筋萎縮性側索硬化症とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 病気・健康 > 病気・けが > 病気 > 病気の別名 > 筋萎縮性側索硬化症の意味・解説 

きんいしゅくせいそくさくこうか‐しょう〔キンヰシユクセイソクサクカウクワシヤウ〕【筋萎縮性側索硬化症】

読み方:きんいしゅくせいそくさくこうかしょう

神経線維破壊され筋肉萎縮していく進行性難病特定疾患の一。脊髄や脳の運動神経変性し脱落するために起こるとされるが、詳しい原因不明手足やのど・舌の筋肉次第弱まり、手が握れない、ものが飲み込みにくい、ろれつが回らないなどの症状みられる進行速く発症から2〜5年呼吸筋麻痺し自律呼吸ができなくなる場合が多い。眼球を動かす筋肉知覚感覚などに障害が及ぶことは少ない。ALSamyotrophic lateral sclerosis)。米国野球選手ゲーリッグ罹患(りかん)したことから、ルーゲーリッグ病ともいう。


筋萎縮性側索硬化症

学名amyotrophic lateral sclerosis

原因不明神経変性疾患です。ある特定の地域多発するので金属(鉛、水銀カルシウムなど)が発症関係するではないか考えられていますが、まだ確証得られていません。この病気一部(5−10%)は常染色体優性遺伝とります遺伝子座第21染色体長腕(21q22)にあってCu/Zn超酸化物不均化酵素(superoxide dismutase:SOD)遺伝子変異がみられています。この酵素働き細胞内発生し細胞毒をもつスーパーオキシド酸素分子O2に一個電子負荷されO2-となる)を消去するものです。神経細胞内に毒性物質が溜まるので、神経細胞変性来すのでしょう遺伝性でない、多く特発性のものも多分同じ病態があると考えられSOD研究進んでます。
大半50歳以上で平均65歳)で発症し、1−5年の経過呼吸不全となります筋力低下筋萎縮は手から始まることが多く、物をにぎる力が弱くなったなどで気付かれます。舌や咽頭筋が強く侵されることもあり、そのとき物の飲み込み悪くなります全身筋力低下進み手足筋束攣縮fasciculation)をみます。
検査上は筋電図神経原性変化をみる以外特別な診断的所見はありません。筋生検では萎縮し筋線維が束になっている群集萎縮group atrophy)の像をみます。内の末梢神経もその髄鞘脱落してます。神経病理学的には脊髄外側にある側束(錐体路走っています)の脱髄脊髄前角細胞脱落あります治療法としてリルゾール(リルテック)が試みられていますが、まだ進行止めるところまではいっていません。神経成長因子などが将来病気に有効となるだろうと、研究進んでます。

筋萎縮性側索硬化症(きんいしゅくせい そくさくこうかしょう)


ALS(筋萎縮性側索硬化症)


筋萎縮性側索硬化症

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/19 22:23 UTC 版)

筋萎縮性側索硬化症(きんいしゅくせいそくさくこうかしょう、英語: amyotrophic lateral sclerosis、略称: ALS)は、上位運動ニューロンと下位運動ニューロンの両者の細胞体が散発性・進行性に変性脱落する神経変性疾患であり、運動ニューロン疾患のひとつである。ニューロンは神経単位または神経元ともよばれ、細胞体、樹状突起および軸索から構成される。筋萎縮性側索硬化症で変性する主体はニューロンの細胞体であり、軸索樹状突起の脱落は細胞体の変化に伴う二次的な事象である。運動ニューロンの軸索変性のみでも運動ニューロン疾患と区別ができない表現形をとるが、これはニューロパチーであり運動ニューロン疾患とはいわない。


