低血圧とは? わかりやすく解説

てい‐けつあつ【低血圧】

読み方:ていけつあつ

血圧持続的に異常に低い状態。一般に最大血圧100ミリ水銀以下をいう。→高血圧


低血圧


低血圧

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/13 08:10 UTC 版)

低血圧
概要
診療科 循環器学, 集中治療医学, 家庭医療, 内科学
分類および外部参照情報
ICD-10 I95
ICD-9-CM 458
DiseasesDB 6539
MedlinePlus 007278
Patient UK 低血圧
MeSH D007022

低血圧(ていけつあつ)とは、血圧が正常範囲を下回っている状態である。治療の基準は無く、症状がある場合に治療の対象となる[1]

定義(診断)

高血圧日本高血圧学会にて基準が示されているが、低血圧には基準が存在しない[1]。主に収縮期血圧(非専門用語で主に血圧の「上」と呼ばれる数値)で80mmHgを下回ると次のような症状が強く出やすい。世界保健機関(WHO)は世界共通の基準として、収縮期血圧100(mmHg)以下、拡張期血圧60(mmHg)以下を低血圧と定義している[2]

分類

原因で分類すると、

  1. 本態性低血圧症(一次性)
    • 特別な原因疾患を伴わずに血圧が慢性的に低い状態。
  2. 症候性低血圧症(二次性)
    • 原因が明らか。大量出血、胃腸疾患による栄養不良、心臓疾患やホルモン異常などによって起きる。

発病及び経過から下記に分類する事がある[2]

  • 急性低血圧
  • 慢性低血圧
  • 一過性低血圧
  • 起立性低血圧
  • 食後低血圧 - 後に生じる低血圧、高血圧症の合併症として現れることがある。
  • 透析低血圧 - 透析患者に起こる低血圧で、更に一過性の透析時低血圧と慢性の非透析時低血圧に分けられる[3]

原因

本態性低血圧の原因は不明。二次性低血圧の原因は急性と慢性で分けて考えられる。

急性二次性低血圧

  • 自律神経障害
  • 発作性自律神経性失神(神経調節性失神)
    • 強い精神的ショック、暑いところでの長時間の起立、空腹、向精神薬、等
  • 内分泌疾患
  • 循環血液量の減少
    • 出血や血清喪失で全身の循環血液量が減少
    • 食後の内臓血管急拡張、透析に伴う除水による細胞外液量の減少、血漿浸透圧の低下、自律神経障害
  • 心拍出量の減少
  • 薬剤性

慢性二次性低血圧

症状

以下の症状を起こす事がある。

  • 頭痛めまい全身倦怠感片頭痛
    • や頭部筋肉の血行不良のため頭痛やめまいを起こす事があり、全身の筋肉肝臓の血行不良のため全身倦怠感を起こす事がある。
  • 不眠、朝起きの不良
    • 脳の血行不良のため不眠や朝起きの不良を起こす事がある。
  • 食欲不振、吐き気下痢便秘腹痛
    • 消化器の血行不良のため食欲不振や吐き気や下痢や便秘や腹痛を起こす事がある。
  • 動悸息切れ不整脈
    • の血行不良のため動悸や息切れや不整脈を起こす事がある。
  • 発汗
    • 血行不良による交感神経亢進のため発汗を起こす事がある。
  • 冷え
    • 皮膚の血行不良のため冷えを起こす事がある。
  • 乗り物酔い

血圧が低いだけで何ら症状の無いこともあるが、気分が落ち着かなかったり、片頭痛になったりイライラするなどの症状が訴えられることがある。早起きの朝が苦手などの症状が訴えられることもあるが、現時点でこれに対する医学的な裏付けは存在しない。

統計

食後性低血圧は高齢者に多くみられる。また、2次性起立性低血圧症の原因の約50%は糖尿病による。

脚注

  1. ^ a b 高血圧・低血圧 日本心臓財団
  2. ^ a b 低血圧 愛知県薬剤師会
  3. ^ 加藤満利子、「透析低血圧の病態に関する研究」 『日本腎臓学会誌』 1987年 29巻 10号 p.1249-1259, doi:10.14842/jpnjnephrol1959.29.1249, 日本腎臓学会
  4. ^ 神田直、林英人、小林祥泰 ほか、「脳卒中急性期における血中カテコールレアミンの変動」 『脳卒中』 1980年 2巻 3号 p.299-306, doi:10.3995/jstroke.2.299, 日本脳卒中学会

関連項目

外部リンク


低血圧

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 08:58 UTC 版)

全身麻酔」の記事における「低血圧」の解説

体位変換による影響麻酔薬過剰投与で起こることが多い。ほかにも換気不全、心大血管操作神経反射異型輸血アナフィラキシーショックなども考えられる出血場合頻脈先行することが多い。治療原因除去が一番重要である。

※この「低血圧」の解説は、「全身麻酔」の解説の一部です。
「低血圧」を含む「全身麻酔」の記事については、「全身麻酔」の概要を参照ください。

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低血圧

出典:『Wiktionary』 (2021/08/21 06:44 UTC 版)

名詞

 血圧ていけつあつ

  1. 血圧正常値よりも低い状態。収縮期血圧100mmHg以下または拡張期血圧60mmHg以下をいうとされる

発音(?)

て↗ーけつ↘あつ
て↗ーけ↘つあつ

対義語


「低血圧」の例文・使い方・用例・文例

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