- ^ “SPERA水素システムについて”. CHIYODA. 2022年12月18日閲覧。
- ^ 室内環境学会編・関根嘉香監修「住まいの化学物質-リスクとベネフィット―」東京電機大学出版局(2015)VOCs
トルエン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 03:06 UTC 版)
耳以外への毒性などについては「トルエン」を参照 トルエンに暴露されると、聴力にも悪影響があることが知られている。ヒトの場合、日常的にトルエンに暴露されていた個体において、聴性脳幹反応の潜時(電位変化が現れるまでの時間)が長くなることが確認されている。つまり、音の入力があってから脳で解析されるまでの時間が、健康な個体と比べて長くなってしまうのである。 以下は動物実験でトルエンが聴力に悪影響を与えた事例である。1200ppm(4500 [mg/m3])のトルエンに5週間暴露され続けたラットは、その直後〜数週間程度は何ともなかったが、約10週間後(2.5ヶ月後)には4 [kHz]の音では問題が起こらなかったものの、8 [kHz]の音でわずかに聴力低下、12 [kHz]以上の音では顕著な聴力低下が見られた。つまり、ラットはトルエンの影響で、特に高い周波数において聴力障害が起こるのである。さらに、聴性脳幹反応を見ても、音に対する反応速度が低下している(聴性脳幹反応の各波の発生が遅くなる)のが見られた。 他にも様々な条件で調べられており、 1000ppm(3750 [mg/m3])のトルエンを1日当たり14時間・2週間に渡って暴露 1500ppm(5625 [mg/m3])のトルエンを1日当たり14時間・3日間に渡って暴露 2000ppm(7500 [mg/m3])のトルエンを1日当たり8時間・3日間に渡って暴露 などの条件でラットに聴力低下が発生した。また、モルモットでもトルエンは、その蝸牛にダメージを与えることが明らかになっている。 なお、2005年現在なぜトルエンでこのようなことが起こるのかについては判っていない。
※この「トルエン」の解説は、「耳」の解説の一部です。
「トルエン」を含む「耳」の記事については、「耳」の概要を参照ください。
トルエン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/05/30 00:25 UTC 版)
トルエンなど、通常生体内では産生されない化学物質も皮膚からの放散が認められている。経口・吸入曝露により体内に侵入した化学物質が血中に移行し、体内を循環する過程で血液から直接揮発して放散されたものと考えられ、化学物質に対する曝露履歴の指標としても皮膚ガスは利用できる可能性がある。
※この「トルエン」の解説は、「皮膚ガス」の解説の一部です。
「トルエン」を含む「皮膚ガス」の記事については、「皮膚ガス」の概要を参照ください。
「トルエン」の例文・使い方・用例・文例
固有名詞の分類
- トルエンのページへのリンク