封入体とは? わかりやすく解説

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ふうにゅう‐たい〔フウニフ‐〕【封入体】


封入体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/04/14 21:02 UTC 版)

サイトメガロウイルスが感染した細胞の光顕像。ウイルスによる特徴的な核内封入体(中央)が見られる。

封入体(ふうにゅうたい、英:inclusion body)とは異常な物質の集積により形成される細胞内の異染色領域であり、能動的機能を有しない小体。ウイルスクラミジア感染あるいは重金属中毒において形成されることがある。細胞質内に形成される封入体を細胞質内封入体内に形成される封入体を核内封入体、両者に形成される封入体を混合型封入体と呼ぶ。核内封入体には両染性の封入体が核内を満たすfull型と両染性から好酸性の封入体の周囲にhaloが伴うCowdry A型が存在する。例えば、狂犬病では海馬小脳の細胞質内に好酸性のネグリ小体と呼ばれる封入体を形成することがある。封入体は糖質、脂肪、タンパク質、分泌顆粒、色素、結晶質、異物、細菌、ウイルスなどで構成される。

あるいは遺伝子組み換え等で合成されたタンパク質等が、本来の生体内での状態とは異なる立体構造を構成することによって、不溶性の凝集体として蓄積したもの。そのため、組み換え蛋白等は、尿素等によって溶解後再構成させたりして使用する必要が生じることがある。

関連項目

  • レビー小体
  • Joest-Degen body - ボルナ病ウイルスによる核内封入体
  • Bollinger body - 鶏痘ウイルスによる細胞質内封入体
  • Guarnieri body - ワクチニアウイルスによる細胞質内封入体

参考文献

  • 鹿江雅光、新城敏晴、高橋英司、田淵清、原澤亮編集 『最新家畜微生物学』 朝倉書店 1998年 ISBN 4254460198
  • 日本獣医病理学会編集 『動物病理学総論 第2版』 文永堂出版 2001年 ISBN 4830031832

封入体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/12 08:56 UTC 版)

細胞変性効果」の記事における「封入体」の解説

封入体(内また細胞質内の不溶性の異常構造)は、宿主細胞染色像が変化した領域を指すことから、染色でのみ見られる通常宿主細胞内でウイルスタンパク質核酸合成されている領域や、ビリオン組み立てられている領域である。場合によっては、封入体は活性ウイルスがなくとも存在しウイルスの瘢痕であることもある。封入体はウイルス株によって異なり、数や大小はさまざまで、形状円形や不規則であったりする。また、内、細胞質内のいずれにも形成され染色性好酸球性、好塩基性とさまざまである

※この「封入体」の解説は、「細胞変性効果」の解説の一部です。
「封入体」を含む「細胞変性効果」の記事については、「細胞変性効果」の概要を参照ください。

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