診断精度向上の努力とは? わかりやすく解説

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診断精度向上の努力

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 05:54 UTC 版)

地方病 (日本住血吸虫症)」の記事における「診断精度向上の努力」の解説

経皮感染によって体内侵入したセルカリアは、成虫日本住血吸虫)に成長するまでは卵を産むことはなく、罹患者自覚症状ない場合も多い。よって大部分患者血便腹水がたまるなど症状悪化してから医療機関出向くことが多かった早い段階発見できなければ治療はより難しくなる新薬であるスチブナールも、理想をいえば卵を産めない性成熟する前の段階使用してこそ効果大きのである。それが難しくても、できるだけ卵の蓄積少ないうちに治療開始することが肝要であり、感染早期発見、すなわち早期診断が重要であった当初地方病感染検査も他の寄生虫病と同様、糞便検査によって診断が行われていたが、日本住血吸虫寄生場所は血管である門脈内であり、腸管近く現れる頻度極端に少なかったことから、少量糞便直接ガラス板塗り顕微鏡観察して卵の有無判定する従来からの直接塗抹法では検出感度低く感染見逃してしまうことも多かった山梨県地方病研究所では第二次大戦後、後述するアメリカ軍研究部隊が提唱し共同開発した皮内反応寄生虫本体から作った抗原用いた検査法)による検査法導入し各種の集卵法やミラシジウム孵化法(ツベルクリン反応代表される抗原抗体反応用いた診断法)が研究されMIFC(merthiolate iodine formalbehyde concentration = 遠心沈殿法)による検査法確立した。これにより検出率格段に改善された。甲府盆地行われた住民糞便検査において、直接塗抹法調べた時に0.1%であったのが、MIFC法では2.7%と検出精度向上したまた、AMSIII(硫酸ソーダ塩酸・トライトン・エーテル法)も検出感度が高いことが分かり、あらかじめ被検集団に対して皮内反応を行うことによって検便検査対象者のスクリーニングが可能となった。こうして寄生虫成分抗原とする皮内反応という画期的な検査法による集団検診が行われ、地方病感染者早期発見早期治療への福音となった

※この「診断精度向上の努力」の解説は、「地方病 (日本住血吸虫症)」の解説の一部です。
「診断精度向上の努力」を含む「地方病 (日本住血吸虫症)」の記事については、「地方病 (日本住血吸虫症)」の概要を参照ください。

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