  1. ^ Nature. 2016 Nov 10;539(7628):197-206. PMID 27830784
  2. ^ Neurobiol Aging. 2016 Mar;39:219.e1-8. PMID 26742954
  3. ^ Ann Neurol. 2011 Jan;69(1):141-51. PMID 21280084
  4. ^ a b J Neurol Neurosurg Psychiatry. 2011 Jul;82(7):740-6. PMID 21402743
  5. ^ Neurology. 2009 Mar 24;72(12):1087-94. PMID 19307543
  6. ^ BMJ Open. 2014 May 14;4(5):e005213. PMID 24833696
  7. ^ Neurology. 2009 Nov 17;73(20):1686-92. PMID 19917992
  8. ^ Neurology. 2005 Aug 23;65(4):586-90. PMID 16116120
  9. ^ a b Eur J Neurol. 2010 Jan;17(1):103-10. PMID 19874396
  10. ^ a b Neurology. 2003 Apr 8;60(7):1094-7. PMID 12682312
  11. ^ a b Amyotroph Lateral Scler. 2009 Jun;10(3):131-46. PMID 19462523
  12. ^ a b Amyotroph Lateral Scler Frontotemporal Degener. 2017 May;18(3-4):153-174. PMID 28054827
  13. ^ Muscle Nerve. 1992 Feb;15(2):219-24. PMID 1549143
  14. ^ Muscle Nerve. 2000 Jan;23(1):138. PMID 10590421
  15. ^ Muscle Nerve. 2008 Apr;37(4):426-30. PMID 18236469
  16. ^ J Neurol Neurosurg Psychiatry. 2012 Apr;83(4):399-403. PMID 22100761
  17. ^ Acta Neuropathol. 2008 Aug;116(2):169-82. PMID 18481073
  18. ^ a b Amyotroph Lateral Scler Other Motor Neuron Disord. 2000 Dec;1(5):293-9. PMID 11464847
  19. ^ Lancet. 2011 Mar 12;377(9769):942-55. PMID 21296405
  20. ^ J Neurol. 2020 May;267(5):1321-1330. PMID 31955246
  21. ^ J Neurol Sci. 2016 Aug 15;367:51-5. PMID 27423564
  22. ^ Amyotroph Lateral Scler Frontotemporal Degener. 2021 Feb;22(1-2):66-72. PMID 32757854
  23. ^ Clin Neurophysiol. 2008 Mar;119(3):497-503. PMID 18164242
  24. ^ Clin Neurophysiol. 2016 Jul;127(7):2684-91. PMID 27212114
  25. ^ Clin Neurophysiol. 2020 Aug;131(8):1975-1978. PMID 32387049
  26. ^ Ann Neurol. 2021 May;89(5):979-986. PMID 33565111
  27. ^ 田辺三菱製薬 - プレスリリース - 筋萎縮性側索硬化症(ALS)に関する一部変更承認取得「ラジカット注30mg」「ラジカット点滴静注バッグ30mg」 (PDF)
  28. ^ a b 田辺三菱製薬プレスリリース - 「ALS治療薬ラジカヴァの米国FDAによる承認取得について」
  29. ^ a b “ロボットスーツHAL、いよいよ保険が適用”. 日経デジタルヘルス. (2016年1月28日). https://xtech.nikkei.com/dm/atcl/news/16/012800339/?ST=health 2016年12月21日閲覧。 
  30. ^ アメリカで難病ALS=筋萎縮性側索硬化症の治療薬を承認” (2023年4月26日). 2023年5月1日閲覧。
  31. ^ a b 難病ALSの新薬、独自投与へ 進行速い患者に、東京医科歯科大:東京新聞 TOKYO Web”. 東京新聞 TOKYO Web. 中日新聞東京本社 (2023年5月26日). 2023年6月9日閲覧。
  32. ^ 待ち望んだ新薬、しかし日本では未承認…「待っていられない」と独自に輸入する道を選んだ男性の奮闘と願い”. 47NEWS. 共同通信社 (2024年1月18日). 2024年1月18日閲覧。
  33. ^ “東大、既存の抗てんかん薬を用いたALSの新規治療法 - マウスで有効性確認”. マイナビニュース. (2016年6月28日). https://news.mynavi.jp/techplus/article/20160629-a414/ 2016年12月18日閲覧。 
