進行性核上性麻痺
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進行性核上性麻痺(しんこうせいかくじょうせいまひ、英: progressive supranuclear palsy: PSP)は1964年にジョン・スティール(John Steele)とジョン・リチャードソン(John Richardson)とイエジ・オルシェフスキ(Jerzy Olszewski)の3人によって報告された疾患である。原著では7人の剖検例を含む9例のPSP患者の報告がされている。その臨床的特徴としては垂直性注視麻痺、偽性球麻痺、項部ジストニア、認知症、姿勢保持反射障害があげられている。10万人あたり6人程度である。臨床診断基準を満たすものでもいくつかの亜型があることが知られている。典型的な臨床像はリチャードソン症候群とよばれる。
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進行性核上性麻痺
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進行性核上性麻痺(progressive supranuclea palsy PSP)は1964年にsteele JC、Richardson JC、Olszewski Jの3人によって報告された疾患である。原著では7人の剖検例を含む9例のPSP患者の報告がされている。その臨床的特徴としては垂直性注視麻痺、偽性球麻痺、項部ジストニア、認知症、姿勢保持反射障害があげられている。10万人あたり6人程度である。臨床診断基準を満たすものでもいくつかの亜型があることが知られている。 Richardson症候群 早期からの易転倒性、垂直性核上性眼球運動障害を示す典型的PSP。 PSP-P(PSP-parkinsonism) 発症時に左右差、振戦がみられL-DOPAに当初反応しパーキンソン病と紛らわしい群。 PAGF(pure akinesia with gait freezing) 歩行や書字、発語のときのすくみを主症状として、筋強剛や振戦がみとめられずL-DOPAに対する反応性がないもの。すくみが他の神経症候より長時間先行し罹患期間は平均13年と長い。 CBS(corticobasal syndrome) PSPの中には大脳皮質基底核変性症(CBD)様の症状、即ち左右差のある錐体外路症状(パーキンソニズムやジストニア)、皮質症状(失行、失語、皮質性感覚障害)を示す報告例も認められている。 肉眼所見 中脳と橋被蓋の萎縮、中脳水道及び第三脳室の拡大。黒質の褪色と萎縮が高度であるが青班核の褪色は軽度。 組織所見 globose型アルツハイマー神経線維変化(NFT)の出現を伴う神経細胞の脱落とグリオーシスを基底核、視床、脳幹部に認め、淡蒼球、視床下核、黒質に最も強い。GB染色(ガリアスプラーク染色)や免疫染色ではNFTは神経細胞脱落の強い領域を超えて大脳から脊髄まで広い範囲で観察される。タウの蓄積したグリア細胞の封入体(glial fibrillary tangles:GFT)が出現するのはCBDとの共通点である。GFTにはオリゴデンドログリア胞体内のcoiled body、アストロサイトに形成されるtuft-shaped astrocyte、有髄線維内のargyrophilic thredから成りtuft-shaped astrocyteはPSPの病理診断指標の一つである。tuft-shaped astrocyteは側枝を有さない細い突起が中心部から放射状に配列する形態を示すものであり、PSPでは中心前回を主体に前頭葉、頭頂葉に分布する他、基底核や脳幹に認められる。原則としてはPSPはtuft-shaped astrocyteを、CBDはastrocytic plaqueを示し病理学的には通常は両者の合併は見られない。しかし両者の共存例の少数報告例は存在する。
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