と‐りょう〔‐レウ〕【塗料】
塗料(とりょう)
塗料
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/10 03:52 UTC 版)


塗料(とりょう)とは、対象物を保護・美装、または、独自な機能を付与するために、その表面に塗り付ける材料のこと。
日本には古くから漆塗りに代表される塗料の歴史はあったが、洋式塗料の歴史は明治初頭に始まる。日本では家庭用品品質表示法の適用対象とされており雑貨工業品品質表示規程に定めがある[1]。
種類
塗料には用途に応じて様々なタイプがある。例えば、ペンキやニスに代表されるように、一般に液状で、溶剤の揮発・乾燥、あるいは硬化剤の添加によって固化・密着し、表面に塗膜を形成して、対象物の美観を整え、保護するもの。あるいは、オイルステインに代表される、粘度が低く、材料(この場合は木材)の内部に浸透し、材料その物の劣化を防ぎ、着色するもの、等々である。建築物や、構造物、船舶、航空機、自動車、鉄道車両などの輸送機械、電気機械、金属製品、ガーデニング用品、家具、皮革製品、模型、手芸など、多様な用途ごとに特化したものがある。
日本の雑貨工業品品質表示規程 [2]では塗膜を形成するための主成分の種類に応じて表示することとしており、特に、乾性油を主成分とするものは油性塗料[1]、ニトロセルロースを主成分とするものはラッカー[1]、合成樹脂を主成分とするものは合成樹脂塗料[1]、セラックを主成分とするものは酒精塗料[1]と表示することになっている。
また、かつては有機溶剤で希釈するものが圧倒的に多かったが、最近では、環境・健康・利便性等に配慮して水で希釈・洗浄できるタイプの塗料(水性塗料)の比率も増えてきている。加えて、溶媒を用いず、顕色成分と造膜成分とで成立させた塗料である、粉体塗料も登場している。
なお、出雲大社には日本古来の塗料である「ちゃん塗り」の伝統がある。ちゃん塗りとは、松脂と荏胡麻油と鉛と石灰と油煙を混ぜて製造される。 平成の「大遷宮」でもこの塗料が国宝の本殿に塗られた[3]。
使用目的
- 対象物の保護
- 防食、防腐、防黴、防蟻、防汚、防水、殺菌、耐薬品、耐火
- 美観
- 平滑化、光沢付与、彩色、模様、意匠、景観創出
- 機能性付与
- 遮熱、撥水、蛍光、蓄光、迷彩、有害化学物質吸着
主成分

- 添加剤(レベリング剤(リターダー)、スリップ剤、可塑剤、増粘剤、乳化剤、乾燥剤、消泡剤など)
- 溶剤(流動性の調整。毒性が高いものがあり、扱いに注意が必要[4]。)
- 顔料(炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウムなど[5])、染料(彩色や特殊機能)
メーカー

脚注
- ^ a b c d e “雑貨工業品品質表示規程”. 消費者庁. 2013年5月23日閲覧。
- ^ “雑貨工業品品質表示規程”. 消費者庁. 2023年1月8日閲覧。
- ^ 『幽顕』出雲大社幽顕社平成28年9月1日発行4頁
- ^ “有機溶剤は何故毒性が高いの?”. 三協化学株式会社 (2018年8月9日). 2024年3月10日閲覧。
- ^ 『世界大百科事典 第2版』 平凡社、2009年。
関連項目
外部リンク
塗料
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/05/16 09:54 UTC 版)
ペンキに代表される塗料は表面保護剤としての役割も持つことから、耐油性も期待される。 特定の溶剤にのみ溶解する樹脂や、塗布後の化学反応、エマルジョンなどの手法により、溶剤に溶かして使用するが溶剤に溶けないという相反する性質を実現する。
※この「塗料」の解説は、「耐油性」の解説の一部です。
「塗料」を含む「耐油性」の記事については、「耐油性」の概要を参照ください。
塗料
「塗料」の例文・使い方・用例・文例
- この歩道橋はアルキド樹脂塗料で塗られています。
- 塗料を塗らないへこみ修理は従来の車体修理より安い。
- 私はスプレー式塗料で椅子を塗り替えた。
- その塗料は使えないのでしょうか?
- その塗料は屋上の防水に使用されている。
- 私は塗料会社に勤めています。
- 油をベースとする塗料.
- 夜光塗料.
- まず車体に固着した古い塗料を剥がすことから始めなさい.
- 白をぶっかけられた青色塗料
- つや消し壁塗料
- 塗料をテレピンで薄めること
- 絶縁塗料が塗られた
- これらの壁の塗料はグラデーションがかけてあるが、それを見ることができない
- 表面は塗料のコーテイングの準備ができていた
- 塗料を壁に軽く塗りつける
- 水性白色塗料で塗る
- 塗料、金属などのコーティングを施す
- 塗料を塗る
- 塗料を壁に塗りつける
塗料と同じ種類の言葉
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