テン
| 原題: | 10 |
| 製作国: | アメリカ |
| 製作年: | 1979 |
| 配給: | ワーナー・ブラザース映画配給 |
| キャスト(役名) |
| Dudley Moore ダドリー・ムーア (George) |
| Julie Andrews ジュリー・アンドリュース (Sam) |
| Bo Derek ボー・デレク (Jenny) |
| Robert Webber ロバート・ウェバー (Hugh) |
| Dee Wallace ディー・ウォーレス (Mary Lewis) |
| Sam Jones サム・ジョーンズ (David) |
| Brian Dennehy ブライアン・デネヒー (Bartender) |
| Max Showalter マックス・ショウォルター (The Reverend) |
| Rad Daly ラッド・デリー (Josh) |
| Nedra Volz ネドラ・ボルツ (Mrs.Kissel) |
| James Noble (Fred Miles) |
| 解説 |
| ハリウッドのポピュラー・ソングの作曲家である中年男が、10点満点の理想の女性と出会ったことから起きる大人の恋と冒険をコメディ・タッチで描くラブ・ストーリー。製作はブレイク・エドワーズとトニー・アダムス、監督・脚本は製作も兼ねる「ピンク・パンサー4」のブレイク・エドワーズ、撮影はフランク・スタンレー、音楽はヘンリー・マンシーニ、編集はラルフ・E・ウィンタース、製作デザインはロジャー・マウスが各々担当。出演はダドリー・ムーア、ジュリー・アンドリュース、ボー・デレク、ロバート・ウェバー、ディー・ウォーレス、サム・ジョーンズ、ブライアン・デネヒー、マックス・ショウォルター、ラッド・デリー、ネドラ・ボルツなど。 |
| ストーリー※ストーリーの結末まで記載されていますので、ご注意ください |
| アカデミー賞を4度も受賞している作曲家ジョージ・ウェバー(ダドリー・ムーア)は、恋人のミュージカル・スター、サム(ジュリー・アンドリュース)にも愛され、地位も名誉もあるすべて順調な42歳の中年男である。そんな彼が、ある日交差点で信号待ちしている時、隣の車の中に彼の常々理想としている女性を見いだした。その女性はウェディング・ベールをつけ、そのふし目がちな横顔は、ジョージがこれこそ10点満点の女だ、こんな女と愛し合えたらと思わせるのに十分だった。あげくには事故まで起こして、彼女の車を追いかけ、教会に入り込み、花の影から彼女をのぞき、鼻の頭を蜂にさされる始末。その夜、サムとの夕食後、いつものように向いの家の乱痴気パーティを望遠鏡で覗き見るジョージをサムがたしなめて、2人はベッドに入るが、ジョージが“女は皆スケだ”と言ったことから話がこじれて、サムは家にさっさと帰ってしまった。翌日、前晩のケンカ別れが気になる2人は互いに電話をかけあうが、スレ違ったりでうまく言葉をかわすことができない。いらいらしたジョージは、相棒の作詞家ヒュー(ロバート・ウェバー)を訪ねるが、ここでもケンカ。どうしても昨日の花嫁を忘れることのできないジョージは、さりげなく牧師を訪ね、花嫁の名前を聞き出した。彼女の名はジェニファー(ボー・デレク)、ビバリー・ヒルズの有名な歯科医の娘だ。早速、歯の治療に出かけ、彼女の新婚旅行先がメキシコのラス・ハダスだと聞き出すが、かわりに虫歯を6本も抜かれてしまった。言葉も満足に話せない状態の時、運悪くサムからの電話がかかった。満足に発音できないジョージの声に疑問を感じたサムは警察に電話をかけ、ジョージの家に怪しい人物がいることを知らせ、彼女もジョージの家に向った。警察の取り調べを受け、ムシャクシャした彼は、向いの乱痴気パーティに行き、素裸になって女性たちと戯れていた。その様子を望遠鏡で目撃したサムは、完全にジョージに愛想がつき、以後彼の電話を取りつがないことに決め込んだ。失意のどん底で、ジョージはラス・ハダス行きを決意した。ホテルに着いた彼は、夜、酒場で夫ディビッド(サム・ジョーンズ)と踊るジェニファーの姿を目にした。そして翌日の浜辺で、ジョージは、ひょんなことから沖へ流されたディビッドを助けることになり、ジェニファーに感謝される立場になった。その夜、彼女の部屋を訪ねたジョージは、念願叶って彼女と夕食を共にし、浜辺を散歩した。そして、いよいよ彼女の部屋。ムードのある音楽が流れ、ベッド・インはもうすぐだ。一目見て以来、彼女こそ特別な女として考えて来たジョージだが、話してみると彼女は意外にも今風フリー・セックスの信捧者で、ベッド・インの最中に夫から電話がかかってきても何くわぬ顔でうけ答えする。自分がジェニファーを勝手に美化していたことに気がついたジョージは、がまんができずその場を去った。翌日、ラス・ハダスを発ってサムの家を訪ねたジョージは、サムが別の男とデートに行くところに出くわした。ひとり家に戻ってピアノを弾く彼のところに、しかし彼のことが気になってやって来たサムがそっと入って来た。歌うジョージにやさしく合わせて歌うサム。ジョージはサムに言った“結婚しようか”と。 |
