高脂血症
【概要】 高脂血症とは血清脂質が異常に上昇した病態。つまり検査で初めてわかり皮下の黄色種以外に自覚症状はない。基準としては空腹時に測定した血清コレステロール(CH)値が220mg/dL以上、そして/または、中性脂肪(トリグリセライド:TG)値150mg/dL以上のものとしている。なお検査には12~14時間の絶食後に採血した検体を用いる。特に血清TG値は直前の食事や、数日前までの飲酒に大きな影響を受ける。
【詳しく】 日本の推定は男約900万人、女約950万人である。高脂血症の程度と、動脈硬化性疾患の発生率の関連については多くの証拠がある。すなわち心臓弁、大動脈、末梢動脈の石灰化や狭窄であり、梗塞・塞栓の下地となる。高度な高TG血症では急性膵炎を起こす。発症には遺伝的な素因の上に、生活習慣や薬物使用が重なる。糖尿病、高血圧、喫煙、飲酒、運動量などは、高脂血症とは独立した動脈硬化性疾患の促進因子である。治療は食事療法・運動療法による代謝改善と体重調節が一番。この基礎療法で改善しない場合に、適切な高脂血症治療薬を組み合わせる。
《参照》 リポジストロフィー、 プロテアーゼ阻害剤の副作用、 肥満症

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