デジタルオブジェクト識別子とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 情報 > 記号 > 識別子 > デジタルオブジェクト識別子の意味・解説 

デジタルオブジェクト‐しきべつし【デジタルオブジェクト識別子】

読み方:でじたるおぶじぇくとしきべつし

ディー‐オー‐アイ(DOI)


デジタルオブジェクト識別子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/06 01:15 UTC 版)

デジタルオブジェクト識別子のロゴ

デジタルオブジェクト識別子(デジタルオブジェクトしきべつし、英語: Digital Object Identifier、略称DOI)は、インターネット上のドキュメントに恒久的に与えられる識別子である。

URLは、サーバの移転などによって変化するため、古い情報になるほどリンク切れなどの不都合が生じやすい。DOIは、ユーザーとファイルの所有者(出版社や音楽配信業者など)の間にDOIディレクトリを経由させることで、これを回避するものである。

DOIは、学術論文の分野でよく利用されており、NatureScienceのような学術雑誌や、ACMIEEEなどの学会が発行した論文誌の記事に付与されている。

また、DOIは著作物のタイトルだけでなく、より細分化したレベルで付与することもできる。書籍なら任意のページや図表ごと、CDであれば曲ごとに識別子がつけられるため、目的とする情報を早く選択的に得ることが可能となる。(ISBNISSNCODENなどは、タイトル別にのみ識別番号が付けられている)。

DOIのシステムはAAP(Association of American Publishers、アメリカ出版協会)とCNRI (Corporation for National Research Initiatives)によって設立され、現在は国際DOI財団 (The International DOI Foundation)によって運営されている[1]

システム

典型的なDOIは次のような文字列である。

10.1021/jo0349227

この例において、10.1021は国際DOI財団が付与するディレクトリの識別子(本例ではアメリカ化学会を示す)である。スラッシュ以下のjo0349227はファイルの所有者(本例ではアメリカ化学会)が任意で付けるIDである。

実際にブラウザでDOIによって検索をする際には、次のように "https://doi.org/" の後にDOIをつければよい(以前は"http://dx.doi.org/"や"http://doi.org/"だったが、現在これは推奨されてはいない[2])。

https://doi.org/10.1021/jo0349227

システム上は次のような過程を経てファイルが表示される。

  1. ユーザーが、欲しいファイルのDOIを入力する。
  2. 入力されたDOIが、DOIディレクトリに送信され、目的のファイルのURLに変換される。
  3. 変換されたURLが、ファイルが置かれている出版社のサーバに転送される。
  4. 出版者のサーバが、ユーザーに目的のファイルを送信する。

もし出版社がファイルの移動を行う場合は、DOIディレクトリ内で対応するURLを更新することで対応する。したがって、ユーザー側は同じDOIをいつまでも使い続けることができる。

DOI登録機関

脚注

  1. ^ 長谷川 1999, p. 19.
  2. ^ Encoding recommendations when used in URLs”. DOI® Handbook. 2017年5月24日閲覧。

参考文献

外部リンク




デジタルオブジェクト識別子と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「デジタルオブジェクト識別子」の関連用語

デジタルオブジェクト識別子のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



デジタルオブジェクト識別子のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのデジタルオブジェクト識別子 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS