ふっ‐てん【沸点】
沸点
沸点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/11 03:00 UTC 版)
沸点(ふってん、英語: boiling point)とは、液体の飽和蒸気圧が外圧[注 1]と等しくなる温度である[1]。沸騰点または沸騰温度(英語: boiling temperature)ともいう。沸騰している液体の温度は、沸点にほぼ等しい。
注釈
- ^ 液体の表面にかかる圧力のこと。
- ^ 100.00 ℃ではない。水の性質#物理的性質を参照。
- ^ 炭酸飲料を開栓してグラスに注ぐと、気泡が発生する。この現象も気化の一種であるが、気泡の主成分は溶質が気化したもの(二酸化炭素)であり溶媒の蒸気(水蒸気)はわずかしか含まれないため、通常は沸騰とは言わない。
- ^ 過加熱ともいう。
- ^ 平衡蒸気圧ともいう。飽和蒸気圧は単に蒸気圧と呼ばれることが多いが、液体と気液平衡になっていないときの蒸気の分圧を指して蒸気圧ということもある。コトバンク『蒸気圧』
- ^ 熱力学的には、クラウジウス・クラペイロンの式で説明できる。
- ^ 鍋の外の圧力ではなく、鍋に入れた液体の表面にかかる圧力である。
- ^ 気体になりにくい物質のこと。
- ^ 気体になりやすい物質のこと。
- ^ 気化した蒸気を逃さず凝縮させて元の液体に戻すなら温度は一定に保たれる(還流)。
- ^ 気液平衡にある液相の組成を表す線なので液相線という。
- ^ 気液平衡にある気相の組成を表す線なので気相線という。
出典
- ^ a b c アトキンス第8版 p. 122.
- ^ 特記ない限り本文中の沸点は次のサイトに依る: “Thermophysical Properties of Fluid Systems”. NIST. 2016年9月30日閲覧。
- ^ 竹内 (1996) p. 117.
- ^ 理科年表では約99.974 ℃としている。理科年表、平成26年版、p.397注)、丸善出版、2013年11月30日発行。
- ^ デジタル大辞泉『沸点』
- ^ 甲藤 (2005) p.16.
- ^ a b Clarke and Glew (1985) p. 523, TABLE 18 B.
- ^ バーロー第5版 p. 421.
- ^ a b 「共沸」『岩波理化学辞典』、第5版CD-ROM版、岩波書店、1999年。
沸点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 15:44 UTC 版)
液体はある温度になると液体の表面から気化(蒸発)が始まる。同時に液体の内部にも上記の気泡ができるようになり、沸騰が起こる。この沸騰が起こる温度を沸点という。沸点は外圧を大きくすると上昇し、外圧が下がると下降する。通常水は1気圧、100 ℃で沸騰する。しかし富士山の山頂では気圧が低いため低い温度(約88 ℃)で沸騰することがよく知られている。 水の沸点はおよそ300 m上るごとに1 ℃下がる。このような現象は水だけに限らずアルコールや石油など全てのものに当てはまる。これは、沸騰が「液体分子が持つ運動エネルギーが周囲の圧力(分子衝突のエネルギー)を上回って液体分子が空間中に放出される現象」であるためである。このときの分子の運動エネルギーは圧力として観測されるが、ある温度において沸騰が始まる(「液体分子の運動エネルギー=周囲の圧力」となる)圧力を蒸気圧といい、物質により固有の値を取る。 一方、固体から液体に変わる融点は気化ほど周囲圧力の影響を受けない。
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沸点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/14 09:15 UTC 版)
カルボン酸は同炭素数のアルコールやアルデヒドより沸点は高い傾向にある。これは、カルボン酸が二量体を形成することにより見かけの分子量が大きくなっているからである。沸騰させるためには二量体の水素結合を引き離さなければならないため、蒸発に必要なエンタルピーは大きくなる。
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沸点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/28 05:21 UTC 版)
溶媒の重要な特性に沸点と気化熱が挙げられ、それにより蒸発の速さが決定付けられる。ジエチルエーテル、塩化メチレン等、一部の低沸点溶媒は室温で秒単位の時間で乾燥する溶媒として用いられる。一方、水やジメチルスルホキシドのような高沸点溶媒の乾燥には、加熱・減圧・気流下等の条件が必要である。
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沸点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/18 14:38 UTC 版)
標準気圧(101.325 kPa)での沸点は、約99.9743 °Cである。
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沸点
「沸点」の例文・使い方・用例・文例
- 摂氏の目盛りでは氷点が0度で沸点が100度である
- 沸点.
- 沸点になるまで熱くする
- 沸点まで上げて、またはその状態を維持する
- 沸点に達し、液体から気体へ変化する
- 水の臨界温度は100℃である−−標準気圧におけるその沸点
- 水を沸点まで沸かす
- 水の氷点が0度で水の沸点が100度という温度目盛の、または、水の氷点が0度で水の沸点が100度という温度目盛に関する
- 物質を沸点以上に熱する装置
- 低い沸点と共に促進剤を加え高い沸点で油を燃料にかえるための化学反応器
- 標高を決定するために水の沸点を利用する高度計
- 水の沸点より高い温度で調理するための圧力鍋
- 沸点の直前の温度
- 質量単位の気体が凝縮して液体に変わるときの沸点で生じる熱
- 材料を同じ温度の気体に変えるためにその沸点で材料の単位質量に吸収される熱
- 水の氷点を0度、水の沸点を100度として定義する温度スケール
- 水の凝固点を32度および水の沸点と212度定義する温度スケール
- 青みがかった半透明の磁気液体で、気体酸素を圧縮した後、沸点以下で冷却することで得られる
- 沸点がマイナス160度以下の液体で、冷却材として用いられる
- 沸点と粘度が中間の石油を蒸留することで生成される油
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