植生
ある地表を覆っている植物的共同体の総称。その場のあらゆる環境圧に耐え,生き残って形成されている植物集団です。植生は,その性質から次のように分類されています。A 原植生:人間による影響を全く受けていない植生で,今日ではほとんど消滅。
B 代償植生:原植生が破壊され,代わって成立している植生。
C 現存植生:現実に触れ,見ることのできる植生のことで,人間の生活圏の
ほとんど全ての現存植生は代償植生。
D 潜在自然植生:一切の人為を停止した場合,その立地において成立すると考えられる植生。
植生 (しょくせい)
植生
植生
◇洋ランの四大植生分布
植 生 | 特 徴 | 具体的地域 | ランの例 |
①熱帯多雨林 (toropical rain forest) |
1年を通じて温暖で、最寒月でも 18℃以上。 年間通じて多雨で年間降水量が 2,000㎜以上。 |
アジア南部、 オーストラリア北東部、 アマゾン川流域、 アフリカ中央部 |
Phal. V. Ren. デンファレ |
②熱帯山地林 雲霧林(moss forest) |
熱帯のなかで標高が1,000~3,000mの場所。 日中は霧や雲に覆われ、日照時間が 短く、空中湿度も高い。 標高が高い分、熱帯多雨林より温度は低く、 年間を通じて気温が15~20℃の地帯。 |
東南アジアの山地、 南米のアンデス山系、 アフリカの山地など。 |
Masd. Odm. Milt. |
③熱帯季節林 (monsoon forest) |
雨季と乾季があり、乾季(月雨量 が100㎜以下)が3ヶ月以上続く 森林。 モンスーン樹林(雨緑林) ができ、立ち木密度は低くなり、 熱帯多雨林よりも照度が増す。 |
東南アジアの内陸部、 インド東部、 南米のブラジル南部 |
Den. Cym. Coel. Paph. Cal. C. L. |
④サバンナ林 (savanna forest) |
雨季が短く、乾季(月雨量が 100㎜以下)が6ヶ月以上続く地帯。 樹高15m程度の落葉樹が散生する 明るい疎開林(サバンナ林)になる。 気温の日較差が大きく、昼間30℃ まで上がり、夜間は10℃前後まで下がるという日を年間繰り返す。 |
東南アジアの内陸部 東・中央アフリカ、 南米のブラジル中央高原 |
ロックレリア |
植生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/21 04:31 UTC 版)
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植生(しょくせい、英語:vegetation)とは、地球上の陸地において、ある場所に生育している植物の集団である。
地球上の陸地は、砂漠などの極端な乾燥地域や氷河地域を除いて、何らかの植物被覆で覆われている。そこに見られる植物被覆のことを植生という。この植生は、気候や土地条件の違い,あるいは人為的な作用の加わり方の違い、場所によりけりで森林や草原、耕作地、植物のごく少ない荒原などとなる。このようにその場の植物のありようによって、その場その場の景観(これを相観と言う)ははっきりと特色づけられる。そのためこれを把握する場合、植生もしくは植被と呼んでいる。
植物群落
植物群落(しょくぶつぐんらく)とは何種類かの植物がまとまってつくる植物の集団を指している言葉である。単に群落ともいう。主に場所ごとに異なった植物群を識別することができる。そのことにより、それぞれ特有の種類組成を示して見せることができる。これを比較してゆくと、類似した環境にはほぼ同一の植物群が出現することがわかる。そこで植物名や環境の名称を頭にかぶせてそれぞれの植生を植物群落として認め、それぞれの名を与えて用いる。植物社会学で植物群落を分類する際には、群集を基本単位として用いる。このような研究においては、まずその場にどのような植物の種が、どの程度の量、面積で生育しているか、といった情報を集める必要がある。そのための調査を植生調査という。
植生工
植生工は、工法と工種で使用される名称で、工法の意味では復元しようとする植物を播種、植栽、あるいは自然植生の侵入を促したりする工法の総称である。 そして工法としては種子から導入する播種工、植栽によって導入を図る植栽工、植生の自然侵入を促す植生誘導工の3つに大別される。
関連項目
外部リンク
- 植生学会
- 日本植生史学会
- 自然環境情報GISダウンロード - 環境省自然環境局生物多様性センター
「植生」の例文・使い方・用例・文例
植生と同じ種類の言葉
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