10
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/09 17:23 UTC 版)
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|---|---|
| 素因数分解 | 2 × 5 |
| 二進法 | 1010 |
| 六進法 | 14 |
| 八進法 | 12 |
| 十二進法 | A |
| 十六進法 | A |
| 二十進法 | A |
| ローマ数字 | X |
| 漢数字 | 十 |
| 大字 | 拾 |
| 算木 | ![]() ![]() |
| 十進法 | |
10(十、じゅう、とお)は自然数、また整数において、9 の次で11の前の数である。桁の底が十を超える場合には A と表記され、以降の数も 11 は B 、12 は C …というようにラテンアルファベットの大文字で表記する。
日本語の訓読みでは、十倍を意味する語尾を「そ」と読む(例:三十を「みそ」と読む)(但し、二十ははたちと読む。)。漢字の「十」は音読みを「ジッ」もしくは「ジュウ」と発音する(下記参照)。英語では、数詞でten、序数詞で、10th あるいは tenth となる。ラテン語では decem(デケム)。
性質
- 10 は合成数であり、正の約数は 1, 2, 5, 10 である。
- 10 = 1 + 2 + 3 + 4
- 3番目の中心つき三角数である。1つ前は4、次は19。
- 10 = 1 + 3 + 6
- 10 = 2 × 5
- 110 = 0.1
- 自然数に 10 を掛けると元の数の右端に 0 を付けた数になる。例: 45 × 10 = 450
- 十進法ならびに十の冪の基数。101。次は100。
- 102 + 1 = 101 であり、 n2 + 1 の形で素数を生む5番目の数である。1つ前は6、次は14。
- √10 は自然数の平方根では円周率 π に最も近い。√10 = 3.16227766 ≈ π
- 九九では 2 の段で 2 × 5 = 10 (にごじゅう)、5 の段で 5 × 2 = 10 (ごにじゅう)と2通りの表し方がある。
- 10! = 6! × 7! = 3628800
- 各位の和が10となるハーシャッド数の最小は190、1000までに9個、10000までに63個ある。
- 10番目のハーシャッド数である。1つ前は9、次は12。
- 各位の積が0になる2番目の数である。1つ前は0、次は20。(オンライン整数列大辞典の数列 A011540)
- 10 = 2 + 3 + 5
- 最初からの連続素数の和である。1つ前は5、次は17。
- 10 = 3 + 7 = 5 + 5
- 2つの素数の和2通りで表せる最小の数である。次は14。(オンライン整数列大辞典の数列 A067188)
- 2つの素数の和 n 通りで表せる最小の数である。1つ前の1通りは4、次の3通りは22。(オンライン整数列大辞典の数列 A023036)
- 10 = 13 + 13 + 23
- 3つの正の数の立方数の和1通りで表せる2番目の数である。1つ前は3、次は17。(オンライン整数列大辞典の数列 A025395)
- 10 = 23 + 2
- n = 2 のときの n3 + n の値である。1つ前は2、次は30。(オンライン整数列大辞典の数列 A034262)
- 10 = 131 − 31 = 133 − 37
- a > 1 , b > 1 のとき ax − by = c を成り立たせる自然数 x , y の解を2つもつ6番目の数である。1つ前は9、次は13。(オンライン整数列大辞典の数列 A236211)
- 以下のような無限多重根号の式で表せる。
- 人間の手指の数は、通常は両手を併せて十本である。しかし、まれに手指が十二本の人がおり、この遺伝形質は優性である。
- 多くの文明において、標準的な記数法として十進法が採用されている。人間が指折り数える習慣に由来する。
