だい‐のう〔‐ナウ〕【大脳】
大脳
大脳
大脳
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/09/02 02:50 UTC 版)
大脳(だいのう、羅: 英: Cerebrum)、あるいは、終脳(英: Telencephalon)は、中枢神経系の一部である。頭蓋骨の直下に位置し、ヒトでは非常に発達している。大きく分けると次の三つの構造に分けられる。
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- 1 大脳とは
- 2 大脳の概要
大脳
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/21 10:09 UTC 版)
詳細は「大脳」および「大脳皮質」を参照 大脳は脳で最も大きい部位であり、大脳縦裂という深い溝によって、ほぼ左右対称の左/右半球に分けられる。左右両半球の非対称なところはペタリアと呼ばれる。両半球は脳溝をまたぐ5種の横連合神経で連絡しており、それらのうち最大なのが脳梁である。 両半球は慣例的に4つの主たる脳葉に分けられ、外側を覆う頭蓋骨での位置に応じて前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉と呼ぶ。それぞれの脳葉は1つないし2つの特化した機能に関連付けられるが、いくつかの機能には重複がある。脳の表面は皴状になっており、その尾根を脳回、谷を脳溝と呼ぶが、それらの多くには名前が付いており、通常はその位置に拠るもので、前頭葉の前頭回(英語版)、大脳半球の半ばを前後に分ける中心溝といったものがある。そうした主たる構造に連なる、二次的・三次的な皺については、多くの細かい差異がある。 大脳の外層である大脳皮質は、層構造を持つ灰白質からなる。その厚さは2 - 4 mmで、内側へ巻き込むような深い皺を形作っている。皮質の内側が白質である。大脳皮質の最も多くを占めるのが大脳新皮質であり、それは6層の神経細胞層を持つ。残りは不等皮質(英語版)であり、3ないし4層を持つ。 皮質は52個の機能領域にマッピングされており、それらはブロードマン領野と呼ばれる。それぞれの領野は顕微鏡的にはっきりと異なっている。皮質は2つの主な機能領域、すなわち運動皮質(英語版)と感覚皮質(英語版)に分けられる。一次運動野は脳幹と脊髄の運動ニューロンへ軸索を下ろしており、前頭葉の尾側を占め、体性感覚野の吻側に接している。一次感覚野は、感覚神経と、視床の中継核を経由した神経索から信号を受け取る。一次感覚野には、後頭葉の視覚野、側頭葉と島皮質の一部である聴覚野、頭頂葉の体性感覚野といったものがある。皮質の残りの部分は連合野と呼ばれ、感覚野および脳の低次の部位から入力を受け取り、知覚の複雑な認識プロセス、思考、意思決定に携わる。前頭葉の主な機能として、集中力、抽象思考、行動、問題解決、身体的反応、人格が挙げられる。後頭葉は最も小さな脳葉であり、主な機能は視覚認知、視空間処理、視覚的な動きと色彩の認識である。後頭葉には楔部という小葉がある。側頭葉は聴覚記憶と視覚記憶、話を聞いたり発話といった言語機能を受け持つ。 大脳には4つの脳室があり、そこで脳脊髄液が産生され循環している。脳梁の下に、側脳室を分ける膜となる透明中隔がある。側脳室の下に視床があり、その前下方に視床下部がある。視床下部の下が脳下垂体である。視床の尾側に脳幹がある。 大脳半球の奥深くにある大脳基底核は、行動や運動調節に関わっている。構成するもののうち最も大きいのが線条体で、他に淡蒼球、黒質、視床下核がある。背側線条体には被殻と淡蒼球があり、内包(英語版)により、側脳室と視床から隔てられている。一方、尾状核は丸く伸びて側脳室の外側に接している。島皮質と線条体の間にある外側溝の最深部に前障という薄い神経層がある。 線条体の前から下にかけて前脳基底部(英語版)の器官がいくつかある。具体的には側坐核、マイネルト基底核、ブローカの対角帯(英語版)、無名質(英語版)、内側中隔核(英語版)がある。これらの器官は脳全体にひろく届けられる神経伝達物質のアセチルコリンの産生において重要である。前脳基底部、特にマイネルト基底核は、線条体および新皮質に対する中枢神経系の主なコリン作動性出力を行なうと考えられている。
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大脳
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/23 00:05 UTC 版)
「脳葉」を参照 ヒトの大脳皮質における等皮質は機能的に関連する6つの葉に分けられることがある。ロボトミー (lobotomy)の語は葉 (希: λοβός , lobós, 羅: lobus)を切除 (希: τέμνω, témnōの変化τομή, tomē)することを意味する。 前頭葉(ぜんとうよう、frontal lobe、lobus frontalis) 頭頂葉(とうちょうよう、parietal lobe、lobus parietalis) 側頭葉(そくとうよう、temporal lobe、lobus temporalis) 後頭葉(こうとうよう、occipital lobe、lobus occipitalis) 島葉(とうよう、insular lobe、insula) 辺縁葉(へんえんよう、limbic lobe) 頭頂葉はさらに上頭頂小葉(じょうとうちょうしょうよう、lobulus parietalis superior)、下頭頂小葉(かとうちょうしょうよう、lobulus parietalis inferior)という小葉および中心後回(gyrus postcentralis)という脳回に分けられる。また、これらの脳葉や小葉は数本の溝により脳回(のうかい、gyrus)と呼ばれる部位に更に分けられる。 ヒトの大脳では退化的になっているが、両生類以上でよく認められ、哺乳類でよく発達する部分として、嗅脳がある。嗅脳を腹面から見ると大脳脚外側にゆるやかに隆起するやや三角形の梨状葉(りじょうよう、lobus piriformis)がある。これは側脳室の腹角に当たり、後方に狭く、大脳半球の側頭葉に続く。梨状葉表面はイヌなどでは平滑であるが、草食性動物では1 - 2の縦溝があり、梨状葉溝(りじょうようこう、sulci lobi piriformis)と呼ばれる。
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「大脳」の例文・使い方・用例・文例
- 大脳半球.
- 大脳辺縁系 《自律神経機能・情緒などをつかさどる部分》.
- 大脳が体から感覚の情報を受け取る.
- 大脳
- 大脳状に活発な
- 大脳皮質の外側に由来しそれに向かって伝達していく神経線維または刺激の
- 大脳皮質から外側へ通っている神経繊維の
- 脳梁(としばしば視交叉)が切断されるため、大脳半球の通信が遮断される動物への脳外科手術
- 大脳半球間の伝達が分断されるよう、脳梁を切断すること(重度の難治性癲癇の場合)
- 分割した脊柱と頭蓋骨または頭蓋に包まれた大脳を持つ骨性または軟骨性頭蓋骨を持つ動物
- (人体)から大脳を取り除く
- 大脳または脳の、あるいは、大脳または脳に関する
- 大脳半球
- 大脳皮質の下の神経中枢の、大脳皮質の下の神経中枢に関する、大脳皮質の下の神経中枢である、または、大脳皮質の下の神経中枢にかかわる
- 大脳半球の、または、大脳半球に関する
- 大脳皮質と視床下部の、または、大脳皮質と視床下部に関する
- 大脳の新皮質の、または、大脳の新皮質に関する
- 大脳の嗅覚皮質の、または、大脳の嗅覚皮質に関する
- 両大脳半球の側面に上方に向かってのびている溝
- 大脳の後頭葉の近心面の溝
大脳と同じ種類の言葉
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