  34. ^ 東京医科大学神経内科「孤発性筋萎縮性側索硬化症に対するペランパネルの第Ⅱ相臨床試験」
  35. ^ 一般社団法人日本ALS協会公式サイト>IBCグラント研究奨励/郭伸先生との懇談のご報告
  36. ^ a b 発症早期の筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者さんを対象とした 高用量メチルコバラミン第Ⅲ相試験(JETALS)のご報告 ― 症状の進行抑制効果が示されました ―”. 学校大学法人徳島大学 (2022年4月25日). 2022年7月30日閲覧。
  37. ^ a b c d メコバラミンの高用量製剤について、日本において筋萎縮性側索硬化症(ALS) に係る適応で新薬承認を申請”. エーザイ. 2024年4月19日閲覧。
  38. ^ 発症早期の筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者さんを対象とした 高用量メチルコバラミン第Ⅲ相試験(JETALS)のご報告 ― 症状の進行抑制効果が示されました ―”. 徳島大学 (2022年4月25日). 2024年4月19日閲覧。
  39. ^ メコバラミンの高用量製剤が日本において筋萎縮性側索硬化症(ALS)の病態及び機能障害の進行抑制を予定される効能又は効果として、厚生労働省より希少疾病用医薬品に指定 | ニュースリリース:2022年”. エーザイ株式会社. エーザイ株式会社 (2022年5月27日). 2024年4月16日閲覧。
  40. ^ エーザイ、メコバラミンの高用量製剤について日本において筋萎縮性側索硬化症(ALS)に係る適応で新薬承認を申請”. 日本経済新聞. 日本経済新聞社 (2024年1月26日). 2024年4月16日閲覧。
  41. ^ Drug Screening for ALS Using Patient-Specific Induced Pluripotent Stem Cells in Science Translational Medicine
  42. ^ a b “難病ALSに治療薬候補 iPS細胞使い発見”. ジェイ・キャスト. (2017年5月25日). https://www.j-cast.com/healthcare/2017/05/25298919.html?p=all 2017年10月23日閲覧。 
  43. ^ “筋肉の難病ALSに白血病薬が有効 京大、iPS活用”. 日本経済新聞. (2017年5月25日). https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG24H8W_U7A520C1CR8000/ 2017年10月23日閲覧。 
  44. ^ CiRA公式サイト>2017年>患者さん由来iPS細胞を用いた化合物スクリーニングにより、筋萎縮性側索硬化症の治療標的分子経
  45. ^ 白血病治療薬 ALS進行抑制 京大研、患者iPSで実証” (2017年5月25日). 2017年5月25日閲覧。
  46. ^ ALS 白血病薬で治験…京大チーム iPS使い効果確認 : テクノロジー”. 読売新聞オンライン. 読売新聞社 (2019年3月27日). 2019年3月31日閲覧。
  47. ^ 京大もALS患者の治験=iPSで発見の白血病薬”. 時事ドットコム. 時事通信社 (2019年3月26日). 2019年3月31日閲覧。
  48. ^ 難病ALS、白血病薬で治験へ 京大”. 日本経済新聞 電子版. 日本経済新聞社 (2019年3月26日). 2019年3月31日閲覧。
  49. ^ a b c 白血病薬ボスチニブ、ALS患者に中間治験…iPS細胞の研究で効果確認”. 読売新聞オンライン. 読売新聞社 (2022年4月15日). 2022年10月14日閲覧。
  50. ^ a b c 成人ALSに対するボスチニブのP2医師主導試験が開始-CiRAほか”. QLifePro. 株式会社QLife (2022年4月18日). 2022年10月14日閲覧。
  51. ^ ALS、別の疾患薬で治験…iPS使い効果確認”. YOMIURI ONLINE(読売新聞) (2018年12月3日). 2018年12月5日閲覧。
  52. ^ “ALSにパーキンソン薬 慶大、iPS細胞で効果発見” (日本語). 日本経済新聞 電子版. https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3844685002122018CR8000/ 2018年12月3日閲覧。 
  53. ^ アイス・バケツ・チャレンジ(IBC)を振り返って”. 日本ALS協会 (2019年2月5日). 2021年5月22日閲覧。
  54. ^ 日経バイオテクONLINE (2021年5月20日). “慶大岡野教授インタビュー、「ALSでロピニロール早期承認の可能性は十分ある」”. 日経バイオテクONLINE. 日本経済新聞社. 2021年5月21日閲覧。
  55. ^ iPS創薬で初の有効性確認、ALSの治験で 慶応大”. 日本経済新聞. 日本経済新聞社 (2021年5月20日). 2021年5月21日閲覧。
  56. ^ 共同通信「難病ALSの進行抑制に効果の薬」『Reuters』、2021年5月20日。2021年5月21日閲覧。