- 原子番号 10 の元素はネオン (Ne) である。
- 小惑星番号10番の小惑星はヒギエアである。
- SI接頭辞では、10 倍は da(デカ)、110 は d(デシ)である。
- 一般には、10 の接頭辞は deci(拉)、deca(希)。
- これらの接頭辞は、ラテン語のdecem (10) とギリシャ語のdeka (10)、ラテン語の decimus (110) に由来する。また、英語や西語では、小数や十進法を decimal というが、これも decimus (110) に因んでいる。
- 十角形をデカゴン (decagon)、十面体をデカヘドロン (decahedron)、十人組をデクテット (dectet) という。
- ローマ帝国の銀貨・デナリウス (denarius) は、本来はラテン語で「十個一組」「十個から成る」を意味する。
- 10 倍を十重(とえ)やデキュプル (decuple) という。
- 英語では、ギリシャ語に由来するデケイド (decade) を十個一組の単位に用い、狭義では十年を指す。語源が同じ関連語として、テトラド(tetrad, 四個一組、カルテット)やエニアド(ennead, 九個一組、ノネット)などもある。
- 非常に大きな数や絶対値が 0 に近い数は、10n や 10−n を用いて表されることもある(常用対数)。例: 845000 = 8.45 × 105, 0.00017 = 1.7 × 10−4
- 1ヶ月(≒30日)の13は10日、1世代(≒30年)の13は10年である。このため、30から成る時間の単位を三分割して、10から成る単位で数える場合がある。
- 慣用表現では、10 は「多く」「全部」の比喩として使われることもある。例:「一を聞いて十を知る」「十把一絡げ」「十人十色」「十徳ナイフ」
- また、10 は「終わり」「限り」を意味することもある。例:「一から十まで」
- 漢数字「十」は、Shift_JIS においてコンピュータプログラムの動作不良の原因となる文字(通称「ダメ文字」)の一つ。
- タロットの大アルカナで X は運命の輪。
- 易占の六十四卦で第10番目の卦は、天沢履。
- サッカーにおいてはエースナンバーであり、俗に言う司令塔あるいはエースストライカーが背番号10を付けるのが通例である。
- 東京六大学野球、少年野球、ソフトボールでは背番号10は主将が付ける番号である。
- 背番号10を永久欠番にしている日本プロ野球球団には、中日ドラゴンズ(服部受弘投手)、阪神タイガース(藤村富美男内野手)、東北楽天ゴールデンイーグルス(ファンのための背番号)がある。
- 十脚類 (decapod) - エビやカニやイカなど、10 本の足を持つ動物。
- en:10 (film) - 1979年公開の映画。日本での題名は『テン』。
- 10 (cali≠gariのアルバム) - cali≠gari のアルバム。
- 10 (RIP SLYMEのアルバム) - RIP SLYMEのアルバム。
- テンパズル - 乗車券の4桁の数字を使って 10 を作る遊び。
- 聖書
- 「あるいは,ドラクメ銀貨を十枚持っている女がいて,その一枚を無くしたとすれば,ともし火をつけ,家を掃き,見つけるまで念を入れて捜さないだろうか。」(ルカによる福音書 15章 8節)
- 十種競技 - 陸上の複合競技。
- ダビング10は、コピー回数に制限を設けた仕組み。元々はコピーワンス制度。
- 4ビット表記において 10 = (1010)2 と 1, 0 が交互に並んでいる。
- 国道10号は福岡県北九州市~大分県大分市~宮崎県宮崎市~鹿児島県鹿児島市を結ぶ。
- JIS X 0401、ISO 3166-2:JPの都道府県コードの「10」は群馬県。
- 都営地下鉄新宿線は地下鉄10号線である。
- オリジナル10(Jリーグ発足当時の参加全10クラブの総称)。
- 第10代ローマ教皇はピウス1世(在位:142年?~155年?)である。
- クルアーンにおける第10番目のスーラはユーヌスである。
- 真田十勇士 - 真田幸村に家臣として仕えた架空の忍者10人を主人公にした作品とその派生作品。
- サラダ十勇士トマトマン - 1992年のテレビ東京系テレビアニメ。
- 電卓で3.1622777の2乗を計算すると10と表示される機種がある。
テレビのチャンネル
- NNN系列準キー局の読売テレビ(近畿広域圏)とTXN系列のテレビ愛知が採用した地上デジタルのリモコンキーID。
