塗抹法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/03/28 05:22 UTC 版)
塗抹法はあらかじめ固めておいた寒天平板の表面に希釈液を塗り広げる方法である。そのための方法はいくつかあり、例えば白金線を使う場合、試料を白金線の先端につけ、その先端を寒天表面に押しつけて引っ張り、寒天上に塗りつけてゆく。先端は幅の狭い線を描くので、寒天表面にぐねぐねと曲線を描くように長く引っ張る。 この方法では白金線の軌跡に沿ってコロニーが点々と生じる形となる。特に最初に触れたところでは細胞数が多く、密度が高くなることが多く、後の方になるに従ってコロニーの間隔が大きくなるので、その部分で分離を行うことになる。したがって計数を行うには向いていない。 より全面に均等に塗抹するにはガラス棒を使う方法がある。ガラス棒の先端を三角など、とにかく先端が横棒となる形に折り曲げたものをコンラジ棒と言い、これを用いる。まず寒天の表面に試料を滴下し、その上からこの横棒の部分を寒天に密着させて滑らせることで寒天表面全体に塗り広げるものである。そのさい試料が多すぎると寒天の表面が乾かず、コロニーが密着しがちになるので0.1 mL程度にする。なお、均等に塗付するために寒天培地を回転させるターンテーブルが市販されている。
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