先天性無痛無汗症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/11 05:47 UTC 版)
先天性無痛無汗症(せんてんせいむつうむかんしょう、英: congenital insensitivity to pain with anhidrosis、CIPA)とは、運動麻痺を伴わない、全身の無痛を主症状とする疾患である。温痛覚障害に自律神経障害を合併する遺伝性疾患を、遺伝性感覚性自律神経性ニューロパチー[注釈 1]と呼ぶが、このうちIV型とV型が本疾患に相当する。IV型は全身の温痛覚消失に、全身の発汗低下または消失、様々な程度の精神発達遅滞を示す疾患である。V型は比較的軽度であり、全身の温痛覚消失を示すものの、発汗低下や精神発達遅滞を伴わない。しかしながら、IV型と診断される患者の中にも精神発達遅滞がごく軽度の患者がいる。また、V型と診断される患者の中にも、軽度の発汗の低下を示す患者もいる。そのため、これらはオーバーラップする型と考えられ始めた[1]。
注釈
出典
- ^ a b c d 芳賀信彦ら. “130 先天性無痛無汗症” (PDF). 2015年12月27日閲覧。
- ^ Minde, Jan, et al. (2009). “A novel NGFB point mutation: a phenotype study of heterozygous patients”. Journal of Neurology, Neurosurgery & Psychiatry 80 (2): 188-195.
- ^ Cox, James J., et al. (2006). “An SCN9A channelopathy causes congenital inability to experience pain” (PDF). Nature 444 (7121): 894-898 2015年12月28日閲覧。.
- ^ Hefti, Franz F., et al. (2006). “Novel class of pain drugs based on antagonism of NGF” (PDF). Trends in pharmacological sciences 27 (2): 85-91 2015年12月29日閲覧。.
- 1 先天性無痛無汗症とは
- 2 先天性無痛無汗症の概要
- 3 関連項目
- 先天性無痛無汗症のページへのリンク