- BSデジタル放送におけるスター・チャンネルのリモコンキーID。
- BS4K放送におけるザ・シネマのリモコンキーID。
- ANN系列のテレビ朝日(関東地方)、NNN系列の読売テレビの他、NNN系列の山形放送と南海放送、JNN系列の山陰放送・宮崎放送・琉球放送のアナログテレビ親局のチャンネル番号は 10。
十個一組で数えるもの
- 十界:地獄界・餓鬼界・畜生界・修羅界・人間界・天上界・声聞界・縁覚界・菩薩界・佛界。
- 十方:東・西・北・南・天・地・北東・南東・北西・南西。即ち、六方に四隅を加えた方位の総称。
- 十干:甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸。
- 十家:陰陽家・儒家・墨家・法家・名家・道家・縦横家・雑家・農家・小説家。
- 十志:律暦・礼楽・刑法・食貨・郊祀・天文・五行・地理・溝洫・芸文。漢書における10冊の歴史書の総称。
- 十哲:
- 十徳:仁・義・礼・智・信・忠・孝・悌・忍・畏。
符号位置
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| 記号 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 名称 |
|---|---|---|---|---|
| Ⅹ | U+2169 | 1-13-30 | ⅩⅩ | ROMAN NUMERAL TEN |
| ⅹ | U+2179 | 1-12-30 | ⅹⅹ | SMALL ROMAN NUMERAL TEN |
| ⑩ | U+2469 | 1-13-10 | ⑩⑩ | CIRCLED DIGIT TEN |
| ⑽ | U+247D | - | ⑽⑽ | PARENTHESIZED DIGIT TEN |
| ⒑ | U+2491 | - | ⒑⒑ | DIGIT TEN FULL STOP |
| ⓾ | U+24FE | 1-6-65 | ⓾⓾ | DOUBLE CIRCLED DIGIT TEN |
| ❿ | U+277F | 1-12-11 | ❿❿ | DINGBAT NEGATIVE CIRCLED DIGIT TEN |
| ➉ | U+2789 | - | ➉➉ | DINGBAT CIRCLED SANS-SERIF DIGIT TEN |
| ➓ | U+2793 | - | ➓➓ | DINGBAT NEGATIVE CIRCLED SANS-SERIF DIGIT TEN |
| ㈩ | U+3229 | - | ㈩㈩ | PARENTHESIZED IDEOGRAPH TEN |
| ㊉ | U+3289 | - | ㊉㊉ | CIRCLED IDEOGRAPH TEN |
| 十 | U+5341 | 1-29-29 | 十十 | CJK Ideograph, number ten |
| 拾 | U+62FE | 2-29-6 | 拾拾 | CJK Ideograph, number ten |
| 𐄐 | U+10110 | - | 𐄐𐄐 | AEGEAN NUMBER TEN |
| 𐹩 | U+10E69 | - | 𐹩𐹩 | RUMI DIGIT TEN |
| 🔟 | U+1F51F | - | 🔟🔟 | KEYCAP TEN |
参考文献
- ^ NHK 放送文化研究所, ed. (2005), NHK ことばのハンドブック, 日本放送出版協会, ISBN 978-4140112182p.95
関連項目
- 0 - 10 - 20 - 30 - 40 - 50 - 60 - 70 - 80 - 90 - 100
- 11 - 12 - 13 - 14 - 15 - 16 - 17 - 18 - 19
- 紀元前10年 - 西暦10年 - 1910年 - 平成10年 昭和10年 大正10年 明治10年
- 名数一覧
- 国鉄キハ10系気動車 国鉄10系客車 国鉄C10形蒸気機関車
- 地下鉄10号線
- 10-FEET
- 10 100 1000 10000 100000 1000000 10000000 100000000
| (0) | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
| 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 |
| 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 |
