症状と徴候
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徴候と症状(ちょうこうとしょうじょう、Signs and symptoms)とは、症状(疾病、傷害、状態など)を抱えていることを示すサインが観測・検出されている状態。このサインは、たとえば通常よりも高い/低い体温、血圧の上昇/低下、医学的スキャンで異常を検出している状態などである。症状(Sympthom)とは、患者本人が発熱、頭痛、そのほか体の痛みなど、異常を知覚している状態のことである[1][2]。
医学的徴候(medical sign)とは、身体検査によって疾患、傷害、異常な生理学的状態が検出されている客観的状態である[3]。これらの徴候は目視確認可能、もしくは検出可能であり、発疹や打撲傷などがあげられる。医学的徴候は正確な診断への到達に役立つ。
徴候と症状は、互いに排他的なものではない。たとえば体温計による測定で高い温度が示されたのであれば、主観的な発熱を徴候として記録することができる[4]。
症候学(しょうこうがく, Semeiology)とは医学の一分野で、患者の示す様々な訴えや診察所見(あわせて症候)を定義・分類して意味づけを与える方法論である。診察結果は症候学的な枠組みによってカルテに記載され、診断の手がかりとなる。症状が軽い場合を軽症、重篤な場合を重症と称する。また、これら身体所見を得るための全身的な診察の手法も症候学の範疇である。それは単に診察の手技だけでなく、わかっている情報から診断を絞り込むために必要な診察事項を選択する過程までを含むものである。
主な症候
全身
皮膚・粘膜
- 紅斑
- 紫斑 - 膨疹 - 鱗屑 - 落屑 - 水疱 - 膿疱
- ゴットロン徴候(Gottron徴候、Gottron sign)
- 手指の関節背面などに落屑を伴う比較的境界明瞭な隆起した暗赤色紅斑。
- 潰瘍 - アフタ
- 線状出血(splinter hemorrhage)
- 線状出血(せんじょうしゅっけつ)は、爪の内側に線状の出血が見られること。
- 鑑別疾患
- 皮膚瘙痒感
頭頚部
頭痛....慢性頭痛としては片頭痛, 緊張型頭痛, 群発頭痛, 混合型頭痛がある。症候としてはくも膜下出血、脳腫瘍、脳出血などでみられる。 失神 - めまい - 痴呆 頸静脈怒張=Juglar vein distention ... 心臓への還流障害(心不全や上大静脈症候群など)の際に認められることがある。 耳鳴 - 難聴 - 耳痛 - 耳だれ - 耳閉感
- 羞明感 - 視野狭窄 - 近視 - 遠視 - 弱視 - 複視
- 眼球突出
- 鑑別疾患
- 眼瞼浮腫
- 鑑別疾患
- カイザー・フライシャー角膜輪
- 鑑別疾患
- 鼻漏 - 鼻閉 - 鼻出血
- 歯痛 - 歯肉出血 - 歯肉腫脹 - 舌苔 - 扁桃肥大
- 巨大舌
- 鑑別疾患
- 嚥下障害
- 嚥下障害は、物が飲み込みにくい事や、喉のつかえを感じる事、等。
- 構音障害
- 甲状腺肥大
- 項部硬直
- 下顎突出
- 鑑別疾患
- 円形顔貌
- 鑑別疾患
- 満月様顔貌(ムーンフェイス)
- 鑑別疾患
- クッシング症候群、副腎皮質ステロイド剤長期使用
- 鑑別疾患
- ガーゴイル様顔貌
- 鑑別疾患
- 仮面様顔貌
- お面の様に表情が見えにくくなった顔の事。
- 無欲状顔貌
- ヒポクラテス顔貌
- 鑑別疾患
- 慢性消耗性疾患(癌末期、死期の迫った患者など)、低栄養状態(難民)
- 鑑別疾患
- 苦悶状顔貌
- 鑑別疾患
- 疼痛、急性疾患
- 鑑別疾患
- 失笑性顔貌(スフィンクス顔貌)
- 鑑別疾患
- 進行性筋ジストロフィー
- 鑑別疾患
- テタメス顔貌(痙笑)
- 鑑別疾患
- 浮腫状顔貌
- 眼球突出顔貌
- 眼瞼下垂顔貌
- 強張った顔貌
- 鑑別疾患
- 全身性退行性強皮症(強皮症)
- 鑑別疾患
- 人形様顔貌
- 鑑別疾患
- 糖原病I型
- 鑑別疾患
- 斧様顔貌
- 鑑別疾患
- 無表情
- 鑑別疾患
- 精神分裂
- 鑑別疾患
胸部
- 愁訴 : 胸痛 - 動悸 - 喀痰 - 喀血
- 病的呼吸 : 呼吸困難 - クスマウル(大)呼吸(Kussmaul呼吸): 代謝性アシドーシス時に見られる大きな呼吸。
- 胸郭変形 : 漏斗胸 - 鳩胸
- 女性化乳房
- 咳(咳嗽)
- 心音 : I音 - II音 - III音 - IV音 - 拡張期雑音 - 収縮期雑音(聴診を参照)
- 肺副雑音(ラ音)
- 連続性ラ音(乾性ラ音): 笛声音(笛音) - 類鼾音(鼾音)
- 断続性ラ音(湿性ラ音): 捻髪音 - 水泡音
- 胸腔 : 膿胸 - 血胸 - 乳糜胸(乳糜胸水): 乳糜胸(にゅうびきょう)は、リンパ管が破れてリンパ液が胸腔に溜まること。
腹部
- 食欲不振 - 嘔気 - 嘔吐 - 腹部膨満 - 吐血
- 便秘 - 下痢 - 渋り腹 - 血便 - 黒色便
- 頻尿 - 乏尿 - 血尿 - 蛋白尿 - 低張尿 - 高張尿
- 腹痛
- 心窩部痛 - 疝痛
- 圧痛 - マクバーニー圧痛点 - ソラー圧痛点 - ボアズ圧痛点
- 筋性防御 - 反動痛 - ブリュンベルク徴候
- 鼓音 - 金属音 - ダンス徴候
- 肝腫大 - 脾腫 - マーフィー徴候
