偽薬
【概要】 本来の薬効がない偽の薬。偽薬対照試験とは、ある薬剤の効果を調べるために、偽薬と本物の薬を患者にわからないように割り付けて調べる方法。なかには偽薬でも副作用や、逆に良い効果が経験されることがあり、これを偽薬効果という。偽薬と比べて統計的に意味のある差があるとき、効果があったと判定する。
【詳しく】 抗HIV薬はすでに有効な薬があるので、まったくの偽薬を使うことは許されない。このため比較試験を行う場合は、すでに確立したレジメンと、新しいレジメンの比較を行う。すべての臨床試験には倫理委員会の承認を必要とする時代になった。臨床試験としての認知が得られないし、専門論文としても採用されない。
偽薬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/25 20:49 UTC 版)
偽薬(ぎやく、英語: placebo)は、本物の薬のように見える外見をしているが、薬として効く成分は入っていない、偽物の薬の事である。成分として少量ではヒトに対してほとんど薬理的影響のないブドウ糖や乳糖が使われることが多い。
注釈
- ^ placebo 英語発音: [pləˈsiːboʊ], フランス語発音: [plasebo], オランダ語発音: [plaːˈseːboː], スペイン語発音: [plaˈθeβo]など。いずれもラテン語: placēbō [plaˈkeːboː]「私は喜ばせるだろう」(placeō, 不定形 placēre の一人称単数未来形)に由来する。
出典
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- ^ ヘルスデージャパン (2011年2月28日). “プラセボ効果とは逆の“ノセボ”効果も作用”. HealthDay News (HealthDay) 2013年4月28日閲覧。
- 1 偽薬とは
- 2 偽薬の概要
- 3 臨床試験における偽薬効果
偽薬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 06:59 UTC 版)
2007年に国家食品薬品監督管理局は薬品製造機関における調査員が解決した偽薬を含む14のケースと「健康事故」を含む17のケースを報告した。その一つは2006年5月に10人が注射を受け死亡した偽亮菌甲素Aの事件である。 亮菌甲素Aの製造工場の薬品品質検査官は薬品に化学物質ジグリコールを加えるのを忘れ、2006年7月、抗生物質と消毒剤を成分として飲み込んだ6人が死亡し、80人以上が病気になった。 2006年、政府は160の薬品製造者と小売店の営業免許を取り消した。 2007年、国際刑事警察機構のジョン・ニュートンによると、中国の犯罪組織が国境付近で大規模な偽薬の取引を行い、アフリカで発見されたことが明らかになった。 中国中央電視台はその組織が偽のアルブミンの製造で300%の利益を得、正規品の不足を補っていたと当局から引用した。
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