| 30 | 31 | 32 | 33 | 34 | 35 | 36 | 37 | 38 | 39 |
| 40 | 41 | 42 | 43 | 44 | 45 | 46 | 47 | 48 | 49 |
| 50 | 51 | 52 | 53 | 54 | 55 | 56 | 57 | 58 | 59 |
| 60 | 61 | 62 | 63 | 64 | 65 | 66 | 67 | 68 | 69 |
| 70 | 71 | 72 | 73 | 74 | 75 | 76 | 77 | 78 | 79 |
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| 90 | 91 | 92 | 93 | 94 | 95 | 96 | 97 | 98 | 99 |
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$10
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/05/09 12:22 UTC 版)
$10 - 通貨単位についてはドルを参照。
関連項目 [編集]
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正の数と負の数
(10 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/23 09:15 UTC 版)
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数学における正の数(せいのすう、英: positive number; 正数)は、0より大きい実数を言う。対照的に、負の数(ふのすう、英: negative number)は、0より小さい実数である。(とくに初等数学・算術や初等数論などの)文脈によっては、(暗黙の了解のもと)特に断りなく、より限定的な範囲の正の有理数や正の整数という意味で単に「正の数」と呼んでいる場合がある(負の数も同様)。
目次
定義
数学において負数はマイナス記号を数字の前につけて表されるが、簿記などでは数字を赤くしたり三角形を数字の前に付けることによって表すこともある。
零は増減の無い状態であるため、正でも負でもない。負でない数 (non-negative number) とは零より小さくない、つまり零または正の実数である。正でない数 (non-positive number) とは零より大きくない、つまり零または負の実数である。
- 注意
- 複素数の体系で考えている場合、そのうち実数についてのみ正負を論じ、虚数は正でも負でもないとされる。例えば「正の数」と言えば、それが実数であることを暗黙のうちに含意するが、明確化のために「正の実数」ということもできる。
- 一般に順序体において、零元より大きな元を正の元、零元より小さな元を負の元という(後述)。順序体ではない体、例えば複素数体、有限体、p 進数体においては、四則演算と両立する正負の概念を定義することができない。
負の数
負の整数は、方程式 x − y = z がどんな x と y に対しても、z に関する方程式として意味をもつように自然数の体系を拡張して得られるものだと考えられる。このような負の整数の捉え方と同様にして、負の有理数や負の実数も得られる。
負数は、温度のように目盛り上で零より低くなる値を記述するのに有用である。簿記においても、負債の表現に使用できる。簿記において、負債はしばしば赤い数字(赤字)や三角形を前に付けた数字によって表す。
負でない数
負でない数は非負(ひふ)であるといわれる。ゼロに等しいかそれより大きい(すなわち正であるかゼロである)実数を、非負実数(ひふじっすう)という。非負実数は負でない。実数は、負の実数か、非負実数のいずれかである。非負実数のうち整数となるものを非負整数(ひふせいすう)という。
関数
符号関数
定義域が実数であり、正数に対して1を、負数に対して−1を、ゼロに対して0を返す関数 sgn(x) を定義できる。この関数は符号関数と呼ばれることがある。
- 9 − 5 = 4
- (9歳年下の人物と5歳年下の人物は、4歳離れている。)
- 7 − (−2) = 9
- (7歳年下の人物と2歳年上の人物は、9歳離れている。)
- −4 + 12 = 8
- (4歳年上の人物から12歳年下の人物は、自分の8歳年下である。)
