図書館及び関連組織のための国際標準識別子とは? わかりやすく解説

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図書館及び関連組織のための国際標準識別子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/01 04:35 UTC 版)

図書館及び関連組織のための国際標準識別子(としょかんおよび かんれんそしきのための こくさいひょうじゅんしきべつし、英語: International Standard Identifier for Libraries and Related Organisations; ISIL(アイシル))は、図書館および関連組織(公文書館博物館など)に割り当てられる国際的な識別子 (ID) である[1]ISO 15511 として規定されている。

この規格と登録情報の維持管理を担当する国際登録機関は、デンマーク文化省の図書館・メディア庁である[2]

ISILは、16字以内の英数字と記号からなり、ラテン文字(大文字・小文字とも使用可能だが、同一文字とみなされる)、数字、そしてスラッシュハイフンマイナスコロンが用いられる[2]

ISILは、各国の管理機関を表す接頭辞と、各国の管理機関が付与する識別子からなり、その2つはハイフンマイナスで区切られる。接頭辞は2文字で、ISO 3166-1 alpha-2の国コードに準拠し、それに続く識別子は国ごとの国立図書館によって付与される。OCLCの接頭辞が「OCLC-」とされているように、特定の国に属しない、国コードを持たないグローバルレベルの接頭辞も定義されている。国ごとの識別子の部分には、各国ごとの既存の図書館識別子が活用されるため、ISILは、一から国際識別子を制定しようとするものではなく、各国の識別子システムを統合するものといえる。

ISILの例:
  • IT-RM0267 …… ローマ国立中央図書館(イタリア)
  • AU-TS:RL …… CSIRO森林業局(オーストラリア)
  • DE-Tue120 …… ドイツ-アメリカ協会図書館(ドイツ)

日本の場合、国立国会図書館が管理機関となっており、図書館の識別子は「JP-1xxxxxx」(xは数字)という形をとる。2022年10月からは博物館に「JP-2xxxxxx」、公文書館に「JP-3xxxxxx」が付与されている。

日本のISILの例:

「ISIL + 半角ピリオド(FULL STOP) + ローカルの資料識別子」という形式で組み合わせたものが、「国際図書館資料識別子」 (ILII) として ISO 20247 で規定されている。

脚注

  1. ^ ISO 15511:2011 - Information and documentation -- International standard identifier for libraries and related organizations (ISIL)”. ISO (2011年8月22日). 2014年6月14日閲覧。
  2. ^ a b 兼松芳之、2011、「CA1757 - 日本におけるISIL(アイシル)の導入」、『カレントアウェアネス』310号、国立国会図書館関西館 pp. 4-6

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