  57. ^ iPS細胞で確認 パーキンソン病の薬がALS患者にも効果か 慶応大”. NHKニュース. 日本放送協会 (2021年5月20日). 2021年5月21日閲覧。
  58. ^ 慶應義塾とREADYFORが業務提携を開始 提携第一号プロジェクトがスタート-プロジェクト「基礎・臨床融合による神経難病研究:ALS克服に向けた研究の加速を」-:[慶應義塾]”. www.keio.ac.jp. 慶応義塾大学 (2023年4月26日). 2023年9月7日閲覧。
  59. ^ a b iPS創薬、数年後に世界初実用化へ 慶大がALS治療薬”. 産経ニュース. 産業経済新聞社 (2023年6月2日). 2023年9月7日閲覧。
  60. ^ 細胞製剤でALSの臨床試験開始、三菱ケミカル系”. 日本経済新聞. 日本経済新聞社 (2021年1月28日). 2021年5月23日閲覧。
  61. ^ 萬年徹、「主要疾患の歴史 4.筋萎縮性側索硬化症」『日本内科学会雑誌』 91巻 8号 2002年 p.2349-2353, doi:10.2169/naika.91.2349
  62. ^ 中村桃二郎.筋萎縮性側索硬変ノ実験.東京医事新誌 1891;693号:1049-1053.(未完)、中村桃二郎.筋萎縮性側索硬変ノ実験(承前).東京医事新誌 1891;694号:1813-1818.(完)
  63. ^ 阿部康二, 「日本におけるamyotrophic lateral sclerosis(ALS)の初期論文とその今日的考察」『臨床神経学』 57巻 4号 2017年 p.153-162, doi:10.5692/clinicalneurol.cn-001000
  64. ^ 平井政道, 「筋萎縮性側索硬変の実験」『東京医学会雑誌』 4: 259-299, 1890, NAID 10010929825. の論文は未完論文との指摘が研究者(阿部康二ほか)からある
  65. ^ a b c 阿部康二 (2018). “日本における amyotrophic lateral sclerosis ( ALS )関連疾患の 初期論文とその今日的展開”. 臨床神経学 58: 141-165. https://www.neurology-jp.org/Journal/public_pdf/058030141.pdf. 
  66. ^ 宮嶋裕明. “ALSという病気の概略”. 日本ALS協会. 2018年3月10日閲覧。
  67. ^ a b c 「アメリカ野球雑学概論」『週刊ベースボール』2009年4月20日号、ベースボール・マガジン社、2009年、雑誌20445-4/20、68頁。
  68. ^ The Golden West Chapter to Honor Gary Cooper for “Pride of the Yankees”and for Raising International Awareness About ALS/Lou Gehrig’s Disease” (英語). ALSA.org. 2014年10月13日閲覧。
  69. ^ a b 脳震盪とALS 日経サイエンス 2012年5月号
  70. ^ a b アメリカ医療の光と影 第267回 米スポーツ界を震撼させる変性脳疾患(7) 李 啓充
  71. ^ Namesake Disease May Not Have Killed Lou Gehrig” (英語). TIME. 2014年10月13日閲覧。
  72. ^ “氷水かぶり Coolに難病支援/セレブ続々動画投稿 寄付7億円超”. SankeiBiz. (2014年8月18日). https://web.archive.org/web/20140820225124/http://www.sankeibiz.jp/express/news/140818/exd1408180000001-n1.htm 2014年8月20日閲覧。 
  73. ^ 前述の通り、別の病気であったという説も提出されている。
  74. ^ 「やさしく歌って」の歌手ロバータ・フラックが難病ALSと診断 会話も困難に - 東スポWEB 2022年11月15日
  75. ^ 美容家の佐伯チズさん死去 76歳、3月にALS公表”. 朝日新聞デジタル. 朝日新聞社. 2020年8月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年8月5日閲覧。
  76. ^ “TOTOのマイク・ポーカロ、死去”. BARKS音楽ニュース (BARKS). (2015年3月16日). https://www.barks.jp/news/?id=1000113670 2015年3月19日閲覧。 
  77. ^ "大平まゆみさん、ALSの可能性公表 バイオリニスト". アサヒ・コム. 朝日新聞社. 20 November 2019. 2019年11月20日閲覧
  78. ^ “参院委員会で意見陳述 ALSの岡部氏「難病でも“境を超える”しなやかな社会を」”. https://dot.asahi.com/articles/-/109937?page=1 
  79. ^ 「ニャンちゅう」声優・津久井教生、難病ALSを公表「今のところ『声』だけは無事」声優仲間エール スポニチ 2019年10月2日
  80. ^ “FC岐阜社長、難病ALS公表J1昇格目指し続投”. 中日新聞 (中日新聞社). (2015年1月30日). http://www.chunichi.co.jp/s/article/2015013090175046.html 2015年1月31日閲覧。 



