症候群性難聴とは? わかりやすく解説

症候群性難聴

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/10/22 00:46 UTC 版)

遺伝性難聴」の記事における「症候群性難聴」の解説

随伴する症状によって数多く疾患知られており、随伴する症状によって便宜的に分類される少数のものを除いて何れも稀である。 代表的なもの次に挙げる。(AD=常染色体優性遺伝,AR=常染色体劣性遺伝,XL=伴性遺伝) 外耳の異常を伴うもの鰓弓耳腎症候群(Branchio-oto-renal syndrome (BOR)): 伝音難聴あるいは感音難聴混合難聴に耳前部瘻孔および側頚瘻外耳中耳内耳奇形、腎奇形を伴う。AD 眼の異常を伴うものアッシャー症候群(Usher syndrome): 網膜色素変性症を伴う難聴である。臨床症状によって、Ⅰ型からⅢ型までの三つの型に分けられている。AR レフスム(Refsum)症候群進行性感音難聴網膜色素変性および肥厚性慢性神経炎による神経症状失調症魚鱗癬心電図異常などを伴う。phytanoyl-CoA hydroxylase (PHYH)あるいは peroxin-7 (PEX7)遺伝子異常による。より重症幼児型もある。AR 筋・骨疾患を伴うもの骨形成不全症:骨の易骨折性、青色強膜などをおもな症状とする。難聴混合難聴が多い。重症度遺伝形式でⅠ~Ⅳ型分けられる。主にコラーゲン遺伝子異常による。 皮膚の異常を伴うものワールデンブルグ症候群(Waardenburg syndrome): 虹彩異色などの、皮膚毛髪虹彩の色異状を伴う。内眼角外側偏移を伴うⅠ型と、それを伴わないⅡ型上肢奇形を伴うⅢ型ヒルシュスプルング病(Hirschsprung's disease)を伴うⅣ型がある。Ⅰ型の約二割両側高度難聴見られまた、Ⅱ型難聴頻度Ⅰ型より高い。Ⅰ型Ⅲ型は2q35にあるPax3遺伝子異常による。Ⅱ型は3p14.1-12.3にあるMITF遺伝子異常によるものが多い。 腎疾患を伴うものアルポート(Alport)症候群: 感音難聴を伴う遺伝性進行性腎炎ADおよびAR,XLの各遺伝型がある。コラーゲン遺伝子異常による。 神経疾患を伴うもの両側聴神経腫瘍(神経線維種症Ⅱ型): 通常の神経線維種症(レックリングハウゼン病)にみられる末梢神経および皮膚の病変少ない。22番染色体にあるNF2腫瘍抑制遺伝子異常による。AD その他の疾患を伴うものペンドレッド症候群(Pendred syndrome): ヨウ素有機化障害を伴う甲状腺腫感音難聴合併したのである原因遺伝子は、7q31にあるSLC26A4であり、これは前庭水管拡大を伴う非症候群性難聴DFNB4の原因遺伝子と同じである。AR 参考文献:Gorlin RJ,Toriello HV,Cohen MM:Hereditary Hearing Loss and Its Syndromes.Oxford University Press 1995

※この「症候群性難聴」の解説は、「遺伝性難聴」の解説の一部です。
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