臨床試験とは? わかりやすく解説

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りんしょう‐しけん〔リンシヤウ‐〕【臨床試験】

読み方:りんしょうしけん

新薬効果確かめたり既存薬剤追跡調査をしたりするため、患者健康な人に服用させて試すこと。国に新薬としての承認申請をする場合には、特に治験治療試験)という。


治験・臨床試験(チケン・リンショウシケン)


臨床試験(りんしょうしけん)

新し治療法(手術方法新薬新し組み合わせなど)が、その病気に対して有効かどうか、安全かどうか確認する目的で、患者対象にして治療兼ねた試験のことを臨床試験と言いますこのうち新薬開発のための臨床試験のことを、特に「治療試験(治験)」と言います。これを行うことで、従来標準治療効果の差を比較します。
新し治療方法安全性有効性確立していないので、臨床試験に参加した患者に必ずしも利益があるとは限りません。ですから、臨床試験に参加するためには、試験内容に関する十分な説明の上での同意を得ること(インフォームド・コンセント)が絶対に必要です。 現在使われている治療法も、これまでの患者協力によって、 臨床試験を積み上げて得られ結果です。医学進歩には、不可欠です。

無作為比較試験標準治療インフォームド・コンセント奏効率無再発期間EBM


治験

(臨床試験 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/11 06:33 UTC 版)

治験(ちけん)とは、臨床試験(: Clinical trial)のうち未承認や適応外の医薬品もしくは医療機器の製造販売[注 1]に関して、医薬品医療機器等法上の承認を得るために行われる試験である[1][2]。臨床試験は、ヒトを対象とした医学系研究臨床研究)のうち、医薬品や治療などにより人体に変化を伴う研究(介入研究)を行うものを指す[3][4]。治験以外の臨床試験は、医薬品や医療機器、外科的手技などの治療を試験的に行い、有効性や安全性を調べることを目的とする[4][5]。ヒトを対象にする前に細胞実験動物を用いた非臨床試験で検討し、有効性が期待でき、安全性にも問題がないと考えられた場合に行われる[6]


  1. ^ 医薬品医療機器等法第2条13項が定義する「製造販売」には、委託製造や輸入、あるいは賃貸ないしは授与までが含まれる。
  2. ^ 治験に係る診療を特定療養費としたのは、治験に参加している患者の診療に要する費用について、医療保険制度と治験依頼者の適切な費用分担を図る観点から、特定療養費の支給になじむ部分について医療保険制度から委託することとするとともに、特定療養費の支給対象となる診療の範囲の明確化を行ったものである。明確化に当たっては、保険請求上の取扱いの簡素化を図り、かつ恣意性を排除する観点から、診療報酬点数表上の項目によることとした。具体的には、治験期間内に実施される全ての検査及び画像診断並びに当該治験の対象とされる薬物の予定される効能又は効果と同様の効能又は効果を有する医薬品に係る投薬及び注射に要する費用は治験依頼者の負担とし、それ以外の費用は、特定療養費の支給対象として取り扱うこととした(平成9年1月31日事務連絡各都道府県民生主管部(局)保険・国民健康保険主管課(部)あて厚生省保険局医療課)。
  1. ^ 治験」、2009年1月16日改訂版、薬学用語解説、社団法人日本薬学会
  2. ^ 一般の方へ―臨床研究とは―”. 岡崎市民病院. 2022年6月5日閲覧。
  3. ^ a b c d e f 研究段階の医療(臨床試験、治験など) 詳細情報”. 国立研究開発法人国立がん研究センター. 2022年6月5日閲覧。
  4. ^ a b c 研究段階の医療(臨床試験、治験など) 基礎知識”. 国立研究開発法人国立がん研究センター. 2022年6月5日閲覧。
  5. ^ 臨床試験について”. 東京大学医学部附属病院 臨床研究推進センター. 2022年6月5日閲覧。
  6. ^ 非臨床試験 - 薬学用語解説 - 日本薬学会”. www.pharm.or.jp. 2022年3月19日閲覧。
  7. ^ 臨床試験の基本用語”. 東京大学医科学研究所TR・治験センター. 2022年6月5日閲覧。
  8. ^ a b 医師主導治験とは”. 日本医師会. 2022年6月5日閲覧。
  9. ^ a b c どんな論文が本当に治療効果を証明しているのか?”. 大須賀覚 (2019年6月20日). 2022年3月19日閲覧。
  10. ^ 日本製薬工業協会 治験とは>2.治験のルール「GCP」
  11. ^ 関根郁夫 石塚直樹 田村友秀『癌臨床試験のデザインと倫理-第II相試験 』 千葉医学 84:309~ 314, 2008
  12. ^ a b Laurie Burke 著、(翻訳)津谷喜一郎、栗原千恵子 訳「OFF-Label Drug Use: FDAの見解について」『医薬品適応外使用のエビデンス―Evidence of Off-Label Use of Drug』デジタルプレス、1999年、153-175頁。ISBN 4-925066-01-3 
  13. ^ a b デイヴィッド・ヒーリー 著、田島治監訳、中里京子 訳『ファルマゲドン』みすず書房、2015年、112-122頁。ISBN 978-4-622-07907-1  Pharmageddon, 2012.
  14. ^ Irving Kirsch (2010年1月29日). “Antidepressants: The Emperor’s New Drugs?”. The Huffington Post. https://www.huffpost.com/entry/antidepressants-the-emper_b_442205 2012年3月1日閲覧。 
  15. ^ Moncrieff, Joanna; Kirsch, Irving (2015). “Empirically derived criteria cast doubt on the clinical significance of antidepressant-placebo differences”. Contemporary Clinical Trials 43: 60–62. doi:10.1016/j.cct.2015.05.005. PMID 25979317. https://doi.org/10.1016/j.cct.2015.05.005. 
  16. ^ 聖マリが新たに六つの臨床研究を中止へ”. 読売新聞 (2017年2月13日). 2017年2月19日閲覧。



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