リボ‐かくさん【リボ核酸】
リボ核酸
リボヌクレオチドの重合体で、塩基部分にアデニン、ウラシル、グアニン、シトシンの他、多くの化学修飾を受けた塩基を持つ。生体内では、mRNA, rRNA, tRNAとして遺伝情報発現の中心となるほか、タンパク質複合体、リボザイム、プライマーRNAなどの機能を果たしたり、直接的に遺伝子発現の調節を行うRNA分子の存在も知られる。RNAをゲノムとして持つウイルスも存在する。
遺伝子名DNARNAの配列や構造など: | リボソーマルRNA リボソームDNA リボソームRNA遺伝子 リボ核酸 リポーター遺伝子 レポーター遺伝子 一塩基多型 |
リボ核酸
RNAはD-リボースを糖成分、アデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、ウラシル(U)の4種類を主な塩基成分とする核酸。他にチミン(T)をはじめいろいろな塩基のメチル誘導体を含むものもある。
RNAには、メッセンジャーRNA(mRNA)のほかに、トランスファーRNA(tRNA)、リボソームRNA(rRNA)の3種類あり、これらのすべてがタンパク質生合成において機能している。mRNAはDNAのアミノ酸を決める部分DNAから塩基情報を写し取り、tRNAは、アミノ酸と結合して、このmRNAの情報に従いアミノ酸をリボソームに運び、リボソーム上でタンパク質を合成する。rRNAは、タンパク質と結合してリボソームを構成しており、タンパク質合成に関与していると考えられる。このように、3種類のリボ核酸は、DNAの遺伝情報をタンパク質に変える役割をもっている。
また、最近、ノンコーディングRNA(非翻訳RNA)など、RNAの多様な機能が判明しつつある。
・ アデニン
・ グアニン
・ シトシン
・ ウラシル
・ 塩基
・ 核酸
・ チミン
・ メッセンジャーRNA
・ トランスファーRNA(tRNA)
・ タンパク質
・ DNA
・ アミノ酸
・ タンパク質合成
・ 遺伝
リボ核酸
リボ核酸
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/17 09:02 UTC 版)
リボ核酸(RNA: Ribonucleic acid)は、リボースを糖成分とする核酸である。リボヌクレオチドが多数重合したもので、一本鎖をなし、アデニン、グアニン、シトシン、ウラシルの四種の塩基を含む。 一般にDNA(デオキシリボ核酸)を鋳型として合成され、その遺伝情報の伝達やタンパク質の合成を行う。
- ^ Fiers W et al., Complete nucleotide-sequence of bacteriophage MS2-RNA - primary and secondary structure of replicase gene, Nature, 1976, 260, 500-507.
- ^ "化学修飾". 化学辞典 第2版. コトバンクより2020年7月9日閲覧。
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- ^ リボ核酸|エル・エスコーポレーション
- ^ Schaller, Joseph P.; Kuchan, Matthew J.; Thomas, Debra L.; Cordle, Christopher T.; Winship, Timothy R.; Buck, Rachael H.; Baggs, Geraldine E.; Wheeler, J. Gary (2004-12). “Effect of Dietary Ribonucleotides on Infant Immune Status. Part 1: Humoral Responses” (英語). Pediatric Research 56 (6): 883–890. doi:10.1203/01.PDR.0000145576.42115.5C. ISSN 1530-0447 .
- ^ Buck, Rachael H.; Thomas, Debra L.; Winship, Timothy R.; Cordle, Christopher T.; Kuchan, Matthew J.; Baggs, Geraldine E.; Schaller, Joseph P.; Wheeler, J. Gary (2004-12). “Effect of Dietary Ribonucleotides on Infant Immune Status. Part 2: Immune Cell Development” (英語). Pediatric Research 56 (6): 891–900. doi:10.1203/01.PDR.0000145577.03287.FA. ISSN 1530-0447 .
リボ核酸(ribonucleic acid, RNA)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 05:24 UTC 版)
「立体配座」の記事における「リボ核酸(ribonucleic acid, RNA)」の解説
RNAは特定のウイルスのものをのぞけば全て一本鎖であり、タンパク質のように一本鎖上のA-U、G-C結合が特定のコンフォメーションを作ることがよく知られている。 中でももっとも有名なのが、tRNAの二次構造および三次構造である。RNAの配列は少しずつ異なっているがtRNAのとる二次構造は『クローバー葉構造』と呼ばれており、三つのループとステムからなる構造を取る。 DHUステム、ループ TΨCステム、ループ アンチコドンステム、ループ オプショナルアーム(存在しないtRNAもある) アクセプターアーム 更に、ステム部分の二重らせん構造により、RNAは更に折りたたまれて三次構造を取る。tRNAの三次構造は『L字構造』と呼ばれており、翻訳の際にはこの形状が不可欠だと考えられている。 また、リボソームに含まれる小サブユニットおよび大サブユニットrRNAも、タンパク質相互作用もあいまって特定のコンフォメーションを取っていると言われている。極めて複雑な構造を取っていることがわかっているが、リボソームの翻訳過程にrRNAの活性が必要であり、不可欠な構造である。
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リボ核酸
「リボ核酸」の例文・使い方・用例・文例
- リボザイムはリボ核酸の分子である。
- デオキシリボ核酸は、遺伝子を作っている複雑な化学物質である。
- アルゼンチン出血熱を引き起こすリボ核酸ウイルス
- B型肝炎からは臨床的に区別できないが、一本鎖のリボ核酸ウイルスにより引き起こされるウイルス性肝炎
- リボ核酸の構成要素として重要な五炭糖
- リボ核酸の加水分解に触媒作用を及ぼす転移酵素
- リボ核酸はあるウイルスの遺伝物質である
- 細胞の核小体で見つかるリボ核酸
- リボ核酸(しかし、どんなDNAでも、そうしない)で見つけられて、ピリミジンから得られる窒素を含むベース
- リボ核酸という,細胞内の核酸
- デオキシリボ核酸という,細胞中の遺伝物質
- アミノ酸を運搬するリボ核酸
リボ核酸と同じ種類の言葉
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