洞不全症候群とは? わかりやすく解説

どうふぜん‐しょうこうぐん〔‐シヤウコウグン〕【洞不全症候群】

読み方:どうふぜんしょうこうぐん

心臓一定のリズム拍動させる洞結節機能不全によって心拍数低下し、めまい・失神息切れ疲れやすいなどの症状が起こる疾患重症場合ペースメーカーによる治療が必要となることがあるSSSsick sinus syndrome)。


洞不全症候群

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/07 22:36 UTC 版)

洞不全症候群
概要
診療科 循環器学
分類および外部参照情報
ICD-10 I49.5
ICD-9-CM 427.81
OMIM 163800
DiseasesDB 12066
MeSH D012804

洞不全症候群(どうふぜんしょうこうぐん、sick sinus syndrome, SSS)(sinus node dysfunctionと論文上記載されることもある)とは、心臓の調律を発する洞房結節または洞結節下流の電導系が原因で、徐脈を起こす病気。普段から心拍数が少なく、運動しても上昇しないため、虚血が起こって失神発作などを生じる。Rubenstein分類により以下のように分けられる。

  • I群:特定原因のない洞性徐脈 (HR < 50/min)
  • II群:洞停止・洞房ブロック
  • III群:徐脈-頻脈症候群

洞結節あるいはその周辺の障害によって生じ、臨床的にはAdams‐Stokes発作(アダムス・ストークス発作)、心不全、易疲労性などの症状が慢性的に出現する場合をいう。原因としては、虚血性心疾患、サルコイドーシス、炎症、心筋症、家族性発症、薬剤性(βブロッカーやCaブロッカー、ジギタリスなど)などがあるが、約半数は原因不明である。原因不明の場合には迷走神経の緊張が強く関与しているといわれ、加齢と共に増加する。とくに高齢者は、基礎疾患に徐脈性不整脈などの不顕性洞不全症候群を伴っていることが多く、高血圧や不整脈、緑内障などの治療により前述のβ-blockerなどを投与され、症状が増強された結果、顕性化する場合がある。一般に、緩徐に進行する徐脈性不整脈や数秒の洞停止、洞房ブロックなどは自覚症状に乏しいが、高度の洞徐脈が持続、あるいは Adams‐Stokes発作が生じると生命の危険性が高くなるので注意する。徐脈、めまい、失神といった症状がある。

検査

治療

  1. 症状があって、HR:40/min↓かつ最大RR間隔が3秒↑
  2. 症状がなくても、HR:40/min↓かつ最大RR間隔が5秒↑

のときペースメーカーの適応となる。それ以外の場合、症状が一過性なら両下肢挙上、薬剤投与(アトロピンイソプロテレノール)などを行うとあるが、実際の臨床では上の1以外のケースは治療せず、症状が出たときは患者を寝かせて負荷を軽減し経過観察をする例が多いようである。

外部リンク




洞不全症候群と同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「洞不全症候群」の関連用語

洞不全症候群のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



洞不全症候群のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの洞不全症候群 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS