核磁気共鳴画像法
【原文】nuclear magnetic resonance imaging
ラジオ波とコンピューター制御された強力な磁場発生装置を用いて体内の画像を鮮明に映し出す手法。この撮影法では、正常組織と患部組織の違いがはっきりと映し出される。核磁気共鳴画像法による臓器や軟部組織の画像は、コンピュータ断層撮影(ct)やx線撮影などの他の撮影方法によるものよりも優れている。核磁気共鳴画像法は、特に脳、脊椎、関節の軟部組織、骨内部を撮影する場合に有用となる。「nmri」、「magnetic resonance imaging(磁気共鳴画像法)」、「mri」とも呼ばれる。
核磁気共鳴画像法
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核磁気共鳴画像法(かくじききょうめいがぞうほう、英: magnetic resonance imaging、MRI)とは、核磁気共鳴(英: nuclear magnetic resonance、NMR)現象を利用して生体内の内部の情報を画像にする方法である。磁気共鳴映像法ともいう[1]。
注釈
出典
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核磁気共鳴画像法(MRI)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/25 07:27 UTC 版)
「髄芽腫」の記事における「核磁気共鳴画像法(MRI)」の解説
T1強調画像では腫瘍は低信号域となり、ガドリニウムにより著明に増強される。もっとも転移病巣の中には増強されないものある。これは、しばしばT2強調画像でただクモ膜下腔の歪んだ領域として、あるいはFLAIR画像や拡散強調画像で、異常なシグナルの領域として確認されるだけである。 髄芽腫は高頻度で脊髄にも播種し、かつ播種ある場合には治療内容が異なる(治療強度を高める必要がある)ため、MRIは必ず脊髄に対しても行われなければならない。 手術後にMRIを行う場合、術後炎症性変化と残存腫瘍とを区別するために手術の72時間以内に行われるべきである。
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核磁気共鳴画像法 (MRI)
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「医用画像処理」の記事における「核磁気共鳴画像法 (MRI)」の解説
詳細は「核磁気共鳴画像法」を参照 核磁気共鳴画像(MRI)は、強力な磁石を使って人体中の水分子にある水素原子核(1つの陽子)を分極/励磁させ、発生する信号を空間的に符号化することで人体の画像を得る。MRI は2種類の電磁場を使用する。第一は非常に強力な静磁場(数テスラ単位)であり、水素原子核を分極させる。第二はそれよりもやや弱い傾斜磁場であり、空間の符号化のために時間と共に変化する(1KHzオーダーの変化)。そして、水素原子核に極めて強い高周波(要するに電波である)を当てて、放出される高周波を受信し画像化する。CT と同様、MRIは人体をスライスにしたような二次元の画像を生成するため、断層撮影技術の一種でもある。最近では、複数の二次元画像を合成したり、はじめから三次元データを収集することにより、三次元のイメージを生成することが可能である。CT とは異なり、MRIは放射線を使わないため、健康への危険性が少ないとされている。例えば、X線やCTと異なり、強い磁場による人体への影響は特に知られていないため、撮影回数に制限がないとされている。組織が高周波によって過熱する危険性が指摘されてはいるが、体内あるいは皮膚表面に金属が存在しない限り実際上問題となることはない。ペースメーカーなどの金属が体内にあると検査を受けられない。これはペースメーカー内のICが電磁波によって破壊されたり、誤作動したりといった事例が報告されているためであり、過熱が原因ではない。これらの危険性は検査手順や機器の設計によって制御される性質のものではなく、静磁場強度に依存するものである。CT と MRI はそれぞれ組織の異なる特性を検知するため、画像も全く異なったものとなる。CT では、X線の組織における吸収の程度のみが画像の濃淡を決定する要素であり、組織コントラストは一般にあまりよくない。MRI は水素を含む組織しか見られないため、カルシウムでできている骨は写らないが、軟部組織コントラストは一般にCTよりよい。このため、脳の内部や関節の診断に適している。 MRI は1980年代から使われ始めた。そのため、強力な磁場の長期的な影響はまだ判っていない。
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核磁気共鳴画像法
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「レイモンド・ダマディアン」の記事における「核磁気共鳴画像法」の解説
1971年サイエンス誌に掲載された論文で、核磁気共鳴 (NMR) を使えば破壊せずに腫瘍と正常な組織を識別できることを発表。これを悪性腫瘍の診断に活用できるのではないかと示唆したが、後の研究で確かに違いはあるものの診断に使うには微妙すぎると判明した。全身を1点ずつスキャンする当初の技法は、悪性腫瘍の実用的診断方法にはならないことが明らかとなった。1972年、NMRで悪性腫瘍を検出する方法について特許を出願し、1974年に初のMRI関連の特許が成立。アメリカ国立科学財団によれば「その特許はがん細胞を特定するためNMRを使って人体をスキャンするアイデアを含んでいた」。しかし、その特許にはスキャン結果から画像を生成する方法やどのように正確なスキャンをするのかといった詳細が説明されていなかった。 1950年代には Herman Carr が1次元のMR画像を生成する方法を発表していた。ダマディアンがNMRを医療に応用する可能性を示したことに触発され、ポール・ラウターバーがCarrの方式を発展させ、MRIで2次元または3次元の画像を生成する技法を開発した。そしてノッティンガム大学のピーター・マンスフィールドがより短時間でスキャンし、ラウターバーよりも鮮明な画像を得る技術を確立。ラウターバーやマンスフィールドは動物やヒトの手足を対象としたが、ダマディアンはヒトの全身をスキャンするMRI装置を世界で初めて製作した。その技法は "focused field" と呼ばれる技法を使っており、現代のMRI装置とは大きく異なる。MRIの歴史上ダマディアンの功績は、NMRによる全身スキャンというコンセプトを考案したことと、NMRの緩和時間の差を発見したことである。
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核磁気共鳴画像法(MRI)
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「上衣腫」の記事における「核磁気共鳴画像法(MRI)」の解説
核磁気共鳴画像法(MRI)では、一般的にはT1強調画像では低信号、T2強調画像では高信号を示すが、不均一な信号強度を示すことも多い。ガドリニウムで増強される。
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核磁気共鳴画像法 (MRI)
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「核磁気共鳴」の記事における「核磁気共鳴画像法 (MRI)」の解説
核磁気共鳴において共鳴の緩和時間はその原子核の属する分子の運動状態を反映する。生体を構成している主な分子は水であるが、水分子の運動はその水分子が体液内のものか臓器内のものかによって異なる。よってこれを利用して体内の臓器の形状を知ることが可能である。これをコンピュータ断層撮影法に応用した方法が核磁気共鳴画像法 (MRI) である。
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核磁気共鳴画像法(MRI)
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「オリーブ橋小脳萎縮症」の記事における「核磁気共鳴画像法(MRI)」の解説
小脳・中小脳脚・橋底部の萎縮、第4脳室・前橋・小脳橋角層の拡大、T2強調画像での橋底部の信号強度の増加と被殻の低信号化が見られる。
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