- 5 + (−3) = 5 − 3 = 2
- (¥5を持っていて¥3を借りたら、純資産は¥2である)
- –2 + (−5) = −2 − 5 = −7
減算と負符号の概念の混乱を避けるため、負符号を上付きで書く場合もある(ただし、会計では負符号を△で表現する)。
- −2 + −5 = −2 − 5 = −7
- △2 + △5 = △2 − 5 = △7
正数をより小さな正数から減ずると、結果は負となる。
- 4 − 6 = −2
- (¥4を持っていて¥6を使ったら、負債¥2が残る)
正数を任意の負数から引くと、結果は負となる。
- −3 − 6 = −9
- (負債が¥3あってさらに¥6を使ったら、負債は¥9となる)
負数を減ずることは、対応する正数を加えることと等価である。
- 5 − (−2) = 5 + 2 = 7
- (純資産¥5を持っていて負債を¥2減らしたら、新たな純資産は¥7となる)
別の例
- −8 − (−3) = −5
- (負債が¥8あって負債を¥3減らしたら、まだ¥5の負債が残る)
乗算
負数を掛けることは、正負の方向を逆転させることになる。負数に正数を掛けると、積は負数のままとなる。しかし、負数に負数を掛けると、積は正数となる[1]。
- (−20) × 3 = −60
(負債¥20を3倍にすれば、負債¥60になる。)
- (−40) × (−2) = 80
(後方へ毎時40km進む車は、2時間前には現在地から前方へ80kmの位置にいた。)
これを理解する方法の1つは、正数による乗算を、加算の繰り返しと見なすことである。3 × 2 は各グループが2を含む3つのグループと考える。したがって、3 × 2 = 2 + 2 + 2 = 6 であり、当然 −2 × 3 = (−2) + (−2) + (−2) = −6 である。
負数による乗算も、加算の繰り返しと見なすことができる。例えば、3 × −2は各グループが−2を含む3つのグループと考えられる。
- 3 × −2 = (−2) + (−2) + (−2) = −6
これは乗算の交換法則を満たすことに注意
- 3 × −2 = −2 × 3 = −6
「負数による乗算」と同じ解釈を負数に対しても適用すれば、以下のようになる。
| −4 × −3 | = − (−4) − (−4) − (−4) |
| = 4 + 4 + 4 | |
| = 12 |
しかし形式的な視点からは、2つの負数の乗算は、積の和に対する分配法則によって直接得られる。
| −1 × −1 | = (−1) × (−1) + (−2) + 2 |
| = (−1) × (−1) + (−1) × 2 + 2 | |
| = (−1) × (−1 + 2) + 2 | |
| = (−1) × 1 + 2 | |
| = (−1) + 2 | |
| = 1 |
除算
除算も乗算と同じく、負数で割ることは、正負の方向を逆転させることになる。負数を正数で割ると、商は負数のままとなる。しかし、負数を負数で割ると、商は正数となる。
被除数と除数の符号が異なるなら、商は負数となる。
- (−90) ÷ 3 = −30
(負債¥90を3人で分けると、負債¥30ずつ継承される。)
- 24 ÷ (−4) = −6
(東を正数、西を負数とする場合:4時間後に東へ24km地点に進む車は、1時間前には西へ6kmの位置にいる。)
両方の数が同じ符号を持つなら、商は(両方が負数であっても)正数となる。
- (−12) ÷ (−3) = 4
累乗
累乗は乗算や除算と同じく、指数を正数にすると、「n乗」に倍増される。しかし、指数を負数にすると、「1 / n乗」に分割される。つまり、指数 n を正数にすると「n 回乗算を繰り返す」ことになるが、指数 n を負数にすると「n 回除算を繰り返す」ことになる。
- 33 = 27
(×3 ×3 ×3 = 27)
- 3−3 = 1/27
(÷3 ÷3 ÷3 = 1/27)
- 360 × 23 = 2880
(360 ×2 ×2 ×2 = 2880)
- 36 × 5−1 = 7.2
(36 ÷5 = 7.2)
負の整数と負でない整数の形式的な構成
有理数の場合と同様、整数を自然数の順序対 (a, b) (これは整数 a − b を表していると考えることができる)を下に述べるようにして同一視したものとして定義することによって自然数の集合Nを整数の集合Zに拡張できる。これらの順序対に対する加法と乗法の拡張は以下の規則による。
- (a, b) + (c, d) = (a + c, b + d)
- (a, b) × (c, d) = (a × c + b × d, a × d + b × c)
ここで以下の規則により、これらの順序対に同値関係 ~ を定義する。
- (a, b) ~ (c, d) となるのは a + d = b + c なる場合、およびこの場合に限る
この同値関係は上記の加法と乗法の定義と矛盾せず、ZをN2の ~ による商集合として定義できる。すなわち2つの順序対 (a, b) と (c, d) が上記の意味で同値であるとき同一視する。
さらに以下の通り全順序をZに定義できる。
- (a, b) ≤ (c, d) となるのは a + d ≤ b + c となる場合、およびこの場合に限る
これにより加法の零元が (a, a) の形式で、(a, b) の加法の逆元が (b, a) の形式で、乗法の単位元が (a + 1, a) の形式で導かれ、減法の定義が以下のように導かれる。
- (a, b) − (c, d) = (a + d, b + c).
負の数の起源
長い間、問題に対する負の解は「誤り」であると考えられていた。これは、負数を実世界で見付けることができなかったためである(例えば、負数のリンゴを持つことはできない)。その抽象概念は早ければ紀元前100年 – 紀元前50年には認識されていた。中国の『九章算術』には図の面積を求める方法が含まれている。赤い算木で正の係数を、黒い算木で負の係数を示し、負の数がかかわる連立方程式を解くことができた。紀元後7世紀ごろに書かれた古代インドの『バクシャーリー写本』[2]は"+"を負符号として使い、負の数による計算を行っていた。これらが現在知られている最古の負の数の使用である。
プトレマイオス朝エジプトではディオファントスが3世紀に『算術』で 4x + 20 = 0 (解は負となる)と等価な方程式に言及し、この方程式はばかげていると言っており、古代地中海世界に負数の概念がなかったことを示している。
7世紀の間に、負数はインドで負債を表すために使われていた。インドの数学者ブラーマグプタは『ブラーフマスプタ・シッダーンタ』(628年)において、今日も使われている一般化された形式の解の公式を作るために、負数を使うことについて論じている。彼は二次方程式の負の解を発見し、負数と零が関わる演算に関する規則も与えている。彼は正数を「財産」、零を「0 (cipher)」、負の数を「借金」と呼んだ[3][4]。12世紀のインドで、バースカラ2世も二次方程式に負の根を与えていたが、問題の文脈では不適切なものとして負の根を拒絶している。
8世紀以降、イスラム世界はブラーマグプタの著書のアラビア語訳から負の数を学び、紀元1000年頃までには、アラブの数学者は負債に負の数を使うことを理解していた。
負の数の知識は、最終的にアラビア語とインド語の著書のラテン語訳を通してヨーロッパに到達した。
しかし、ヨーロッパの数学者はそのほとんどが、17世紀まで負数の概念に抵抗を見せた。ただしフィボナッチは、『算盤の書』(1202年)の第13章で負数を負債と解釈し、後には『精華』で損失と解釈して金融問題に負の解を認めた。同時に、中国人は右端のゼロでない桁に斜線を引くことによって負数を表した。ヨーロッパ人の著書で負数が使われたのは、15世紀中のシュケによるものが最初であった。彼は負数を指数として使ったが、「馬鹿げた数」であると呼んだ。
イギリスの数学者フランシス・マセレス[2]は1759年、負数は存在しないという結論に達した[5]。
負数は現代まで十分に理解されていなかった。つい18世紀まで、スイスの数学者レオンハルト・オイラーは負数が無限大より大きいと信じており(この見解はジョン・ウォリスと共通である)、方程式が返すあらゆる負の解を意味がないものとして無視することが普通だった[6]。負数が無限大より大きいという論拠は、 の商と、x が正の側から x = 0 の点に近づき、交差した時何が起きるかの考察によって生じている。
一般化
正の行列
- 正行列
- 実行列Aについて、Aが負でないということを、Aのすべての成分が負でない、というふうに定めることができる。このとき、実行列のうちには正とも負とも言えないものもあることになる。また、実行列Aについて、Aの全ての正方部分行列の行列式が負でないとき、Aのことを完全に非負(行列理論)あるいは、完全に正(コンピュータ科学者)と呼ぶことがある。
- 正定値行列