筋萎縮性側索硬化症

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/27 09:31 UTC 版)

GRIA2」の記事における「筋萎縮性側索硬化症」の解説

ヒト動物での多く研究により、GluR2pre-mRNARNA編集正常な脳機能に必要であることが明らかにされている。編集欠陥は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)などいくつかの疾患関係している。ALS2000人に1人発症し多く場合1–5年致死となる。症例大部分孤発性で、家族性のものは少数である。これらの疾患では、運動神経細胞変性によって最終的に麻痺呼吸不全引き起こされる。グルタミン酸の興奮毒性孤発性症例において疾患拡大寄与していることが知られている。グルタミン酸レベル40%上昇しグルタミン酸受容体活性化によるカルシウム流入増加その後神経細胞死の原因となっていることが示唆される。Q/R部位編集低下喪失カルシウム透過性増加させるが、疾患影響受けた運動神経細胞ではGluR2編集レベル低下していることが判明している(62-100%)。編集の異常はこの疾患特異的であると考えられ球脊髄性筋萎縮症では編集レベル低下みられない

※この「筋萎縮性側索硬化症」の解説は、「GRIA2」の解説の一部です。
「筋萎縮性側索硬化症」を含む「GRIA2」の記事については、「GRIA2」の概要を参照ください。


筋萎縮性側索硬化症

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 17:13 UTC 版)

