プリオンとは? わかりやすく解説

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プリオン【prion】

読み方:ぷりおん

たんぱく質性の感染因子。正常型と異常型があり、異常型は、クロイツフェルトヤコブ病牛海綿状脳症BSE)の病原体とされるウイルス細菌のように遺伝子もたないことから、病原体ではないという意見もある。


プリオン

【英】: Prion
生物のからだの中のタンパク質一種で、タンパク質protein)と感染性infection)が語源である。

プリオンには正常型プリオンと異常型プリオンの二種類があり、一般に感染性のないものを正常型プリオン、感染性をもつものを異常型プリオンと呼び分けている。正常型プリオンは、機能働き不明な点が多い。一方、異常型プリオンは、ウシ海綿状脳症BSEもしくは狂牛病)、ヒツジヤギスクレイピーヒトクロイツフェルト・ヤコブ病などの原因とされる感染因子

遺伝子持たない特殊な病原体で、タンパク質から成るプリオンタンパク質そのもの感染性病原体である。普通の細菌ウイルス死滅させるどのような方法でも感染能力消失させることができない海綿脳症病原は、動物身体の中にあるタンパク質一種「プリオン」が何らかの理由で正常型から異常型に変化し、異常型プリオンが次々に正常型のプリオンを異常型に変化させ、分解されずに脳や脊髄などに蓄積して、それが原因発症するとされている。

症状としては、起立不能歩行困難など運動障害で、最終的には脳(中枢神経細胞)が変性し、脳自体至るところ空洞ができ、死に至る。

タンパク質

遺伝子


プリオン ( prion )

狂牛病病原体考えられている特殊なタンパク物質のこと。ウシだけでなくヒツジスクレイピー呼ばれる脳の病気も、このプリオンによる感染とされています。そこで、狂牛病スクレイピーかかった羊の組織骨と肉)が混じった飼料食べさせたために発病したではないかという疑いありますが、現在までのところその真偽判明していません。また、プリオンには病原性持たないものと、病原性のある異常なタイプがあり、問題になっているのは後者タイプであることは言うまでもありません。

プリオン

プリオンとは 、 感染性有するタンパク質様の病原体意味する造語( proteinaceous infectious particles)で、牛海綿状脳症BSE)やヒトクロイツフェルト・ヤコブ病CJD)の原因考えられています。その本とされる感染型プ オンタンパク質とは別に、正常個体内にはもともと正常型プリオンタンパク質が存在します両者アミノ酸配列は同じであるが、唯一立体構造相違していることが知られています。

プリオン [Prion]

 ヒト伝達性海綿脳症であるクロイツフェルド・ヤコブ病は、ヒトからヒトにも医療事故などを介して移り、また死亡した患者脳を1億倍に希釈して接種しても接種された動物海綿変性起こすすべての微生物殺滅させる滅菌処理施しても、患者脳の中に存在する伝達因子を完全に殺すことは出来ない発症した患者動物の脳には、溶けないタンパク繊維が見つかり、このタンパク質繊維をプリオンタンパクと呼び、現在このプリオンタンパクがプリオンタンパクを作り、それが沈着し脳細胞破壊起こす考えられています。このような考えから、伝達性海綿脳症を別名プリオン病と呼ぶようになってきた。

プリオン

名前 Plihon; Prion

プリオン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/19 04:48 UTC 版)

プリオン: prion[注釈 1])は、タンパク質から成る感染性因子である。一般的用法としてプリオンは理論上の感染単位を意味する。科学的表記でPrPCは多くの組織に認められる内因型のプリオンタンパク質(PrP)を指し、他方、PrPSCは神経変性を惹起するアミロイド斑形成の原因となるミスフォールド型のPrPを指す。プリオン(prion)の語は、「タンパク質性の」を意味する英語のproteinaceousと「感染性の」を意味するinfectiousの頭文字に加えて、ビリオン(virion)との類似から派生して造られた合成語である[1]




「プリオン」の続きの解説一覧

プリオン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/10/03 08:28 UTC 版)

Plague inc.」の記事における「プリオン」の解説

パラサイト攻略することで選択可能になる自己進化スピード遅く発見されにくい。固有能力Cure開発速度低下させる神経萎縮」。

※この「プリオン」の解説は、「Plague inc.」の解説の一部です。
「プリオン」を含む「Plague inc.」の記事については、「Plague inc.」の概要を参照ください。


プリオン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/30 18:51 UTC 版)

Plague Inc.」の記事における「プリオン」の解説

パラサイト攻略することで選択可能になる自己進化スピード遅く発見されにくい。固有能力Cure開発速度低下させる神経萎縮」。

※この「プリオン」の解説は、「Plague Inc.」の解説の一部です。
「プリオン」を含む「Plague Inc.」の記事については、「Plague Inc.」の概要を参照ください。


プリオン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/31 15:50 UTC 版)

エピジェネティクス」の記事における「プリオン」の解説

詳細は「プリオン#酵母など菌類におけるプリオン」を参照 プリオンは感染可能なタンパク質形態である。一般にタンパク質異な細胞機能を受け持つ立体構造をとる。一部タンパク質は、複数立体構造をとるように変化でき、その一例としてプリオンがある。プリオンは多く場合感染症伝達性海綿状脳症)の関連言及されるしかしながらより一般的には、同じアミノ酸配列タンパク質自然状態から感染性立体構造触媒的に変換するタンパク質をプリオンと定義するこの後の意味合いにおいてプリオンは、ゲノム変更せず表現型の変化誘導することができるエピジェネティック媒介物と見ることができる。 菌類のプリオン(英語版)は、引き起こされる感染性表現型ゲノム変更なく継承されるため、エピジェネティクス的と考えられている。1965年1971年出芽酵母発見されPSI+(英語版)とURE3は、二つの最も研究されているこのタイプのプリオンである。プリオンは、凝集中のタンパク質表現型転換させる効果を持つことができ、オリジナル型のタンパク質活性低下させるPSI+細胞では、翻訳終結関与する正常型タンパク質Sup35p消失が、リボソーム高率終止コドン読み飛ばしと他の遺伝子ナンセンス突然変異抑制をする効果引き起こす。Sup35がプリオンを形成する能力は、進化的に保存され形質かもしれない。これは、PSI+状態に切り替え早期終止コドン変異させ、通常機能していない遺伝的特徴発現させる適応的優位性酵母与えている可能性がある。

※この「プリオン」の解説は、「エピジェネティクス」の解説の一部です。
「プリオン」を含む「エピジェネティクス」の記事については、「エピジェネティクス」の概要を参照ください。

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