- 紫斑: カレン徴候 - グレイ・ターナー徴候
四肢
- 登攀性起立(とはんせいきりつ)(ガワーズ徴候、Gowers' sign)
- 山を登るように立つこと。
生殖器
精神
- 譫妄(せんもう)
- 昏睡 (=coma)
- 幻覚
- 幻聴
- 妄想
- 抑鬱(よくうつ) (=depression)
- 躁状態
- 認知症(以前は[痴呆]とされていたが、用語の変更が行われた) (=dementia)
- 見当識障害
- 記銘力低下
血液
- アシドーシス - アルカローシス
- 高尿酸血症 - 高ピルビン酸血症 - 高脂血症
- 塩基過剰(base excess、BE)
- 塩基過剰(えんきかじょう、以下BE)は、アルケミアを補正するのに必要な酸の量。
- 意義
- BE+幾つでアルケミアを意味して補正に必要な酸の量を表し、BE-幾つでアシデミアを意味して補正に必要な塩基の量を表す。
- 汎血球減少
脚注
- ^ “Beyond Intuition: Quantifying and Understanding the Signs and Symptoms of Fever”. clinicaltrials.gov (2017年10月5日). 2021年1月9日閲覧。
- ^ “Symptoms and self-help guides by body part | NHS inform” (英語). www.nhsinform.scot. 2021年1月9日閲覧。
- ^ “Definition: 'Sign'”. Stedman's Medical Dictionary. Lippincott Williams & Wilkins via Medilexicon International Ltd.'s website, medilexicon.org. 2013年6月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年12月12日閲覧。
- ^ Marie T. O'Toole, ed., Mosby's Medical Dictionary, 9th ed. (St. Louis, MO: Elsevier/Mosby, 2013), Kindle loc. 154641. ISBN 9780323085410
関連項目
症状(パルボウイルスB19)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/07 16:07 UTC 版)
「パルボウイルス」の記事における「症状(パルボウイルスB19)」の解説
子供と成人では症状の様態がやや異なる。 通常は7 - 10日の潜伏期間の後、軽度のウイルス血症を発症し、それにともない発熱や悪寒、頭痛、倦怠感などの症状が現れる。発症後1週間くらいすると、子供では両頬に平手打ち状または蝶翼状の赤い発疹が現れる。また四肢外側にも発疹が現れ、成人においては発疹の形状はやや非定型的である。この発疹は1週間程度で消失するが、長引いたり再発したりすることもある。発疹が現れる頃にはウイルス感染はほぼ終息しており、ウイルスの排泄もなくなる。 成人の場合、関節炎を発症することもある。ほとんどの場合、この関節炎は合併症を起こすことなく自然回復する。軽い症状の成人においては自覚症状なしに過ぎる。 ごくまれに重度の貧血発作 aplastic crisis を起こすことがある。また免疫抑制状態の患者においてはウイルス血症が長引き、貧血症になる危険もある。 妊婦、特に妊娠初期の感染は胎児水腫を引き起こして胎児を死亡させたり、流産したりする危険がある。ただしB19ウイルスに感染した母体から正常に生まれた新生児にB19の感染が確認された例でも、その後新生児が正常に発育している例もあり、必ずしも感染により先天異常が起こるとは限らない。また母子感染の時期もはっきりしていない。
※この「症状(パルボウイルスB19)」の解説は、「パルボウイルス」の解説の一部です。
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症状
「症状」の例文・使い方・用例・文例
- 風邪の典型的な症状
- 禁断症状が現れる;急に断つ
- 高熱はその病気の初期症状だ
- 他覚症状
- その症状が再発して彼は落胆した
- 目のかゆみや鼻水は花粉症の症状だ
- がんはその初期には症状をあらわさないといわれている
- それらの症状はこの病気にはよく見られるものだ
- 僕にはほとんど花粉症の症状が出ない
- 歩行障害や手足の運動障害などの身体症状が現れます
- それがしばしば便秘や下痢などの症状を引き起こす
- 多くの場合下痢などの症状を伴います
- それはこれらの症状を改善しない
- さらに花粉症の症状が悪化します
- クリプトスポリジウム症の主な症状は何ですか。
- ペイヨーテは幻覚症状を生み出す。
- 幼少期に退行するのが、症状の一つとして挙げられている。
- 私は抑うつ症状の緩和にイミプラミンを処方された。
- 私の犬からバベシア症の症状は認められなかった。
- その患者の症状にはフィトエストロゲンの投与が効果的だ。
症状と同じ種類の言葉
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