き‐けい【奇形/×畸形/×畸型】
奇形
奇形
奇形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/10 22:09 UTC 版)
奇形(きけい、畸形・畸型とも、英:deformity)とは、主に生物が先天的に肉眼形態上の異常を持っていることを指す。その結果として機能障害をきたすこともある。また、形態上の異常ではない疾患(純粋な機能異常である)精神発達遅滞や内分泌障害は奇形とは呼ばれないことが多いが、これらが奇形に合併することも多い。

なお、「奇形」という語は「めずらしい形」が原義である[1]。例えば芸術作品などにおいて、標準から大きく外れた形態を持つ作品などを「奇形」と表現することもある。
発生
動物においては、胎児が成長する段階のなかでも器官が形成される胚芽期に外因・内因の影響を受けることが重要な条件となる。逆に、妊娠後期は器官がほぼ完成されているため外的な有害作用を受けても、奇形という結果につながる可能性は比較的低い。
植物においては、外的要因によるものがほとんどである。
微生物やウイルスにおいては、奇形というよりも突然変異と呼称するべき状況が多く見られ、特に病原体となる細菌やウイルスの突然変異は、対抗手段未開発の新種疾患になるものが多いとして恐れられている。
奇形の原因になりうる要因としては以下のようなものが挙げられる。
心奇形
母斑
感染症
風疹、トキソプラズマ、梅毒、サイトメガロウイルスなど。
医薬品
サリドマイド薬禍や、にきび治療薬イソトレチノインのように医薬品が奇形の原因になることがある。
化学物質
ビタミンAの過剰摂取または欠乏状態で起こりえる。類似作用を示す誘導体でも起こりえる。例えば、イソトレチノインはビタミンA誘導体である。
脚注
出典
- ^ 『広辞林』(岩波書店)初版、新訂版。
関連項目
奇形
「奇形」の例文・使い方・用例・文例
- この薬の催奇形性は明白になった。
- 大人の脊柱側弯症は脊柱の奇形と痛みを引き起こすだろう。
- 脳動脈造影は血管の閉塞または奇形を示す。
- 彼女は先天性奇形で産まれた。
- 先天的な奇形[病気].
- 奇形の足.
- 造化の戯れ 《奇形のもの・巨大なものなど》.
- 奇形の関節もしくは変性した関節の外科的な復元あるいは交換
- ねじれて奇形の状態になる
- ひどく奇形で通常生きられない胎児
- 奇形の足を有するさま
- 奇形のサリドマイド児
- 奇形の足に起因する足をひきずること
- 奇形の古い指
- くる病による胸骨の突出に特徴的な胸の奇形がある
- 背骨と関節の異状または奇形に関する医療科学の分野
- 奇形や通常の組織からの深刻な形成異常に関する生物学の分野
- 骨格系の奇形を修正する専門家(特に子供の)
- 公益目的の金を工面するために、絵がポスターに使われる何らかの病気か奇形によって苦しめられる子供
- フランスの医者で、ファローの四徴を含む心臓の奇形を解説した(1850年−1911年)
奇形と同じ種類の言葉
- >> 「奇形」を含む用語の索引
- 奇形のページへのリンク