素因
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 23:02 UTC 版)
地球上において、土砂災害の主な素因は、地殻変動、火山活動、寒冷な気候である。地殻変動は、断層運動による地盤の破砕、造山運動による地盤の隆起などを起こす。火山は、崩れやすい火山灰や火砕流などの堆積物(火山砕屑物)を一度に大量に降らせ、起伏のある溶岩地形を造る。高緯度や高山などの寒冷地域では、凍結融解を繰り返す周氷河作用が崩れやすい地質を造る。 世界における巨大な崩壊・地すべり(崩壊体積107 - 109 m3)の発生地域は、インドネシア、ネパール、中国、日本、台湾、フィリピン、ニュージーランド、アメリカ、カナダ、ペルーなどが挙げられ、ほとんどが変動帯(環太平洋変動帯あるいはアルプス・ヒマラヤ変動帯)に位置する。なお、例外的にノルウェーやスウェーデンなどでは、氷河の後退による岩盤地すべりやクイッククレイ地すべりが起こる。 その他の素因として、強風化花崗岩(真砂土)や火山性土壌(シラスなど)、厚い堆積土(レス)といった局地的な地質、また、過放牧や大気汚染による植生の破壊、過度な採鉱、山沿いや台地の市街地化といった人為的・社会的要因も挙げられる。
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