人工多能性幹細胞」の記事における「筋萎縮性側索硬化症」の解説

ボスチニブ 2012年8月京都大学iPS研究所筑波大学などが、筋萎縮性側索硬化症(ALS患者iPS細胞から治療薬候補物質見つけ出すことに成功した発表した2017年5月24日京都大学iPS研究所チーム患者皮膚から採取して作成したiPS細胞用いた実験慢性骨髄性白血病の治療である「ボスチニブ」がALS進行遅らせることを発見した発表した。SOD1遺伝子変異のある家族性ALSにも孤発性ALSどちらにも効果認めた。同研究は米医学誌「Science Translational Medicine」に掲載された。 2019年3月26日京都大学iPS研究所チームが「ボスチニブ」を使った安全性評価する医師主導臨床試験治験)を始めた発表した2021年9月30日京都大学iPS研究所チームが「ボスチニブ」を使った第1相試験治験)の結果報告した第1相試験では20歳以上80未満比較軽症12人の患者ボスチニブ投与し用量多く肝機能障害出て投薬中止した3人を除く9人で効果検索した100~300mg/日を12週間投与投与間中終了後に、会話食事歩行などをもとにALS重症度評価すると、9人中5人で病気進行が3カ月止まったという結果得られた。研究グループはより多く患者対象とした第2相試験計画している。 ロピニロール 2018年10月13日慶應義塾大学チームパーキンソン病既存である「ロピニロール塩酸塩」がALS効果があることを発表した家族性ALS患者から採取した細胞から作ったiPS細胞で、病気の状態を再現。約1230種の試しパーキンソン病既存の「ロピニロール塩酸塩」で効果発見した22タイプ孤発性ALSのうち約7割にあたる16タイプ効果確認した2018年12月慶応大学グループは「ロピニロール塩酸塩」に対す治験開始した発表治験を受ける患者ALS発症して5年以内で、2080歳の20人。慶応大学病院で「ロピニロール塩酸塩」を少なくとも6カ月投与して安全性などを確かめる。iPS細胞による治験京都大学病院筋肉の「進行性骨化性線維異形成症FOP)」、慶応大病院の「ペンドレッド症候群続いて日本国内3例目となる。 2021年5月20日慶應大学グループ医師主導治験結果発表しロピニロールにより症状を7ヵ月遅らせる効果確認した発表したALS患者20に対してロピニロール投与したところ、半年間だけ飲んだグループでは1年後におよそ9割が歩けなくなったり、会話ができなくなったりしたのに対し1年間飲み続けたグループではおよそ4割にとどまりデータ解析したところ、症状の進行を7ヵ月遅らせるという結果になった。同研究2014年ブームになったアイス・バケツ・チャレンジにより日本ALS協会寄せられ寄付一部から研究費交付受けており、Natuer誌に掲載され論文謝辞IBC grant from the Japan ALS Association明記されている。

※この「筋萎縮性側索硬化症」の解説は、「人工多能性幹細胞」の解説の一部です。
「筋萎縮性側索硬化症」を含む「人工多能性幹細胞」の記事については、「人工多能性幹細胞」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「筋萎縮性側索硬化症」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

筋萎縮性側索硬化症

出典:『Wiktionary』 (2021/08/14 07:52 UTC 版)

名詞

筋萎縮性側索硬化症きんいしゅくせいそくさくこうかしょう

  1. 医学神経変性疾患一種重篤筋肉萎縮筋力低下見られる運動ニューロン機能低下原因とされる

翻訳


「筋萎縮性側索硬化症」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



筋萎縮性側索硬化症と同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「筋萎縮性側索硬化症」の関連用語

筋萎縮性側索硬化症のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



筋萎縮性側索硬化症のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
実用日本語表現辞典実用日本語表現辞典
Copyright © 2024実用日本語表現辞典 All Rights Reserved.
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日本筋ジストロフィー協会日本筋ジストロフィー協会
Copyright (C) Japan Muscular Dystrophy Association,Corp. All Rights Reserved.
あったかタウンあったかタウン
(c) copyright2024 kaigo-service.all rights reserved
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの筋萎縮性側索硬化症 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、WikipediaのGRIA2 (改訂履歴)、人工多能性幹細胞 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA) and/or GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblioに掲載されている「Wiktionary日本語版(日本語カテゴリ)」の記事は、Wiktionaryの筋萎縮性側索硬化症 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA)もしくはGNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2024 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2024 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2024 GRAS Group, Inc.RSS