- 一方で、線形代数学的な観点から、実対称行列やより一般に複素エルミート行列について、上とは異なった正負の概念がしばしば用いられる。エルミート行列Aは、その固有値の全てが負でないときに、負でない(あるいは単に、正である)とよばれる。Aが負でないということはある行列BについてAが B*.Bと書けることと同値になる(行列の定値性も参照)。無限次元の場合として、函数解析学における正作用素の概念が対応する。
正錐
抽象代数学の言葉では、正の数の全体 P は実数全体 ℝ の正錐と呼ばれる対象を成す。これにより ℝ は加法に関して順序群、加法と乗法に関して順序体と呼ばれる構造を持ち、また逆に、順序群や順序体としての ℝ の正錐 P が与えられれば「正の数とは P の任意の元のことである」と述べることができる。
xy-平面 ℝ2 の第一象限や xyz-空間 ℝ2 の x > 0, y > 0, z > 0 なる八分象限 などが順序線型空間としての正錐の例であり、この構造に「錐」の名称がつけられている理由をみることができる。
これらのような順序構造において、正錐はそれぞれの付加構造によって記述できる良い性質を様々に持つ。
函数解析学における正作用素全体の成す凸錐もまたそのような例であり、より抽象的にバナッハ環、C*-環における正の元などが考察の対象となる。
関連項目
- 符号 (数学)
- プラス記号とマイナス記号
- 符号付数値表現:負の二進数と負でない二進数
- ゼロの発見
- −0
脚注
- ^ 『相対論の式を導いてみよう、そして、人に話そう』(小笠英志、ベレ出版、ISBN 978-4860642679)の PP.121-127にマイナス×マイナスがプラスになることの小学生も納得できる説明が書いてある。
- ^ Hayashi, Takao (2005), "Indian Mathematics", in Flood, Gavin, The Blackwell Companion to Hinduism, Oxford: Basil Blackwell, 616 pages, pp. 360-375, ISBN 978-1-4051-3251-0.
- ^ Colva Roney-Dougal, Lecturer in Pure Mathematics at the University of St Andrews, stated this on the BBC Radio 4 "In Our Time", on Negative Numbers, 9 March 2006.
- ^ Knowledge Transfer and Perceptions of the Passage of Time, ICEE-2002 Keynote Address by Colin Adamson-Macedo. [1]
- ^ Maseres, Francis, 1731–1824. A dissertation on the use of the negative sign in algebra, 1758.
- ^ Alberto A. Martinez, Negative Math: How Mathematical Rules Can Be Positively Bent, Princeton University Press, 2006; おもに1600年代から1900年代前半にかけての、負数に関する論争の歴史。
外部リンク
- Weisstein, Eric W. "Positive Number". MathWorld(英語). / Weisstein, Eric W. "Negative Number". MathWorld(英語).
- positive - PlanetMath.(英語) / negative number - PlanetMath.(英語)
- positive number in nLab
- Definition:Positive Number at ProofWiki / Definition:Negative Number at ProofWiki
- BBC Radio 4 series "In Our Time", on Negative Numbers, March 9, 2006(英語)
- Endless Examples & Exercises: Operations With Signed Integers(英語)
- Math Forum: Ask Dr. Math FAQ: Negative Times a Negative(英語)



