心肺停止
別名:心肺停止状態、心肺停止の状態
英語:cardiopulmonary arrest、CPA
心臓と肺がいずれも機能停止に陥っている状態。心停止と呼吸停止が同時に起こっている状態、
心肺停止は様々な原因で発生し得る。逆に言えば、さまざまな疾患・外傷その他異常事態の最終局面として発生する。肺と心臓は生命維持に必要な酸素を全身に供給する役割を持つ。心肺機能が停止すれば、まもなく身体は酸素の欠乏によって死ぬ。
心肺の機能は、停止直後に適切な処置を講じれば回復できる可能性がある。そのため、心肺停止状態にあることは死亡と同義ではない。ただし、よほど迅速に処置が取られない限り死は免れない。
心肺停止により酸素が供給されない状態がある程度続くと、脳が回復不可能なダメージを受ける。脳に決定的なダメージを受けてしまうと、そこから心肺機能を回復させることができたとしても、重い後遺症が残る可能性があるとされる。
心肺停止の後、脳がまだ回復可能な状態である時間は、心肺停止から数分程度とされる。
心肺停止から回復させる措置としては、人工呼吸に心臓マッサージ、およびAED(自動体外式除細動器)などがある。心肺停止に陥った人のそばに居合わせた場合には、緊急通報しつつ、適切な手順を踏んでこれら救命措置にあたることが望ましい。
関連サイト:
心肺停止と一次救命処置について - 熊本市立熊本市民病院
しんぱい‐ていし【心肺停止】
心肺停止
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/19 04:31 UTC 版)
心肺停止(しんぱいていし)とは、心臓と呼吸が停止した状態を指す[1]。CPAとも呼ぶ(英語: Cardiopulmonary arrest の略)。日本のメディアでは、医師による確認が済んでいない遺体を「死亡」ではなく「心肺停止」と表現する(明らかに亡くなっている場合でも、医師が判定するまで法律上は生存扱いになる)。国際的には心停止(英: cardiac arrest)の呼称が一般的である[2]。
注釈
出典
- ^ a b c d e “コトバ解説:「心肺停止」と「死亡」の違い”. 毎日新聞 (毎日新聞社). (2014年11月23日). オリジナルの2018年2月5日時点におけるアーカイブ。 2022年4月29日閲覧。
- ^ 薬師寺 泰匡(岸和田徳洲会病院救命救急センター)「海外では「CPA」って言わないらしいよ」『日経メディカル』、2017年8月24日。
- ^ “歯科医も死亡診断書を作成できる? 【歯科・口腔外科領域以外の疾患において作成しても適法か】|Web医事新報|日本医事新報社”. www.jmedj.co.jp. 2024年1月11日閲覧。
- ^ “医の倫理の基礎知識 2018年版【医師と社会】G-4.死亡診断書と死体検案書|医の倫理の基礎知識|医師のみなさまへ|日本医師会”. www.med.or.jp. 2024年1月11日閲覧。
- ^ “心肺機能停止について | メディカルノート”. medicalnote.jp. 2024年1月11日閲覧。
- ^ a b c 『新版増補生命倫理事典』太陽出版、2010年、360頁。
- ^ a b c 「御嶽山噴火でも使われた「心肺停止」 なぜ「死亡」といってはいけないのか」『J-CASTニュース」』ジェイ・キャスト、2014年9月29日。2014年9月30日閲覧。
- ^ a b 清益 功浩 (2015年10月17日). “報道でよく聞く「心肺停止」と「死亡」はどう違うの?”. All About. 2017年4月26日閲覧。
心肺停止
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 12:34 UTC 版)
一般的には、呼吸が停止し、脈拍が無くなると、死の過程が開始される。詳しくは「心肺停止」を参照のこと。
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