アルツハイマーがた‐にんちしょう〔‐ニンチシヤウ〕【アルツハイマー型認知症】
読み方:あるつはいまーがたにんちしょう
認知症の約半数を占める疾患。脳内に異常なたんぱく質が蓄積し、神経細胞が変性・脱落して脳が萎縮していく。ひどい物忘れや時間・場所の見当識障害などの症状に始まり、高度の認知症となる。初老期(65歳未満)に発症するアルツハイマー病(AD)、老年期(65歳以上)に発症するアルツハイマー型老年認知症(SDAT)、家族性アルツハイマー病(FAD)などがある。DAT(dementia of Alzheimer type)。AD(Alzheimer's disease)。
[補説] アミロイドβ蛋白質が凝集・線維化して老人斑を形成し、脳神経細胞を死滅させるとする説や、アミロイドβ蛋白質のオリゴマーが神経細胞のシナプスの機能を阻害し、認知機能を低下させるとする説がある。平成23年(2011)、家族性アルツハイマー病患者の皮膚細胞からiPS細胞が作製され、患者に由来する神経細胞に毒性の高いアミロイドβ42が通常の2倍産生されていることが確認された。
アルツハイマー型認知症
アルツハイマー病
(アルツハイマー型認知症 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/09 00:47 UTC 版)
アルツハイマー病(アルツハイマーびょう、英: Alzheimer's disease、略:AD)とは、通常、ゆっくりと始まり、徐々に悪化していく神経変性疾患である[1]。認知症の60~70%の原因となっている[1] [2]。最も一般的な初期症状は、最近の出来事を思い出すことが難しくなることである[3]。進行すると、言語障害、見当識障害(迷子になりやすいなど)、気分の落ち込み、意欲の低下、自己否定、行動障害などの症状が現れる[1]。病状が悪化すると、家族や社会から引きこもることが多くなる[4]。徐々に身体機能が失われ、最終的には死に至る[5]。進行の速さは様々であるが、診断後の一般的な余命は3年から12年である[6] [7][8]。
- 1 アルツハイマー病とは
- 2 アルツハイマー病の概要
アルツハイマー型認知症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 04:50 UTC 版)
糖尿病はアルツハイマー型認知症のリスク要因となっている。インスリンの分泌を増やす糖質中心の食習慣、運動不足、内臓脂肪過多がアルツハイマー型認知症の原因となるアミロイドベータの分解を妨げているとしている。アミロイドベータも分解する能力のあるインスリン分解酵素が糖質中心の食生活習慣によって血中のインスリンに集中的に作用するため、脳でのインスリン分解酵素の濃度が低下し、アミロイドベータの分解に手が回らずに蓄積されてしまうとしている。
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アルツハイマー型認知症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 07:09 UTC 版)
「シンチグラフィ」の記事における「アルツハイマー型認知症」の解説
IMPシンチグラフィーでは3D-SSPでECDシンチグラフィーはeZISで統計解析されることが多い。帯状回後部と楔前部はアルツハイマー型認知症で最初に血流・代謝が低下する部位である。またまた大脳皮質連合野のうち頭頂連合野である縁上回と角回からなる下頭頂小葉はアルツハイマー型認知症の初期から血流・代謝が低下する領域である。軽度の左右差がよく認められるがどちらが優位とはいえない。進行しても側性は保たれ、頭頂連合野から側頭連合野さらには前頭連合野にも血流・代謝低下が出現する。アルツハイマー型認知症で血流・代謝低下が起こらない保持領域が知られている。それは中心溝周囲の一次感覚野、一次運動野、後頭部内側部の一次視覚野、側頭葉上部の一次聴覚野、基底核、視床、小脳などである。eZISでは3つの項目が計算されるそれは血流低下の程度(severity)、血流低下の割合(extent)、血流低下の比(ratio)である。
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アルツハイマー型認知症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/08 13:37 UTC 版)
長期増強は、著しい認知機能の低下と認知症を引き起こす神経変性疾患であるアルツハイマー型認知症 (AD : Alzheimer's disease) を研究する人々の間で注目を集めている。この変性の多くは海馬と他の側頭葉内側部で起きる。海馬は長期増強における役割が確立しているので、アルツハイマー型認知症における認知機能の低下は長期増強の障害によるものであると示唆する者もいる。 2003年の総説論文において、ローワン (Rowan) らは長期増強がどのようにしてアルツハイマー型認知症に影響を及ぼすかに関するモデルを提唱した。アルツハイマー型認知症の原因の少なくとも一部はアミロイド前駆体タンパク質 (APP : amyloid precursor protein) の異常な処理によるものであると考えられている。その結果、このタンパク質の断片であるアミロイドβ (Aβ : amyloid β) の蓄積が起きる。アミロイドβには可溶型 (soluble form) と繊維型 (fibrillar form) が存在する。ローワンの説によれば、アミロイド前駆体タンパク質の間違った処理により、可溶型アミロイドβの蓄積が起き、海馬の長期増強が阻害されることでアルツハイマー型認知症の認知機能の低下が引き起こされるとされている。 アミロイドβとは異なった原因でも、アルツハイマー型認知症により長期増強が阻害される。例えば、アルツハイマー型認知症のマーカーである神経原線維変化においてPKMζの蓄積が起きている。このPKMζは後期長期増強の維持に決定的に重要な酵素である。
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